父のオルゴール
掲載日:2025/12/13
父の部屋に飾ってあるオルゴール。私はそれがとても好きだ。父がいない時にはこっそり部屋に入ってオルゴールを聴くくらいには。
それほど父のオルゴールが好きだったのに母は何を思ったのかそのオルゴールを捨ててしまったのだ。
ショックだった。でもチャンスだと思った。捨てられたオルゴールをこっそり持ち帰ればオルゴールは私のものになると考えたから。
捨てられた場所からこっそりオルゴールを持ち出して机の引き出しの中へ隠した。
布団にくるまって聴けば音色も部屋から漏れない。
いつでもオルゴールが聴けるようになって私は嬉しくなって毎日毎晩のように聞いた。
「最近、どこからかオルゴールの音が聞こえないか?」
「もうお寺に納めたはずなのに」
なろうラジオ大賞7参加作品です。
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