妖しい国
新しい小説始めました。
本当の気持ち・・・
は、終了しました。
ご愛読ありがとうございました。そして、これからは
旅の中でをよろしくお願いします。
俺は絶対に奴らを許さない。大好きだった父と母を殺したあの男も、その仲間も。
母さん、父さん、敵討ちに行ってきます。そう言い俺は家を出て、旅を始めた。
何日も歩いていると町が見えたので寄ってみる事にした。
道を歩いていると怪しげなお店が一つ俺の目に飛び込んできた。
少し怖かったが気になって俺はその店に入った。
すると、お店の人が奥から出てきた。
「おや?お客が来るなんて珍しい。気に入ったのがあったら言ってください。」
その店の人は夏なのに黒いぼろぼろのコートを着て、そのコートのフードをかぶり、
首に紫色に怪しく光る宝石のついたネックレスをしていた。
小さい声で俺は、はいと返事をして店内を見て回った。
店にはたくさんの怪しい物が置いてあり、少し怖かった。
それに、今、外は真昼で太陽が昇っていて明るいが、カーテンも何もないのに
この店だけ暗かった。
なぜだろうと考えながら商品を見ていたら一つ、俺の目を引く物があった。
店の人が付けているネックレスに似ているが宝石っぽい所の色が透明だった。
俺はそれをもってさっきのお店の人の所へ行き、これがほしいと言い渡した。
すると店の人が「これを選ぶとはお客さん、よっぽど変わってるのか、好奇心旺盛だね。」
うっすらと店に入る光が強くなりその店の人の口元を照らした。
一瞬見えた店の人の口は妖しく笑っていた。口の周りの皮膚はしわが多く、声の高さからおばあさんだと思った。
俺は金を払い店を出ようとしたら店の人が
「ちょいと待ちな。・・・お客さん、そいつは不思議な力を持っているという噂があるから注意するんだね。」
「不思議な力?」
俺は足を止め、店の人の方を見た。
「そう、不思議な力。」
「どんな力だ?」
「そうだねぇ、町の人が言ってたから本当かどうかは知らないけど、・・・」
途中まで言い、店の人は黙った。
「?どうしました?」
急に黙ったので心配になり俺は聞いた。
「確か、その買った人の一番大切にしている物や人の名前を言うと中から小人が出てくる
って言ってたよ。」
俺はありがとうと言い、店を出た。
10歩歩いて後ろを振り返ると、先ほどあったはずの店が跡形もなく消えていた。