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妹さんを俺にください

シリウスは称号だからさっさと命名したいんだけど、思いつかないんだよな~ッチラッチラ。

 日の光で目が覚めた。

 さすがに両腕を怪我してるのを考慮してくれたのか、両サイドには誰もいない。

 お腹には重みがあるからこれは志乃かな。

 それと俺の体の下のフサフサ加減はなんだ?いつもと違うシーツ使ってたっけ?

 両手で後ろ手にシーツを撫でる。

 おお・・・これはいいな、毛ざわりといい感触といい、ずっと撫でていたくなるな。


「ヂヂヂ、ヂヂヂ」

「たつ、意外とエッチ?」

「え?な、なにが?」

「ヂヂヂヂヂ」

「ん・・・私のも・・・さわる?」

「いやいや、何いってんの?」

「しりうすのさわるなら、わたしのもさわる」

「・・・もしかしてこの気持ちのいい感触って」


 上体を志乃ごと上げて改めてシーツを良く見る。

 艶のある毛は茶色一色というわけではなく、独特の光沢で太陽の光によって赤から紫に変わっている。

 肌触りは絹のようで滑らかで、かといって破れやすそうといった印象はなく、むしろ強靭な生命力あふれる弾力を持って俺の指を押し返す。

 つまり・・・


「つまり、剥いで服にしたら気持ちよさそうだな」

「ヂヂヂヂヂヂ!?」

「たつひどい」

「冗談だ・・・えっとなんだ・・・何で下にいるんだ太っちょ?」

「ヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂ!」

「ふとっちょじゃないしりうす、たつおしおき」

「あ、志乃のお仕置きは怖いのでやめてください」

「ヂヂヂ!」

「だめ」


 いけーとでも言ってるのか鳴く太っちょもといシリウスと猛然とお仕置きを実行するべく俺の上から一旦どこうとする志乃。

 志乃のお仕置きは身体的にも精神的にも怖いから、回避するため抱きかかえ両腕を封じておく。

 ふはは、能力を使う必要もあるまい、見た目通り華奢な女の子だからな。


「ん・・・はなして」

「いやー志乃はあったかいね」

「たつ・・・」

「ほら、お腹温めないと駄目なんだろ?」

「ん、だめ」

「じゃぁしばらくこのままでいいか?」

「ん・・・そうする」

「ヂヂヂヂヂ!?」

「しりうす、お腹温めるほうが大事」

「ヂヂヂ!?」


 何やら尻の下で驚愕してるみたいだが・・・いや、そもそもな?


「何で俺のシーツになってんの?お前」

「ヂヂヂヂヂヂヂ」

「何かいつのまにかこうなってたみたい?」

「別に俺は気持ちいいからいいんだけど・・・苦しくないのか?」

「ヂヂヂヂヂ」

「へっちゃらっぽい」


 いいけどさぁ・・・転げ落ちたら怪我しそうだから、今日限りなこれ「ヂヂヂ!?」お前が平べったく痩せたらやっていいぞ「・・・ヂヂ」何で悲しげに顔を伏せるんだ、無理なのかよ。

 何か落ち込みはじめたシリウスを放っておいてそういや他の面子は?と周囲を見渡す。

 優奈はシリウスにしがみつき寝ていて、美香とエナの姿はない。


「とりあえず顔洗ってくるか・・・志乃はまだ寝てるか?」

「ん、たつおきたからおきる」

「そうか、シリウスは?」

「ヂヂヂヂヂ」

「ははは、全くわからん」

「ヂヂヂ!」


 憤慨してるのか、志乃ごとベットの上に弾かれた。

 優奈に衝撃を与えないとか器用だなこいつ。


「優奈は・・・そうだな、別に朝食が出来てからでいいか」

「ん、一番しゅうかくがんばってるゆうな」


 有り余る体力と気力をフルで使ってるのか、四人娘の中で一番収穫量がいいのは優奈らしい。

 しかも本職に匹敵するくらい丁寧だというのだから・・・あどけない寝顔の中にいったいどれだけ繊細な心をもっているのやら・・・いや、意味わからん。


「えへへ、たつくん・・・それは最後に私が食べるんだよぅ」


 食意地はっていて大変結構です。

 

「ん、おしおき?」

「いや、寝言にお仕置きはいいよ・・・さ、準備しようか」

「ん、しりうすゆうなおねがい」

「ヂヂ!」


 結構大きな声で話してたけど一向に起きる気配ないな優奈・・・まぁ今日も頑張ってくれ。

 さて・・・準備した後今日は最終日か。









「グルア・・・ア・・・ァ・・・」

「チチチ」「チチチチチ」「チチチチ」


 目の前でボロボロの熊型が倒れた、リス型の勝利だ。


「うおおおお!すげえなあいつら兄貴!」

「ヂヂヂ!」


 いやどうだって胸を張られても?まぁシリウス抜きで熊型を3匹で倒したのは凄いと思うけど。


「ボロボロすぎて肉はともかく毛皮は随分痛んでそうだな」

「ヂヂヂ!?」

「兄貴そこは褒めてやろうぜ?凄えな!えっと・・・デブリス?」

「ヂヂヂヂヂヂヂヂ!」

「ぎゃああああああ、噛むなー!」


 イチャイチャするのはいいんだが、熊肉は調理が大変そう何だよな。

 まぁ貴重な肉か、ルッドさん毛皮の方どうですか。


「うん、見た目はボロボロに見えるけど、毛皮としては使えるよ」

「あれ、そうなんですか?」

「確かに毛がボロボロだから、使えないように見えるけど切れたり裂けたりしていないから、問題ないね。毛を抜いてなめすからね、内側の骨や内臓へのダメージで死んだんだろうね」

「はぁ・・・え?お前ら全員武道家か何かなのか?」

「ヂヂヂ!」


 お前が胸を張ってもなぁ・・・倒した三匹を褒める。


「チチチ」「チチチ」「チチチ」


 照れてんの?太っちょじゃないと何か普通に可愛いなお前ら。

 あ、手触りはシリウスの方がいいのか、まぁこっちもこっちで良い感触で大変結構。

 3匹を存分に撫で回しているとシリウスに服を引っ張られた。


「なんだよ?」

「ヂヂヂヂ」


 私は?とでもいうかのように圧し掛かってくる・・・って。


「重いわ!」

「ヂ!?」

「可愛がって欲しければ痩せるのだな、ふははは」

「ヂ~・・・」


 悲しそうな雰囲気を出しても無駄だ、貴様には悪女の気配があるからな嘘泣きくさい。


「ヂッ」


 舌打ちしやがった・・・それにお前撫で回すと志乃がなぜか対抗するんだよ。


「ってか、見てるだけとかシリウスもあいつら並に役立たずなの?」

「チチチチチ」


 ん?手元で撫で回してた小柄な一匹、こいつは大体1mちょいしかないから丁度いい感じの子が、何やら説明してる気配・・・ルッドさん?


「あぁシリウスさんはタツヤ君との戦いで、見た目はともかく体の中にダメージが残ってるそうだよ」

「そういや・・・お前よく生きてたよな」

「ヂヂヂヂ、ヂヂヂヂヂヂヂ「タツヤさんの一撃は、強烈でしたよ」ヂヂヂ、ヂヂヂヂヂヂヂ?「ですが、私を倒したとは思わないことですね?だ、そうだよ」」

「ほう・・・?全快したら最初から最後まで全力でやるか?」

「ヂヂヂヂ!」


 平謝りするくらいなら・・・って何だチビ助?まだ堪能したいから逃げないでくれって、え?あぁごめん威圧してたのか。

 これ、コントロール難しいんだが・・・自分では出してるか引っ込めてるのかわからんし。


「ヂヂヂヂヂヂヂヂ!ヂヂヂヂヂヂヂヂヂ」

「あなたの殺気は少々おかしい!まるで何倍もの大きさの生物に食われそうな気分です!だってさ、確かにかなり怖いんだが」

「あ、兄貴の怖さがやべえぜ・・・さすがだな!」


 うるさいケイ、それは褒めてるつもりなのか?威圧は収まったのか震えながらも逃げるのを辞めたチビ助、いや諦めたのかもしれないけど。

 まぁ嫌よ嫌よも好きのうちっていうだろ?


「触るのはいいんだけど、威圧はやめてくれって懇願しているよ」

「善処します」


 ようは怒らなければいいんだろ?任せとけ!


「けっ、キサラギはまーたハーレム作ってやがんのかよ」

「おいおい、ハーレムってケダモノだぜ?」

「ばっかおめえ、見境ねえってことだろ?」

「ちげえねえ!」

「「わはははははは、ぎゃあああああああああ」」


 俺が怒る前にリス型がオルトとレイクに殺到した、チビ助は駄目だぞ?体小さいんだから俺とお留守番な。


「そうだ、ルッドさんこいつの名前聞いてくれません?」


 熊の解体を眺めるも二回目だから感動が少ないな・・・ルッドさんの邪魔になるかもしれないけど聞いてみる。


「え?わかったよ、随分その子気に入ったんだね。君の名前は?」

「「チチチ、チチチチ」いや~こんだけさわり心地がいいと「チチチチチチ」いっそ嫁にしたい「チチチ!?」くらいですね」

「えっと、この子には名前がないみたいだよ、シリウスは群れの名前みたいなもんだそうだ・・・嫁にしたい程って相当だね」

「ヂヂヂヂヂヂヂ!」「チチチチ!?」


 っと、シリウスが襲い掛かってきたのでつい腕が緩んでチビ助が逃げてしまった。

 シリウスは俺じゃなくてチビ助に襲い掛かったようだ・・・追いかけっこがはじまった。


「ははは、もてもてだね?」

「何て言ってたんですあいつら?」

「いやいや、そのまま嫁にするといい・・・エナは渡さん!」

「別にいりませんよ・・・「なんだと!?」あんた日に日に面倒になるな!?」

「ちょっとおに~ちゃん!?どういうことなの!」

「近くにいたのか・・・いいから収穫に戻れ」

「む~!帰ったらシノちゃんと説教だ!」

「ん、なんで?」

「え?だってシノちゃん嫁を拒否だよ?女の子を傷つけたよ!」

「ん、はっきりしてるのはいいこと。えなはざんねんだった」

「ちょっとシノちゃん!?」

「しょうぶはひじょうなもの」

「志乃が一番恐ろしい子に見えてきたわ私」


 おかしい、この流れだと優奈が突っ込んできそうだが来ない・・・あぁ収穫に夢中なのねってか早いなあいつ、なんだあの集中力。


「ふははは!逃げない作物はいい作物だ!抵抗する作物もいい作物だ!虫に食われていたりするのは悪い作物だ!」


 がんばれ優奈・・・後で何でもしてやるよ「ほんと!?」心の声を聞くな!





 町から一番離れていた日だけなこともあり、一番襲撃が多い日でもあった。

 しかし、一番楽な日だったともいえる。

 出てくる怪物は全てリス型が処理していく。

 こいつら、感知能力も高いから危なげなく対処していくんだよな。

 しかも、集団の優位を生かして損害を出さないように指揮を出しながら殲滅するもんだから、どうせならついでに混ぜてくれと護衛組みを突っ込んでみたら。


「よし、追い込んでくれたな決めろ!ケイ!」

「おう!おりゃあああ!」

「ピギィィィィィ!・・・ィ」


 何度目かのミミズ型にケイが止めを刺した。


「ヂヂヂヂヂヂ、ヂヂヂヂ?」

「なかなか人間側も様になって来ましたね、これなら町の守りも心配ないのでは?って言ってるよ」

「まぁ熊型もミミズ型も問題ないみたいだな」


 問題は・・・懸念してた空からくる怪物だよ・・・今も頭上を回ってるあの鳥っぽい何かだよ。


「なぁシリウス?」

「ヂ?」

「お前空飛んであいつ落とせない?」

「ヂヂヂヂヂ!」

「えっと、私を何だと思ってるんですか!って怒ってるよ?」


 まぁリスに空を飛ぶことは期待していない。

 飛べないリスはただのリスだな・・・アイタッ!?ちょ、チビ助?手を噛むなよ・・・悪かったよ。


「さすがの俺も跳んであそこまではいけ・・・るかもしれんが避けられるのがオチだな」

「あれに届くのかい・・・」


 全部足に回せばいけると思うな、腕に回せばシリウスクラスでも投げ飛ばせるけど?「ヂヂヂヂ!」全力で首を振らんでも投げないって。


「隙を狙ってるんだろうけどな・・・多分俺とシリウスの実力に気づいてて手を出しづらいんだろうな」

「ヂヂヂヂ」

「そのようですね、だってさ。ふ~む・・・弓が届く距離じゃない上にうつのは危険だしね、どうしようかタツヤ君」

「弓と同じ理由で投石も諦めましたからね・・・やっぱシリウス投げるか」

「ヂヂヂヂヂ!」


 もう怒ったとばかりに俺に圧し掛かってくるが、ダメージが大きいのか腕一本で止められた。


「ん~不可抗力とはいえ、傷は深そうだな・・・もうちょい抑えるべきだったか?」

「ヂヂヂヂ、ヂヂヂヂヂ・・・ヂヂヂヂヂヂ」

「あれは、戦闘でお互いが死力を尽くした結果・・・どちらかというと横槍をいれた我らが反省するべきです、だそうだよ」


 ルッドさんの通訳大変だけどがんばってください、にしてもこいつの考え方・・・武道家すぎてカッコイイわ。

 いや、でも本当にあれどうしようか?”視力強化”色は太陽のせいで見づらいけど多分黒か茶色、カラスっぽい鳥をそのまま大きくした感じ、目測だとようわからんが・・・それなりの大きさだろうな。




 逡巡している俺達をよそに護衛組み+リス組みは解体や素材剥ぎ取りをしていく。

 今日だけで熊型5体にミミズ型が12匹、そして狼型が6匹だな。

 狼型は森で野宿したときみたやつに似てるから群れからはぐれたか何かかな?

 お腹が空いていたのか破れかぶれで馬車に突っ込んできたけど、察知していたリス組みが瞬殺していた。

 エサをあげれば、こいつらもペットになったかもしれないけど・・・群れのリーダーがいないと統率をとるのが難しそうだな。


「よし・・・キサラギ収穫は問題ない、帰れるがどうする?」

「そうですねぇ」


 デニスさんに聞かれ上を見る、まだ頭上をグルグル回ってる・・・昼頃からずっとだ、羽を休めるためにどこかに降りる気配さえない。


「あいつ次第なんですよね」

「降りる気配はないのか?」

「ないですね・・・幸いリス組みのおかげで俺はあっちに注意を向けられますけど」

「確かにな、さすがに空も地上も注意しながらはきついだろうな」


 リス組みいなかったらさすがに最終日の収穫は中止だったかもな「チチチ?」うん、君らのおかげだ、今日はいっぱい食べればいいさ「チチ」撫で撫で。


「ヂヂヂヂヂ」

「妹さんだったのか・・・タツヤ君、妹ばっかりズルイですって言ってるよ」

「シリウスの妹か・・・シリウス」

「ヂヂ?」

「妹さんを俺にください」

「ヂヂヂ!?」「チチチ!?」


 あ、また追いかけっこがはじまっちゃった・・・欲しいなぁあのマスコット・・・俺は猫派じゃなくてリス派だったんだな。


「ん?あ~これはまた・・・」

「ヂヂヂヂヂ!」


 リス組みが警戒態勢をとり、俺の気配察知に気配が一つ引っかかる。

 それにあわせて頭上の気配が降りてくるのを感じる。


「さぁ・・・何が来たのやら」


 町から遠いのかこの辺は丘が多く、小さいものなら視界を遮られる。

 気配察知では1体しか感じ取れないけど、これは強そうだな。


「ヂヂヂヂ!」

「タツヤ君?何かシリウスさんが慌てているんだけど、何か来てるのかい?」

「とりあえず馬車組みをまとめておいてください・・・護衛組みはその護衛でリス組みは補佐だな」

「ヂヂヂ!」

「一人でやる気なのかい!?」

「シリウスが万全じゃないなら仕方ないですね、とりあえず馬車を守りきれば勝ちでしょうし」


 小さいものなら遮れるものも大きければ遮れない、頭が見え始めた何かを見て嘆息する。


「これは・・・なかなか骨が折れそうだ」







 現れたのは久々の人型・・・ただし、ゲームとかでよく見るサイクロプだか巨人だかの巨大な人型だった。


中途半端なところで切っちゃった。ごめんなさい。

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