模擬戦闘2
俺は控え室にいた
理由は当然ながら試合に勝ったからである
試合の後一応相手の事を聞いたが、全治6ヶ月らしい
洋平「さすがにやり過ぎたよな〜」
リナ「大丈夫だよ洋平様、挑発してきた相手が悪いんだよ」
洋平「けどな、加減出来なかった俺も悪いんだ」
リナ「洋平様は優しいですね」
洋平「そうでもないさ」
俺は控え室にある対戦表を見た
そして次の試合をどうするか考えた
勝つかあえて負けるか…
???「…………ねぇ」
勝つのは可能だが…
???「…この…の精霊を…れて…人」
負けると手を抜いたことがバレルだろう…
???「いい加減、気付いてよ!」
大声と共にいきなり殴られた
殴られた箇所を抑えながら後ろを振り返るとそこには水の精霊を連れた女子がいた
見た目は小柄、金髪ポニーテイル、背中に杖を背負ってる
精霊の方は大きさはリナと同じくらいで、髪は青、背中の羽根は薄い青だった
???「やっと気付いてくれた」
洋平「殴られたら誰でも同じ反応すると思うぞ…」
???「それよりも、片桐洋平君だよね?」
洋平「そうだけど…」
???「やっぱり!私は姫路深雪、片桐君に聞きたいことがあるんだけど…いい?」
洋平「何?、術の事なら教えないから」
姫路「えぇ!なんで?」
洋平「俺は他人に術を教えないことにしてるから」
姫路「じゃあ…次の試合、私に負けたら教えてもらうから」
洋平「はぁ〜、わかった俺に勝てたらな」
姫路「約束だよ〜」
姫路さんは元気よく部屋を出て行った
洋平「俺も行くか」
リナ「洋平様…いいんですか?」
洋平「勝つから問題ない」
そして俺は試合場に行った
試合場に着くと姫路さんがいた
洋平「ねぇ姫路さん…」
姫路「呼び捨てでいいよ」
洋平「じゃあ俺も呼び捨てでいいから」
姫路「で何かな?」
洋平「対魔法用の防具を身に付けた方がいいと思うよ」
姫路「……馬鹿にしてるの?」
洋平「そう…加減出来ないかもしれないけど…恨まないでよ」
姫路「恨まないよ、勝つのは私だから」
そして試合開始の合図が鳴った
姫路は杖を構えて詠唱していた
姫路「水よ、風と混ざりて刃となれ、アクワカッター」
姫路の前に少し大きめの水の塊が出てきて、そこから無数の水の刃が飛んで来た
洋平「無駄だよ」
俺は地面を蹴り
洋平「グランドウォール」
岩の壁を出して防いだ
しかしすぐに岩にひびが入った
俺はすぐに足下に水の魔方陣を展開し無詠唱で術を唱えたが術が発動するまで時間がかかるため、俺は岩の陰から出て
洋平「散れ、エアバーン」
姫路の前にあった水の塊が弾けた
そして俺は風を使って弾けた水を空中に浮かせて姫路の周囲に移動させた
洋平「水よ、氷の刃となり敵を討て、アイスエッジ」
姫路の周囲に浮いていた水が先が尖った状態で氷り、姫路にむかって飛んで行った
しかし姫路は杖で最小限防いで避けた
姫路「まさか私が出した水を使うなんて…」
洋平「…煉獄の炎よ、我に仇なす敵を焼き尽くせ、ボルケーノ」
詠唱が終わると同時に地面を蹴ると姫路の周りの地面に無数の魔方陣が出現して火柱を出した
姫路「水よ、我を守りたまえ、ウォーターフィールド」
詠唱が終わると姫路を囲んでいた火柱が消えた
火は水に弱いため簡単に打ち消される
洋平「姫路…悪いけど、俺の勝ちだ」
姫路「どうして断言できるの?私はまだ余力はあるけど…」
洋平「すぐに解るさ」
言い終わると俺が出した岩の後ろから青い光が出て
洋平「精霊召喚…スイ」
岩の後ろから人と同じくらいの大きさの水の精霊が出てきた
スイ「洋平…いい加減にちゃんと詠唱して呼び出してくれない」
スイは見た目は髪が青いロング、羽根はない
洋平「詠唱が終わってすぐに来てくれるなら詠唱するけど」
スイ「こっちにも準備がいるの!だから少し時間がかかるの!」
洋平「他の奴らはすぐに来るけど」
スイ「…本当?」
洋平「確かめるか?……契約に従い我が前に姿を表せ、フィル、ウル、クロア」
俺の前に火、風、土の魔方陣が出現して、そこから人と同じくらいの大きさの精霊が3人出てきた
フィル「どうしたの?」
ウル「洋平様ただいま参りました」
クロア「また親父さんとケンカ?」
フィルは火の精霊で髪は赤いショート、羽根はない
ウルは風の精霊で髪は緑で短めのツインテイル、羽根はない
クロアは土の精霊で髪は茶色で長いポニーテイル、羽根はない
洋平「スイ…何か言うことは?」
スイ「次はすぐに来ます…」
洋平「なら許す、みんなあの子を気絶させてくれない?」
フィル「任せて」
ウル「洋平様の命令なら」
スイ「意外と軽い命令ね」
クロア「すぐに終わるね」
姫路「え!?きゃーー」
姫路は召喚した精霊たちに成すすべなく気絶させられた
姫路「……ん、ここは?」
洋平「気がついたか?」
姫路「え!?きゃっ」
洋平「そんなに驚くか?あとここは控え室だ」
姫路「……」
洋平「じゃ、俺は次の試合があるから…」
姫路「え……あ、」
俺は部屋を出た、姫路が呼び止めようとしていたのには気がつかなかった
試合場に出た俺はリナに話しかけた
洋平「この試合でラストなんだか…」
リナ「ここまで勝ったんだから勝ってください洋平様」
洋平「なら最初から本気でやるか」
試合の合図がなり、1分後には終了の合図がなった