授業3
洋平「…みんな飲み込み早いな〜」
花音たちは自分の得意属性の魔法をかなり短縮できるようになっていた
花音「洋平、中級は少し出来たけど上級が短縮出来ない」
洋平「上級は魔力を練るのが難しいから短縮は無理だ」
花音「わかった」
洋平「下級なら慣れれば無詠唱が出来るから頑張れよ」
花音「本当!」
洋平「あぁ、他の2人にも伝えといてくれ」
花音「わかった」
花音は2人の所に行った
洋平「…もうすぐ授業が終わるな」
俺は時計を見ていた
すると深雪たちの方から強い風が吹いてきた
俺は気になり深雪たちを見に行った
2人はそれぞれ魔方陣を張って集中していた
深雪「水よ、濁流となり全てを飲み込め、ビックウェーブ」
見事にデカイ波が深雪の前に出現し、前に流れて行った
三枝「風よ、我に仇なす敵を切り刻め、カマイタチ」
三枝の詠唱が終わっても何も起きなかった
と思ったら壁に無数の切り跡が出来た
おそらく目視することができない魔法なのだろう
洋平「深雪、三枝さん、どれくらい覚えた?」
深雪「私は今ので2つだよ」
三枝「私も2つです」
洋平「ならもうすぐ授業が終わりそうだから休んで」
深雪「わかった」
三枝「わかりました」
すると2人はその場に座り込んだ
俺は花音たちの方を見た
どうやら花音たちも休憩しているようだった
先生たちの方を見ると戦闘訓練をしていた
前にテレビで軍の演習を見たことがあるがそれに似ていた気がする
この世界の街や村の外にはモンスターがいて、軍は主に街を守る組織だと俺は教わった
実際に何度か親に街の外に連れて行かれモンスターと戦わされたことがある
洋平「…あの頃は辛かったな〜」
俺の両親は名前を出したら街の人が全員知っているような程、この街の中では強い人たちだ
街に片桐という名字が多くて本当に助かってます
俺は父親から魔法はほとんど教えてもらってない
母親に幾つか教えてもらって、父親がそれを試す…実戦で
深雪「洋平君どうかしたの?ぼーとしてるよ」
洋平「先生の教え方を見て昔のことを思い出してた」
三枝「片桐君は魔力がかなり高いですけど、片桐君ってまさかあの2人の…」
洋平「…だったら俺は今頃街の有名人だし、それに…」
深雪「洋平君が誰の息子だろうと私は…会ってみたいです」
深雪の顔が紅くなっていた
洋平「深雪、顔が紅いが熱でもあるのか?」
深雪「え?」
俺は深雪の熱を計るため、深雪の額に自分の額を当てた
深雪「だ、大丈夫だからき、気にしないで///」
さらに深雪の顔が紅くなったが本人が大丈夫と言ったから気にしないことにした
三枝「…鈍感な人ですね」
三枝さんが何か呟いていたが俺には聞こえなかった
そして授業の終わりを知らせる鐘の音が聞こえた
「お前ら全員整列!」
結構距離があるのに先生に声がハッキリ聞こえた
洋平「…どんだけ声が大きいんだよ」
俺たちも整列するために先生たちの所に行った
「それではこの授業は終わりにする…次もここでするらしいから移動しなくていいぞ」
先生は言い終わるとさっさと退散した
そして俺たち6人以外の生徒が一斉に倒れ込んだ
洋平「小百合、大丈夫か?」
小百合「ええ、大丈夫ですわ、ただ先生が単独で教えてからかなり魔力を消耗しましたわ」
先生…いったい何を教えたんだ
俺はちょっと興味が沸いたが周りの生徒の疲労ぐわいを見たらやっぱり止めようと思った
洋平「リナ、疲れだけでも癒してやれ」
リナ「洋平様、さすがに回復系の魔法にそんなものはありません」
洋平「冗談だ、余り気にするな」
俺は制服のポケットから出てきたリナを撫でながら次の授業の開始を待った