毎朝が戦いになると思うなよ!
忘れてた!久しぶりだったから油断してた!これは俺のミスだ・・・気をつけていれば防げるのに何で俺はこうも抜けているんだ。
こんなことを続けていたら大事なときに大変なことになりかねん、肝に銘じないといけない。
自分のことさえまともに出来ないでどうして三人娘に偉そうに出来るのか、否!俺は生まれ変わらないといけない!そう第二第三の俺のためにも・・・ふう・・・とりあえず
”血行促進””回復強化””身体頑強””気配察知”
お腹に乗ってるのは志乃か・・・被害が深刻なのは優奈とミナが占拠してる左腕か。
感覚どころの話じゃないな・・・動かしても動かしたのかさえわからん・・・俺じゃなかった壊死するんじゃないかこれ?漫画の主人公とかはどうやって回避してるんだろう、筋肉ガードなのかな。
ふと右側を見やる、珍しい?ことに美香がまだ寝ている。いや、いいんだけどさ・・・初めて寝顔を見たきがするな、どちらかというと綺麗系の整った顔を眺める。
美香は腕を取ってはいるもの下敷きにはせずに、それなりにある胸と腕で抱きついてる感じだ。
俺も男だ、正直ムラムラしそうだがそこはほら肉体変化の便利なところ、いくら欲情しても血液操作は思いのままだ!
ふはは!男子諸君羨ましいかね?けどまぁ手を出せないので生殺しではある!何?出しちゃえばいい?なるほど美香ならありかもしれん!が、志乃がまずい!いや、邪魔とかじゃないぞ?基本的に三人とも一緒だから二人っきりになった後が怖い・・・いや、怖いとかじゃないし?ほら、仲間はずれは良くないだろ?うむ、気持ちはありがたいが志乃が育つのを待つべきだろうな!うんうん、そもそもが吊橋効果に近いんだからそれまでに気持ちの変化があるかもしれない。
そう例えば10~16歳なんて反抗期も真っ盛りだろう。つまり「もー!たつくんの洗濯物は分けてっていったでしょ!?」とか「あら?私達はもうご飯食べたから、達也は勝手に食べてね」やら「お風呂一緒に入るわけないシネ」とか!シネはひどいよ志乃!?「達也?」!?
「どうしたの・・・?泣きそう・・・ていうより泣いているけど・・・腕、痛かった?」
「いや・・・娘をもつ父の気持ちになってたら悲しくなった」
「・・・何となく想像はつくけど、相変わらず意味わからないところで悩むわね」
顔を袖で拭ってくれた・・・ええ子や・・・
「な、なんなのよその顔は・・・えと・・・ムラムラきてるの?」
「っはぁ!?え、そんな顔になってんの俺!?」
「え?いや、知らないけど・・・そうなのかなって?」
「馬鹿め!誘惑するならもう少し色々育ってかイタイイタイタイタイ」
口をひねるでにゃいわ!・・・あ、いえすみません。照れ隠しです、はい。
「もぅ・・・って、もぅ朝なのよね・・・メリーさんはもう起きてるかしら」
運動御地な割には起こさないように移動する仕草に無駄がない・・・無駄に色気が出ているのは朝だからだろうか・・・っていうか
「なぁ・・・美香が着てるのって俺が着ていたような?」
「え!?ち、違うわよ?サイズが大きいし?ほら寒いし!?ちょうどいい寝巻きになるの!達也は他の服出したでしょ!?それに寒いし!?」
「寒い二回言ったぞ・・・なんというかベタだなぁ・・・」
「保温のためよ!寒いからよ!もぅ!」
一応小声だけど・・・こんな応酬をしていたら起きそうなものだが、熟睡してるのか起きない。
まぁ・・・朝食できるまではこのままでもいいんだけど、お?腕の感覚が戻って・・・痺れは戻ってこなくていいわー!ぐおー!?
「ん・・・?ん・・・ん・・・」
おや?志乃さんや起きたかい?
「ん・・・んぅ・・・ぅぅぅ?うー・・・」
何だ何だ艶かしい、時々思うんだが本当に君は10歳かね?ありえないくらいに誘惑スキルが・・・まさか誘惑スキル所持?恐ろしい子!
「・・・ぅ・・ぅゅ?・・・たつ」
はい、おはようございます志乃さん
「・・・また変なこと考えてた?」
滅相もございません。
「ん・・・・おはよう・・・」
「おはよう志乃」
まだ寝ぼけているようなので頭撫で撫でしてやると頭というか額をお腹にぐりぐりしてきた。
志乃はしばらく擦り付ける作業に従事していたけど、そのうち体勢が気に食わないのか美香がいなくなって空いた左側に潜り込んだ。
「ん・・・?みかはもうおはよう?」
「ついさっきね、メリーさんが起きてたらだけど手伝いにいったよ」
まぁ戻ってこないってことはメリーさんは既に起きていたんだろうけど。
「そう・・・私も手伝いにいってくる」
お?偉い偉い・・・再度撫でると名残惜しそうに離れてい・・・まて
「志乃の着てるのももしかして・・・」
「たつがきてた、あったかい」
まぁいいけどさぁ・・・何かあからさまだとこっちが照れるぜ。
「あぁうん、いってらっしゃい」
「ん、ご飯できたら起こしにくるから、起きちゃ駄目、お腹も冷やしちゃだめ」
イエッサー!お腹はがっちりガードしておきます。
志乃が出て行ったあたりでエナが起きたようだ・・・多分目は覚めているだろうけど、温い状態だから出たくないんだろうな・・・気持ちはわかる、冬の布団の魔力というのは目に見えなくても感じられるものだ、さておき。
「エナ・・・これは予想なんだけどメリーさんって怒るとやばそうだよな」
「・・・・・・うん、おかあさんが怒ったら世界崩壊」
「どんだけだよ、まぁなんだ志乃はともかく美香がとっくに起きて手伝いにいったぞ」
とっくに辺りで跳ね起きて飛ぶように部屋を出て行った。うむ・・・息災でな・・・イキロ。
最後は優奈なんだが・・・結構な騒ぎがあったにも関わらずその寝顔は安らかである。
優奈もまぁ一般的・・・いや、誰が見ても可愛い子とは思うのだろうけど、この子の場合顔は整っているが・・・色気(笑)というイメージが強すぎて、寝顔を見ててもムラムラとかはない。
飽きるほどでもないが・・・ニヤニヤするな、寝ながら思考を読んでるのか?
しばらく・・・飽きずに眺め続ける。視線にさらされると起きそうなもんだが、全くその気配はない。
ふと、扉のほうを見ると扉を開けて志乃が入ってきた。
「たつ、ご飯出来た、起こしにきた」
はいよ、じゃぁ優奈を起こして・・・志乃、乗っかるな俺はもう起きている。
「ん・・・起きる前に温める、また熱だす」
「俺は卵か何かなのか・・・」
「?たつは卵じゃない・・・やっぱり温めてないから」
お腹が冷えると俺はどんな変人になるのだ・・・優奈が拘束している腕を取返し、おいこら離せ
「んにゅ?んぅ・・・むー・・・うー?はぇ?」
「おはよう優奈、起きてくれ・・・それと離してくれ」
「んー・・・うにゅ・・・後1時間・・・」
またベタなことを・・・志乃やっておしまい
「・・・ぷふ・・・あは・・・あははははははま、まってまってあははは」
ほぅ・・・足の裏が弱点なのかメモっとこ・・・にしても志乃はなぜ知っているんだろう。
「あははははははし、志乃ちゃんまってあははま、あははっはははっげほげほ」
「あ、ごめんゆうな・・・大丈夫?」
「はぁはぁ・・・うん、お、おはよう志乃ちゃん」
「ん、おはよう」
「はふ・・・たつくんもおはよう・・・ひどいよ!」
「おはよう、確かに責任は俺にある・・・が俺は悪びれん!」
それよりご飯食べようぜ、朝ごはんは命の源なんですよ。
「おはようございます、おじさんメリーさん」
ちなみにメリーさんと呼んでいるのはお願いされたからだ、決して脅しに屈したわけではないことを宣言しておく。
「おはようございます、キサラギ君・・・良かった、怪我も大分良くなっているみたいだね」
「おかげさまで」
「おはようタツヤさん、あら?今日はあーん必要ないのかしら?」
「大丈夫です!自分で食べられますから!」
「あらあら残念」
おじさん俺を睨むな!取らない取らないから!
「してほしいならするよ?たつくん?」
「ん・・・する?」
「おに~ちゃん?」
自分で食べるわ!
改めて食卓を見る、普通のパンに普通のサラダそして普通のスープ?スープはココルというトウモロコシに似た穀物を使ったスープらしい(美香談)味はなぜかジャガイモなんだが・・・まぁ美味しゅうございました。
「おに~ちゃん達は今日は町に出るんだよね?」
「あぁ町というか司祭さん・・・様?のところに連れて行ってほしいんだよ、頼めるか?」
「まっかせて!」
よしよし、任せたぞ撫で撫で・・・「あぅ・・・」あ、癖になりつつあるなこれ・・・おじさん睨むな怖い。
「キサラギ君!いくら町を救ってくれたとはいえ、それだけで娘はやれ『ッゴン』へぶぅ!?」
「あらあら、あなた?野暮でオイタは駄目ですよ?」
気絶してる人間に説教は聞かないと思います、メリーさん。彼女はフライパンを隠しもせずにテーブルに置いた。
「司祭様は朝はお勤めがあるから、午後に行くほうがいいと思うわよ」
「なるほど・・・じゃぁ午後になるまで家の手伝い・・・もしくは町の手伝いしてるかな」
この状況だ、外壁の修理やら何やらで力仕事ならいくらでもあるんじゃないか?
「あ!そうだよ!ギルドだよ!たつくん!ギルド!ギルドだよ!」
「・・・あー・・・メリーさん冒険者ギルドなんてあります?」
ないと思うんだけど
「冒険者ギルド・・・?護衛組合とか傭兵ギルドではなくて?」
聞いたところによると魔物はいなかった世界から転移してきたみたいだし、そうだろうなとは思ってたよ、護衛とか傭兵はあるのか。
「え、え~!?ないの!?何で!?」
俺の推察を適当に説明してやる。あ、久々のorz。
「あんまりだよ!何でないの!」
「達也が説明したでしょ?諦めなさいよ優奈」
「ん・・・ゆうなざんねん?」
どちらかと言うと、その内必要になって出来るかもしれないんじゃないか?「それだよ!たつくん!」どれだよ?
「ないなら作るんだよ!」
「ふむ・・・出来なくはないかもしれないけど、問題がいくつかあるぞ」
「問題?」
まず、この町しか行政が機能してそうな町を俺達は知らないこと。
報酬はどうするのかってこと、貨幣価値がなくなってるし町毎の価格も定まっていない。
現物支給にも限りがあるだろうし、貴金属の類が貴重なのかもわからん。まぁ有限なら貨幣変わりにはなるかもしれないけど、今のところ採取してないし価値が決まってないから適正報酬量がわからない。
この町限定のギルドを作るにしたって、誰が責任者となるのか・・・受付やら事務やら裏方の人間をどうやって集めるのか。まぁ責任者が決まればその辺はどうにかなりそうではあるけど。
っていうか250人程度の人口に冒険者なんていう予備戦力を扱う余裕なんてないだろ?
あれ?そういえば
「メリーさん、町の生産はどうなっているんです?食料とか衣料とか」
「農作地も一緒にきていたそうなので、自給分は大丈夫と聞いてるわ」
「衣料とか道具類はどうなってるんですか?」
「そちらは・・・早急に何とかしないといけないって話合いがされてるみたい」
だろうな・・・今ある道具が壊れれば農作地だって維持は難しいだろう。
「そうなるとギルドは必要だよね?ね?」
「・・・鉱山ギルドとか狩猟ギルドは必要かもな?」
「ちっがーう!そうじゃないのー!」
気持ちはわかるが、町同士の連携がとれない限りはギルド作成は難しいだろうよ。
「っていうか、傭兵ギルドなら同じことが出来るんじゃないか?」
「響きがかっこよくないからヤダ!」
まぁ、女子供が傭兵です!っていっても貫禄はないだろうけどな。
「でもそうねぇ・・・材料がなくて仕事ができない職人さんは、壁の補修とかをしてるそうだから人手は十分でしょうし、タツヤさん達が行っても・・・あ、でもタツヤさん達って力を授かっているんでしたね?」
「まぁ一応」
「それなら、近々町の外を探索する必要があるってことでメンバーを集めているみたいなのよ、どうかしら?とはいってもお客様に頼むことじゃないわね」
ふむ・・・つまり調査団か。別にお客の身分に甘んじるつもりはないけど、問題は受け入れてもらえるかだな。
「それは、大丈夫だとおもうわ。町を救ってくれた英雄なのだし・・・それに先日の戦いで若い人・・・力を授かった方が大勢なくなってしまったから」
あぁ戦闘できるって人が足りないのか。
「わかりました、一応参加できるか聞いてみます、それは護衛組合か傭兵ギルドのほうで?」
「いえ、そういうのは町長のほうで、会議をしているみたいなんですよ」
まあそうか、どの組合にしたって人数が少ないだろうし、ひとまとめにして会議するわな。
「なるほど・・・とりあえず町長さんの家に行ってこようかな?町長さんも朝が忙しいとか?」
「それは・・・わからないわごめんなさい、でもその内訪ねてくると思いますわ」
となると・・・午前中は・・・どうする?
「ん~、ギルドないなら町の探索?」
「とりあえず、町に出て道を覚えましょ?」
「おさんぽ?」
そうだな、特に仕事ないなら午後まで探索するか
「エナ、町の探索したいんだが、案内頼めるか?」
「まっかせといてよ、おに~ちゃん♪」
「いってらっしゃい」
メリーさんに見送られて俺達は町へと繰り出すことにした。
「ぬ・・・う?っは!エナ?まだお前には恋は早い!ってあれ?」
「あなた、さっさとお片づけしてくださいな」
「はい・・・」




