奇術、再び
めちゃくちゃ遅れてすみません。いろんな事件がありまして、投稿が遅れました!
これからも配信していきますので、そういえば程度で読んでいただけると嬉しいです。
〈active mode standby.crystal formation.chord name“joker”.revolution〉と
機械音声が聞こえてきた。
シルフは手を前に伸ばしながら、橙花の方へ走り出した。
「逃げるな」とロウ。ロウはジョーカーを気にせずシルフを狙い、追いかける。
そううまくいくわけもなく、ロウの背中にジョーカーが飛び乗り、勢いのままロウへ抱きつく。
「なんだ、オンボロ」とロウはジョーカーを引き剥がそうとする。がしかし、ロウは首を掻き切られる。ジョーカーはそのままロウの両腕をへし折り、肩を掴み、背骨に蹴りを入れて骨折を負わせた。
「ヴォォォォォ」ジョーカーの理性がなくなっている。ジョーカーは倒れこんだロウの上にまたがり、ロウの髪を掴んで上に引っ張る。ロウは声も出せず、涙を流し口から大量に血を吐き出していた。ジョーカーは殺しを楽しんでいるような気配を放っていた。ロウの首は徐々に引きちぎれていく。再生をしようと心見るが、放たれる圧倒的な気配に恐怖し、力を発揮できていないロウ。
一方シルフは橙花の元へ駆けつける。
「大丈夫か?」とシルフは橙花の体に触れる。
「time rivers」とシルフが囁くと、橙花の傷が一瞬にして戻る。突き刺されたはずの衣服、周辺の地面さえ元に戻っていた。
time riversとは、触れたもの、触れたものに関連するものなどの状態を過去の状態に戻すことができる。
「あ、あれ?私…」と橙花が喋りかける。だが、ジョーカーの存在を感知して欲しくなかったシルフは仕方なく橙花を手刀で眠らせる。
「想定外だ」とシルフは倒れ込んできた橙花を抱き抱える。
ジョーカーは橙花に手刀をして抱き抱えたシルフを見かける。掴んでいたロウの髪を離し、ロウの顔面を地面に叩きつけるジョーカー。
「ヴォォォォォ」とジョーカーはシルフに飛びかかる。シルフは橙花を抱え、走り出す。
「あんな化け物相手にしていられるか」とシルフ。ジョーカーはシルフを走って追いかける。そしてジョーカーはトランプを生成し、シルフに勢いよく投げる。シルフの右足が切断された。だが、シルフの右足は瞬時に再生した。シルフはその場に立ち止まり、橙花を地面に寝かせた。
「ガキが駄々をこねると面倒だ。大人しく眠りなさい」とシルフが言うと、トランプをジョーカーへ投げつける。ジョーカーはトランプの攻撃を受けているのにも関わらず走り続ける。
「ヴォォォォォ!!!」ジョーカーの目が突如輝き出し、光の線が一瞬にして放たれた。その線はシルフに直撃。シルフの心臓が撃ち抜かれた。シルフは傷口を塞ぐが、新たなジョーカーの能力に混乱している。シルフが再び前方を見た時、ジョーカーは攻撃を試みていた。
「早いな、こいつ」とシルフはジョーカーの攻撃を受ける。ジョーカーの文字通り鋼鉄の拳がシルフの腹部を貫いた。ジョーカーは次々と拳を入れる。シルフは防御をせず、攻撃を受け続けていた。
「ヴォォォオオオ」
ジョーカーの攻撃精度が上昇していき、再生に手いっぱいのシルフ。
「ヴォォォ……。」
ジョーカーの攻撃は徐々に退化していき、その場で動きを止めた。
〈system shutdown.revolution return standby.…complete〉
「ふぅー。こいつえぐいな」とシルフがジョーカーを軽く叩く。
ジョーカーのrevolution systemによって急激に消耗されたことによるエネルギー不足が原因で機能を停止している。
「クリスタルが回復する前に連れていかなきゃ」とシルフは頭上で合図をすると、周辺の建築物屋上から仮面をつけた集団が駆けつけてきた。
ヴォイド施設内のとある部屋。そこにはベッドの上で横たわる橘橙花の姿があった。
橙花はその場で目を覚ました。
「んー。あれ?私なんでこんなところに」と動揺を見せる橙花。
「お前は死にかける直前に気絶した」とシルフが答える。
「そうなんですか、。助けてくれてありがとうございます!」と橙花。
「礼などはどうでもいい。お前は人を殺める事をためらっているか?」とシルフが問う。
「そりゃ、当たり前ですよ」と手を握りしめる橙花。
ヴォイドとsnakeは未だ和平は成立していない。そんな今の状況では、覚悟のない橘橙花はとても危険である。snakeはヴォイド抹殺のため、クリスタルを所持した人間を集め、罪無き人間さえ襲ってしまっている。この現状を知らない彼女は、何も知らずに今までを歩んできた。だが、現実は甘くはなく、悲惨なものであった。彼女はジョーカーの生存すらも知らない。シルフの中では、今、彼女の心の中は誰もわかりもしない恐怖で溢れていること、その事実を伝えようとしている。
「いいか君は今生半可な気持ちでヴォイドに入団したのかもしれない。だが、しかし君が思うほど状況は芳しくない。君はジョーカーを救った記憶があるか?」 とシルフは質問する。
「彼は、ポッドでどこかへ飛んで行きました。生きてるかは、不明です」と橙花。
「その彼が生きている。俺を殺しにきた、と言ったら君の意思はどうだ」とシルフは真剣な表情をする。
「嘘、本当ですか、?」と橙花。目に光がなくなった橙花は続けて、
「彼は、て、敵なんですか、」と声を出す橙花。
「ヴォイドの入団条件。俺の指示に従うことだ。やつは殺す」とシルフ。
「そ、そんな」と橙花は俯く。
「殺せないのか、?」とシルフが尋ねる。
「前まで仲間だったんです。殺す覚悟が、決まりません」と橙花がシルフに言うと、目の前にいたはずシルフはいなくなっていた。橙花は探そうと、周囲を見渡す。その時だ、いきなり橙花の首元へ刃物を突き出したシルフ。その時のシルフの表情は無よりも無、殺意と恐怖しか感じられなかった。
「…」涙を流し、黙って死を悟ることしかできない橙花。
「従わないのかい、?」と声を上げると、施設内の団員さえ不穏な空気を感じるほどの殺気を放つシルフ。そんな殺気に動揺を隠せず、とにかく距離を取ろうと試みた橙花。だが、動いた勢いで刃物に首が当たってしまった。橙花は慌てて首を抑えようとするが、そこにはシルフの左手があった。
「うぐっ……」橙花は苦しみを訴えようとするが、声が出ない。
橙花の首に傷がついた瞬間、シルフは左手で橙花の首を締め付けていた。
「すまない」と言うと、首から手を離した。そしてシルフは橙花と距離をとる。
「やりすぎてしまったな。すまん」と頭を下げたシルフは、頭を上げることを躊躇った。
シルフの見える床に、橙花の足がある。橙花は恐れをも乗り越え、シルフが頭を下げた瞬間にうなじへ刃物を突きつけていた。
「これはこれは、本当に君は面白い」とシルフは微笑む。
「わかった。君の意見を聞く。刃物を下げてくれ。君に危害を加えずに大人しく話を聞くと約束しよう」とシルフは提案する。
「わかりました」と橙花はシルフから離れる。
「私はジョーカーを殺すと言う意見に納得がいきません。彼はきっと、snakeには属していないと思います。彼は帝国を潰そうとしていました。今もきっと帝国を追っているはずです。そこで彼はきっとヴォイドが帝国と仲がいいと言う情報を聞いたんのではないかと」
と橙花。
「どこでそれを、。あと仲がいいではなく、“お得意様”と言うだけだ」とシルフ。
「割と連邦内では有名な話でした。私がヴォイドに入団したのも、帝国に安易に近づけると考えたからです」と橙花は経緯を話す。
「なるほど。お得意様を失うと、資金面に影響が出る。この団の武装や活動資金を援助していただいている。そのおかげで大きく活動できているんだ」とシルフ。
「ジョーカーを応援しろとは言っていません。ただ殺す必要はないかと」
「まぁいい。ジョーカーの様子、みていくか?」とシルフ。
「??」状況を理解できない橙花。
シルフの圧倒的強さ、見惚れちゃいますね!
次回
「裏側と繋がり」
ぜひ読んでください!




