魔法師養成所
魔法師養成所。
それは、魔力持ちと判定された平民が、魔力の使い方や魔法について学ぶための学校である。
魔力持ちの多い貴族は、貴族のための学校があるため、わざわざ平民に混じって学ぼうとする物好きはいない。
魔法師養成所では、半年間魔力の使い方や魔力の活用方法などの実習と、魔法の歴史やルールなんかの座学を学ぶ。
半年後、魔力操作と知識が十分と判断されたら、魔法判定が行われる。
さらに半年間魔法を訓練し、トータル1年で卒業となる。
魔法は、一人につき1つか2つしか使えない。
どんな魔法が使えるのかを判定するのが、魔法判定である。
大多数の人間は属性魔法を使うが、中にはマイナーな魔法や用途がわからない魔法に適正が出ることがある。
つまりこの魔法判定で、将来の道がある程度決まってくるということだ。
そして今日は、みんなが待ち望んでいた魔法判定の日である。
同期たちは、朝からずっと落ち着かない。
もちろん、私もその一人だ。
私は魔力を持っているとわかってから、必死になって努力した。
誰よりも早くに起きて勉強し、誰よりも遅くまで残って訓練した。
その努力は、身を結んだ。
今の私の成績は、オールA判定。
学年で1、2を争うほどの実力をつけた。
だから今日の魔法判定で、将来は王立魔法師団か王立研究所に勤めるのが夢である。
私は早くに両親を亡くし、親戚の家をたらい回しになった。
どこに行っても厄介者で、自分の居場所なんてなかった。
初めは親戚連中を見返してやりたい気持ちで頑張っていたけど、今は私を必要としてくれる場所を作るために頑張っている。
ちなみに親戚連中は、私に魔力があることを判明して、非常に悔しがっていた。
手のひらを返す人もいたけど、全部無視した。
だって一番苦しい時に、一番温もりが欲しい時に、何もしてくれなかったから。
あんな人たちのことは忘れて、私は私のために生きる。
きっと両親も、応援してくれるだろう。
魔力操作授業の担当教師である、マダムカナンが魔法判定の注意事項について説明している。
大切なのは3つ。
判定結果を、他人に見せないこと。(教師に相談するのはあり)
判定板を、無くさないこと。
特殊な魔法の適性者は、個室の訓練室を使うこと。
判定板と言うのは、魔法判定の結果を表してくれるプレートのこと。
なんでも、使える魔法と現在のレベルが記されているらしい。
訓練でレベルを上げていけば、判定板にも反映される。
つまり、自分の実力が見てわかると言うことだ。




