鬼の襲来
洋平「ふぅ〜、みんな大部強くなったな」
今日も授業は闘技場であるため、俺はみんながどの程度強くなったかみるため、模擬戦をしていた
洋平「だいたいわかったし、そろそろ…」
花音「ストーンランス!」
黒谷「刻め、エアスライス」
相澤「…フレイムアロー」
地面から槍、後ろからは風の刃、上からは火の矢が飛んできた
洋平「さすがに全部あたったら死ぬだろ…」
咄嗟に左に跳んで回避したが、右の脇腹の槍、右手に風の刃、右足に矢がそれぞれ当たった
洋平「ぐっ、スピードも上がってるし…」
花音「やっと洋平に当たった」
黒谷「このまま一気にいきましょう」
相澤「…お〜」
3人のコンビネーションはなかなかのものだった
花音が地面から奇襲して、黒谷と相澤がそれにあわせて攻撃してくる
悪くない戦法だ、でも…
洋平「…穴だらけなんだよな〜その戦法、…我、汝を捕らえん、アクアゲージ」
花音「え!?」
水の塊が花音の体に当たると球体状になり、花音はそのまま顔だけだして体は水の塊の中に入った
洋平「…氷れ」
花音を捕えた水が氷って、完全に花音は何も出来なくなった
洋平「あとは…、水流よ、スプラッシャー」
黒谷「ぐっ…」
相澤「ア゛ッ…」
ほぼ急所の所にあたり2人は気絶した
洋平「3人とも強くなってるからそう落ち込むなよ…」
黒谷「2人同時に気絶させられたんですから、少しはへこみます」
相澤「…一瞬だった」
花音「私は氷漬けにされた…」
洋平「まぁ…、あの戦法だと花音が戦闘不能になるとダメになるから、いろいろな戦術を考えた方がいいな」
3人は集まって何か話始めた
俺がここにいても邪魔だろうから、深雪たちの方に行った
深雪「ハァハァ…」
三枝「ハァハァ」
2人ともダウンしていた
洋平「2人とも大丈夫か?」
深雪「ハァ…、魔力…使いすぎた…だけだから…大丈夫…」
三枝「…少し休めば…平気…です」
洋平「無理はするなよ」
俺は周囲を見渡した
先生と残りの生徒組はやはり生徒の山ができていた
そういえば愛梨が見つからんな
俺は観客席の方まで見た
洋平「あ、いた」
観客席には2人いて、片方は愛梨、もう片方は…
洋平「…なんで、母さんがここにいるんだよ…」
母だった、しかしなんでだろう、ここからだと笑っているように見えるが、嫌な予感がする…
洋平「…逃げた方がいいな」
俺は反対側の出口に向かって全力で走った
出口まであと少し…
京子「なんで逃げるのからしら洋平ちゃん、せっかく愛しのお母様が見に来たのに…」
肩を掴まれた
わかってたよ、母さんから逃げ切ったことなんて一度もないから捕まることぐらい
洋平「母さんが何故かここにいて、なおかつ嫌な予感がしたから」
京子「もう照れなくてもいいのに〜」
洋平「イ゛ダイイ゛ダイ、お、折れる折れる〜」
母さんによる死の包容、加減知らずなのか、わざとなのか分からんが、母さんに抱きつかれると骨が折れるぐらい強く抱き締められる
深雪「わ〜洋平君の意外な一面です」
三枝「いや、ただ苦しんでるだけだと思う」
洋平「いい加減離して、本気で折れるから〜」
京子「あら残念」
洋平「やっと解放された〜、リナ回復頼む」
リナ「わかりました」
京子「で?あなたたち誰?」
深雪「わ、私は姫路深雪です」
三枝「私は三枝葵です」
京子「そう、うちの子が世話になっているわね」
深雪「いえ、私達が世話になっています、…あの〜失礼ですが、もしかして、片桐京子さん?」
京子「あら、よく知っているわね」
深雪「もちろんです!この街で片桐さんのことを知らない人はいません」
洋平「母さん…とりあえず今は帰って、これ以上他の人に俺が母さんの子だってこと知られたくないから」
京子「洋平ちゃん冷たいこと言うのね」
洋平「そもそも、授業参観以外で息子の授業を見に来る親とか初めて見たぞ」
京子「それより、洋平ちゃん」
洋平「ん?なに?」
京子「この子たちとはどうゆう関係なのかしら…」
母さんは笑顔で聞いてきたが、なんでだろう…母さんの後ろに般若が見える
洋平「た、ただの同級生で、俺がいろいろ教えているだけ…」
チラッと深雪たちの方を見ると三枝は真顔だが、深雪は何故か落ち込んでる
京子「ふ〜ん、ただの同級生ね〜」
母さんは2人を見ながら言った
京子「他の3人もただの同級生?」
他の3人?あぁ、花音たちのことか
洋平「ただの同級生だけどそれがなに?」
京子「聞いただけよ、そこの2人、特に杖を持っている方」
三枝「な、何ですか?」
深雪「は、はい?」
京子「ちょっとこっちに来なさい」
母さんは2人を手招きしてちょっと離れた場所に行った
洋平「何話しているんだ?」
愛梨「私はわかるかも〜」
洋平「なら教えてくれ」
愛梨「お兄ちゃんには教えてあっげない♪」
洋平「ますます気になるな〜」
愛梨「お兄ちゃんは鈍感だから気づかないだけだよ〜」
愛梨は悪戯っぽく微笑んだそしてそのまま母さんたちの方に行った
洋平「なんだったんだ?」
さっぱり意味がわからなかった
気づく?何をだ?
俺は首をかしげた
京子「ということで私が教えることになったわ」
洋平「ちょっと待って、いろいろとんでる」
深雪「洋平君のお母さんである、京子さんが私達に魔法を教えることになったんです」
洋平「深雪、説明ありがとう」
京子「ふふふ、それじゃ洋平ちゃん、この子たちは私に任せてね」
洋平「あぁ、って!せめて顔だけでも隠してよ、母さん目立つから」
京子「わかったわよ」
母さんはどこから出したかわからんがお面を取り出して、被った
京子「これでいいでしょ?」
洋平「そ、そうだね…」
いかん、母さんが着けたお面がかなりツボに入った
笑いそうになったが、なんとか堪えることができた
母さん、他人に笑われるとかなり激怒するんだよな…
深雪「ッハハハ」
小声で深雪が笑い始めた
三枝「…」
三枝さんは声は出てないが明らかに笑っている
京子「…あなたたち…覚悟は出来てる?」
めっちゃいい笑顔なんだけど、怖い、とにかく怖い
深雪と三枝さんが見事に母さんの地雷を踏んだからだ
俺は巻き込まれないようにそ〜と、その場から離れようとした
愛梨「あ、お兄ちゃんが笑ってる〜」
愛梨のヤツ、今それを言ったら…
京子「洋平ちゃん、どこに行くのかな?」
洋平「す、スイマセン」
母さんの矛先は俺にも向けられた
こうなったら…
洋平「愛梨、さっきから母さんの死角で笑っているよな?」
愛梨「お、お兄ちゃんそれを言ったら…」
京子「愛梨〜、話があるからこっちに来なさい」
愛梨「お兄ちゃんのイジワル〜」
洋平「諦めろ愛梨、先にやったのはお前だ」
この後、母さんによるスパルタ特訓を受けた俺たちは授業が終わるまで、何回も気絶した