プロローグ
今回は一度投稿させていただいた“JOKER〜人工知能と機械文明〜”のリメイク、修正を加えた作品になります。前回の投稿では改稿では直せないほどミスが多かったため、推敲に推敲を重ね、よりわかりやすくなったと思います。ぜひ、世界観を想像しながら読んでいただけると幸いです。
銀河全域には平和が広がっていた。
地球という惑星は、人類が住める環境ではなくなり始めていた。人類が宇宙進出に力を入れ、地球外に移住を計画。だが、太陽系には人類が住めるような惑星は無い。 そのため人々は宇宙空間に人口惑星の建築を計画。だが、人間による生成では明らかに効率が悪い。そのため利用したのが人工知能である。そこで開発されたのが人工知能を搭載したメイクランプという自立型ロボットである。
このロボットが新たな時代を切り開いたのだ。
現在
「今日も穏やかですね」
そう呟いたのは、連邦解析部本部長の神崎美乃里[カンザキ ミノリ]という女性。神崎は人工知能からメイクランプなど専門分野は数多い。解析作業の際には人工知能を用いて様々な依頼に対応してくれる。宇宙には未知が数多くあるが、この研究部があれば問題は無い。
「平和でわりぃことあねぇ」
今のは連邦特殊戦闘部隊隊長の霧島荘吉[キリシマ ソウキチ]
彼はメイクランプの軍隊とともに戦うが、近年出動命令が一件もないため地上戦に特化した特殊部隊の戦力低下を心配している。
「地上部隊の出番はこれっぽっちもないねぇ。ホントにいるのか?その軍隊は」
ここで呟いているとされる者。彼はメイクランプだ。言語を話すことが出来る。連邦特殊戦闘部隊射撃部隊長のメイク。いらない機能が搭載されてしまっている未知の機体である。変な人工知能であるが、命令違反など、作戦に支障をきたすことは無く、連邦に役立っている。
「あぁ?地上部隊がいるから解析チームも行動ができる!」
荘吉は少しイラついている。
「だが宇宙空間でも行動可能な射撃チームにも護衛任務は務まるさ」
すかさずメイクは挑発。
「はいはい喧嘩はおわりー!」
「「??」」
神崎の言葉に疑問を浮かべる荘吉とメイク。
「2人に朗報よ!」
「「なんだ!!」」
「ひっさびさの敵襲よ♡」
「「朗報じゃねぇ!」」
艦隊全域に警報が鳴り響く
「総司令長作戦テンプレートの掲示を!」
と言う神崎。
「作戦コード333 臨時防衛形態α!」
と指示をする司令長。
「作戦考案部につぐ、作戦コード 333 臨時防衛形態α」
艦隊クルーは1割の人間と9割のメイクランプで構成されている。今の発言はOCNR[operation call make lamp〈オケモア〉]の活動の一部だ。
「総司令長!敵襲は民間輸送シップ強奪後、未だ逃亡中の指名手配グループです!」
と神崎は伝える。
「メイクランプ集団か」
メイクがそう言う。
「帝国の仕業だ」
と荘吉はいう。
「やはりそうでしたか。あ、総司令長!考案部より連絡です!」
「ありがとう、神崎。私に繋いでくれ」と司令長。
「考案部総部長の源です。銀河最高裁判所からの殲滅命令がでました。ですので作戦コード666への変更をお願いします!」
「了解した。私から指示をする。作戦変更!コード666 目標殲滅作戦に移行。以降の指揮権は考案部を基礎とする!」
船内の隊員は全員返事をする。
「神崎、敵の数は分かるか?」
と司令長は尋ねる。
「あの手の民間シップならメイクランプ70ほどかと」
神崎は液晶端末を見せながら説明する。
「了解した。詳しくわかり次第考案に連絡してくれ」
「わかりました!総司令長!」
「ところで、いきなりではあるんだが。橘の実戦投入を実施したい。
宇宙区間での訓練ではトップ成績だった。荘吉と実践戦闘に参加するよう伝えてくれ。」
「しかし総司令長、橘って、、橙花ちゃんですよね、?実践は危険です!訓練兵には危険です!相手は帝国のテロリストです!」
「大丈夫だ、心配するな」
「何を根拠に!!」
「橙花には可能性を感じる、それにいざとなれば私が救う」
「・・・」
神崎は少し疑っている。
「司令長を信じます」
「こちら考案部。目標は帝国にハイジャックされたとされる民間旅行用シップ。現在の進行速度から変更がない限り、特戦射撃部の出撃は3分後とする。なお、射撃可能区域に敵襲が到達後攻撃を可能とする。敵襲メイクランプの数は約70体とされている。こちらの出撃数は一般メイクランプは30体、エリート5体とする。」
考案部からの作戦事項だ。
「死ぬ気でかかれってか。考案もきついぜ」
とメイクが言う。
「俺たちは2人用のフライトスパイラーでの出撃だ。橙花、気にする事はない!いつもどうりだ!」と壮吉が語りかける。
「はい…」今返事をした彼女こそが噂の橙花である。
橘橙花[タチバナ トウカ]
銀河連邦附属連邦専門学校最終試験において歴代最高点数を取っている。優秀な彼女には辛い過去があった様だ。
橙花は緊張をしていた。
橙花は復帰後初任務なのである。それも復帰前ですら、一度しか戦線にたったことはない。
「陸戦部戦闘機部隊準備完了」
荘吉は考案に伝える。
「了解。出撃を許可。特戦の支援を最優先。」
「「「了解」」」
民間シップは射撃可能区域に到達。すると民間シップはその場で停止。
民間シップから多数のメイクランプが出撃。
「こちら特戦射撃のメイクだ。解析に回せ、この嘘つきがとな」
メイクは少し苛立っている。
「どういうことですか?」
考案部の1人がが不思議そうにしている。
「レーダーでも覗け」
とメイクは言うと、そう聞いた考案部の1人がレーダーを確認した。
「「「??!」」」
そう。解析が予想したメイクランプの数を超えていた。
「ごめーん!!解析のミスじゃなくて、あたしのミス!今解析したら相手の数は120、、戦力差がやばいかもだ、、、。まじごめん、、!!メイクちゃん帰ってきたらいっちばん高いオイルあげるからがんばって♡」
神崎は反省しているのだ。決して許されているとは思っていない。もう一度言う。彼女は反省している。念押しだが、反省している。
「神崎、お前、、、」
メイクが言う。
(さすがにこの数は無理だ、いくらエリートが5いても多勢に無勢。連邦のメイクランプは起動に時間がかかる。俺には見えん。希望のビジョンは、)
「考案!これじゃ勝てない。作戦コード999を要求する」
「いやダメだ」
総司令長の声だ
「だがこのままでは多勢に無勢。勝ち目は無いぞ。俺には見えん」
「ここで撤退をしてしまっては、都合よくあちらから来てくれた指名手配犯を再び野放しにしてしまうことになる」
「・・・」
メイクは黙る
「考案部には失礼した。特戦のみなにつぐ、私が必ず増援を用意する。それまでは耐えて欲しい。」と司令長。
「「「了解!!」」」
特戦のみなの返事が聞こえる。
総司令長は何かを喉に飲み込んだ。
(本当にみなの心意気には感心する)
「ったく。熱いやつだぜ。回路がショートしそうだ」
メイクはそう言うと、やる気が入ったのか、
「メイクランプの皆!耐え抜いて全員で高級オイルだ!!」と掛け声をする
「メイクちゃんったらなんてことを!」
と少し冷や汗をかく神崎。
「自業自得だ。有言実行すると信じてるぞ」
と司令長。
「総司令長までぇ、」
「だが民間シップのハイジャック犯がたまたまここに来たとは思えない。増援が予想できる。」と司令長は考える。
「どうなさいますか?」
神崎は尋ねる。
「神崎、今任務中の奴を戻せるか」
「えぇ!もちろんです!」
神崎は通信を入れる。
「こちら銀河連邦宇宙支部。惑星スプライムにおいて水源確保及び海洋資源調査中の…」
そのころ戦線では。
敵襲メイクランプは射撃武器を装備し戦艦を狙う。銀河連邦メイクランプ部隊は盾で防ぐが、敵集の近距離攻撃部隊が動き始める。
「まずいな、射撃部隊のエイムアシストは最新鋭。こっちのシールドの物質ならまだ耐えられるが射撃に手を回せない」
メイクは攻撃を防ぎながらそう言う。
「総司令!戦艦のシールドは準備出来たか?」
とメイクは尋ねる。
「任せてくれ」と司令長。
「了解だ! 特戦に次ぐ!先程伝えたように敵部隊を撹乱し、一斉射撃を実行。目標は120体。俺らだけで倒してやろう!」とやる気のメイク。
「やっぱり私、」
橙花は連邦のフライトスパイラーのコックピットの中で震えながら囁いた。
橙花の胸は淡い光を放っていた。
ここは海の惑星スプライム。
海洋資源が豊富な惑星である。銀河連邦では安全な水源の保有数が枯渇してきている。そのため、新たな水源を確保すべく、水の多い惑星に定期的に水質調査及び水源の調査をしている。
「お!これは久々のA判定!これは解析も大喜びだな」
そんな調査を任されていたのがコードネームJOKER。メイクランプである。優れた戦闘能力とパイロットテクニックを持つ。メイクと同じく、自我を持つメイクランプである。
「いい水源も見つけたことですし…」
行き良いよく砂浜に寝転がる。
「少しサボるか」
すると手元の通信機が鳴る。
「こちら銀河連邦宇宙支部。至急応援を要請します!作戦コード777」
「少しは休ませて欲しいものだ」
ジョーカーは飛び起きる。ジョーカーと呼ばれるメイクランプの内部には、最新型の浮遊装置が着いている。今は関係ないことである。ジョーカーは自身の戦闘機に乗り込む。
「またミッションだ」
そういうと、ジョーカーはフライトスパイラーのコックピットに乗り込む。
「オカエリナサイマセ」
ジョーカーが所有している船にはサポートミニメイクランプが存在する。サポートミニメイクランプとは、この時代のペットのような存在である。連邦では、エリート階級を超えると1台支給される。種類も豊富で様々な型式が存在する。ジョーカー戦闘機に乗っているのはマブという。
「急いぎだ。すぐフライトを出してくれ」
機械をいじりながら言うジョーカー。
「リョウカイシマシタ。システムキドウ、フライト。」
戦闘機は動き出す。
「マブ!連邦戦艦までなナビをラッピングしてくれ」
「リョウカイシマシタ」
そうするとJOKERのフライトスパイラーは飛び立った。
その頃
「総司令長!レーダー反応感知!解析結果、帝国のバトルシップです!」
神崎は司令長へ伝える。
「増援か」
と司令長は呟く。
総司令長の通信機は特戦や考案、解析部の通信機と繋がったままである。そのためすぐに特戦は悟った。あのシップが招くであろう絶望を。
「やはり数が多すぎる!」
メイクは叫ぶ。
「もう少しで希望が来る」
総司令長がそう言うと
「なんのことだ」
っと尋ねるメイク。
「俺たちにとっての、“切り札”だ…」
「大丈夫か橙花?」
優しく尋ねる壮吉。
「・・・」
表情が暗いままの橙花。
「橙花。俺もな、緊張することあった時期あったんだ」
過去を打ち明ける壮吉。
「え、?」
少し気になる橙花。
「俺も死ぬのが怖いくてなかなか集中出来ないことはよくあった。どんだけ生きようと怖いもんは怖い。だがな、俺はその緊張を克服した。戦う。過去にそう決めた自分がいる。大切な人の為、守りたい平和のために戦うことを誓った。橙花も誓ったはずだ。お前は挫け無かった。それだけで偉いことだ。橙花自身戦うのを辞めたいならいつでも手伝うぞ。だがな、やらずに後悔をしてはならない。迷いがあるならゆっくり迷っていい。俺が操縦を変わる。大丈夫だ!これでも隊長だ!」
壮吉は言うと、
「いえ」と返事をした橙花。
震えていた橙花の手が止まった。
「私がやります。いいえ、私にやらせてください!」
コントロールレバーを強く握った橙花。
「覚悟が決まったようだな。よし!どこまでも付き合うぞ!」
橙花の中で何かが変わった。
「司令!やはり無理だ!このままで全滅してしまう」
メイクからの通信だ。
「メイク今の状況を教えてくれ!」
司令長は質問した。
だがその瞬間、メイクの無線機に敵のライフル弾がヒット。
「ちっ、タチ悪いぜ」
メイクは呟く。
「メイク!メイク!聞こえるか?」
通信機の故障を悟った司令長。
「総司令長!連邦のメイクランプは18体のみ生存確認が取れます。対して敵軍の生存反応は98あります!」
神崎は端末を司令長へ渡す。
「神崎、本部に繋いでくれ」
「わかりました!」神崎は快く返事する。
「すまないが神崎も研究チームとメイクランプの起動作業に移ってくれ、」
「はい!」
と大きな声で返事をすると神崎はブリッジを飛び出て言った。
「こちら銀河連邦本部です!ご要件をお伺いします。」
本部拠点のオペレーターがそういうと、
「こちら銀河連邦宇宙支部です。現在連邦の巨大戦艦が帝国のテロリストに奇襲をされています。相手の数が多いため、増援の要請をします」と司令長は言う。すると、
「話は聞いた。」
と別の声が聞こえてきた。
「?!」
司令長は驚いた。話を聞いていたのは銀河連邦の最高指導者及び本部長官である佐藤 大輝[サトウ ダイキ]である。連邦の階級は上から本部長官、総司令長、軍隊長、総部長、エリート、一般、チルドとなっている。本部長官は一番上の階級である。
「しかしだが、本部に連絡が来た際には増援が来ている様子はなかった。」
と大輝本部長官が言う。
「申し訳ありません。全て私の責任です。私の判断の誤りでメイクランプの出撃数を減らしてしまい、このような結果を招いてしまいました。」深々と頭を下げながら言う。
「君が何故メイクランプの台数を減らしたかわかっておる。私は謝った判断ではないと思ってしまうがね」
「・・・」司令長は言葉を失う。
「体勢を立て直すためだ、撤退を命ずる」
大輝本部長官は命令する。
「すみませんが、それはできません。」
覚悟を決めて話す司令長。
「私達銀河連邦が追っている存在でもある帝国が自ら連邦の前に現れたのです。銀河を脅威にさらす集団を目に前に、このような危ない集団を野放しにすることはできません」と意思を伝えた司令長。
「よろしい。そなたの言い分はよくわかった。それならばそなたに伝えるべきことが増えた」
司令長は自身の連邦からの永久追放を悟ったのだ。
「よくこの私に言い返せたものだ。」
腕に着けている操縦機を使い、司令専用のフライトスパイラーの起動準備をした。司令である以上、これ以上被害は増やしたくないのである。
「素晴らしい。気に入ったぞ」
と大輝本部長官は言う。
思わず驚く司令長。
「増援は近くの惑星から派遣した。到着までもう少しかかってしまう、すまない。幸運を祈るぞ!」と大輝本部長官。
「ありがとうございます!!」
そうすると通信は切れた
「また増援か」
メイクはそう言う。
戦艦のレーダーに反応が映る。帝国のバトルシップのお出ましだ。
「まずいな、敵集の増援か」
総司令長は焦りを感じる。すると、ブリッジに飛び込んでくるマッドサイエンティストがいた。
「司令長、!これを!」
神崎が持っていたスライドタブレットに映し出されていたのは橘橙花の操る戦闘機だった。橙花の戦闘機は近距離戦闘タイプの敵集を猛攻。橙花の戦闘機は擦り傷1つもつかないまま、40体ほどのメイクランプを、戦闘機に搭載された大口径メイクランチャーにより殲滅していたのであった。
「橙花ちゃんですよ!あの橙花ちゃんがぁ!戦いを克服したんですよぉー!泣」
と嬉し泣きを見せる神崎。
「橘が切り札だったのかもしれないな」
司令長はそういった
「私、できてる。私今、宇宙を飛んでる…!」
橙花は笑顔になった。
「私は平和に貢献出来る!誰かのために戦うことが出来る!」
橙花は勢いにのりさらに10機のメイクランプを撃破。橙花の戦闘機にオートエイムアシストは無い。自身の操縦でメイクランチャーを命中させている。前から3機のメイクランプが襲いかかってくる。
「私なら、できる!」
橙花の戦闘機は3機のメイクランプの射撃を回避。回避後、機体は加速をしながら旋回。敵メイクランプ3機が綺麗に並ぶ瞬間を狙い始めた。すると狙い通り襲いかかってくる際、縦1列に並んできたのであった。橙花は船に搭載されているシャッフリングという機能を使い、通常ランチャーミサイルから貫通弾へと変更。
照準を合わせ貫通弾を発射。敵軍は、先頭にいたメイクランプを後ろのメイクランプが盾として使う。貫通弾だと感知できなかったのである。先頭に被弾と同時に、3機の同時撃破に成功。このフライトスパイラーで小さなメイクランプに的確に射撃する様子は天才としか言えないものだった。
すると、橙花の戦闘機に3発のライフル弾がどこからともなく飛んできた。ライフル弾は綺麗にコックピット、右翼、左翼を目掛けて飛んできたのだ。
橙花は悟った、
「避けられない、!」
橙花は乗せている荘吉をも巻き込んでしまったという罪悪感で何も考えられなかった。
その時だった。
「総司令長!すごい速度でフライトスパイラーが接近しています!これは、」
と神崎。
「「ジョーカーだ!」」
ジョーカーのフライトスパイラーに搭載されているレーザーランチャー。そこから発射された光速の弾丸は、3発のライフル弾を橙花のフライトスパイラーに当たる前に相殺したのだった。
その時、橙花は過去の記憶を思いだした。
橙花は帝国に拉致されていたことがある。
橙花にはクリスタルが存在していたのであった。クリスタルとは、メイクランプの心臓とも呼ばれている生命の可能性を秘めた鉱石だ。そんな橙花のクリスタルを取り出すことで、特殊能力を持つメイクランプを作ろうと帝国が企んでいたのだ。クリスタルパーツは人体へ取り込むことができる。近年発見されたデータによれば、全ての物体にはフラッシュが存在していると言うことがわかった。フラッシュとは生物の心臓の鼓動や脈、脳の周波数や匂いなど、物体外に排出されている振動や細胞、外気の総称のことである。クリスタルはそんなフラッシュを吸収することが出来る。そして、クリスタルの所持者は自身の周りに無数の空気を発生させることや、その人にあった特性を付与することが出来る。橙花は生まれた時からクリスタルを埋め込まれていたのだ。更に、クリスタルは相性が存在している。相性を持たないものがクリスタルを取り込んだ場合、最悪死に至る。橙花は相性が良かったため、害かろなかった。それを知った帝国が橙花からクリスタルを強奪しようと企んでいたのであった。
「あぁぁぁぁぁあ!!!!」
橙花は目覚めた。
「神崎、橙花のようすが、」
司令長はそう言う。
「なんでしょうか、この橙花ちゃんは、」
橙花の瞳には輝きが見えた。
「荘吉さん、操縦を変わっていただけますか?」と落ち着いた様子で質問した。そうすると橙花は戦闘機を1度停止させた。
「あぁ、喜んで変わるが、どうかしたか?」少し不安そうな壮吉。
「私、思い出したんです」
橙花は胸に手を当てた。すると橙花の胸から光が輝き出した。
「とうか、なんなんだそれは、!」
荘吉は驚いている。
「私、大切なもののため、自分の手で戦いを終わらせます!絶対みんなのこと守ります!!」
橙花は全力で叫ぶ。
「そういうことなら、、全力をぶつけてこい!」と荘吉が言う。
「はい…!」と頷く橙花。無数の輝きが橙花の頬を伝って落ちる。
「困ったら頼れ!この俺、荘吉はお前の味方だ!」荘吉はそう言う
「ありがとうございます!」
橙花は操縦席から離れ、コールドシャフトへ移動した。荘吉がメイン操縦席に座ると、シャフトのドアが開いたと警告が表示された。
橙花が宇宙空間に身を投げ出したのであった。
「橙花、?!橙花ー!!」
荘吉は叫ぶ。
「アンチグラスーツも無しに、」
荘吉の中では、後悔が残ってしまった。
「こちら特戦戦闘機部隊!!考案に次ぐ、橙花が宇宙空間に飛び出した!スーツを着用していない。至急救援頼む」と壮吉は言う。
橙花はまだ生きている。
「私には、クリスタルがある、」
「橘!!!」
「橙花ちゃーん!!!」
司令長と神崎は叫んだ。タブレットに流された事実は衝撃的なものであった。
「こちらメインブリッジ!橙花が戦闘機から離脱!救急隊は至急橙花の回収を!!」
司令長は今までにない焦りを感じていた。
「司令長、」
神崎が司令長の腕を引っ張る。
目の前にあるのはこちらからの音声発生機。まだ全ての特戦部隊と通信が繋がっていた。その隣には通信機があった。その通信機からは人間の声がしていた。女性の声が。
「総司令長、救援の必要はありません…。」
橙花の声だ。
「橙花?!スーツもなしにどうやって無線を?!」と司令長は驚く。
「まさか、。司令長!この光は、」
と神崎が言うと、司令長は状況をなんとなく理解できた。
「こちら荘吉!ジョーカー聞こえるか?!橙花が、橙花が!!」
「なに?!」
ジョーカーは戦闘機を旋回。
シャフトのハッチを解錠し橙花の回収の準備をしながら、橙花の方へと向かった。
ジョーカーの戦闘機は橙花に近いところにいたのであった。
「まてよ、橙花。お前その光は、」
ジョーカーはひとりでそう言う。
「宇宙で生身でダイビングするとは驚きだったが、そーゆことなら話は別だ。マブ!」とジョーカー。
「ハイ」
「戦闘機の操縦を頼む」
「リョウカイシマシタ」
というとジョーカーはコールドシャフトへ移動。 橙花に近づいている戦闘機。
「マブ、合図したら緊急停止機能を 起動してくれ。それまではフル加速で橙花へ近づけ!」とジョーカーは言う。
「リョウカイシマシタ」
すると戦闘機は加速を開始。ものの3秒でフルスピードまで到達。
「今だぁ!」
ジョーカーは叫んだ。すると戦闘機は急停止。その反動で宇宙外へものすごい勢いで投げ出されたジョーカー。するとジョーカーの胸は光を放ち始めた。ジョーカーは橙花を目掛けて飛んでいた。なぜこのようなことをしたのか。ジョーカーには他のメイクランプと違いジェットパックが装備されていない。ジョーカーはメイクランプの初期タイプでありプロトタイプである。初期タイプの改良としてジェットパックを装着し、量産型可能となったのが今の帝国が使用しているものだ。帝国は旧式のメイクランプを使用している。旧式は機動力が優れており、その分数があれば形勢逆転も苦ではない。量産機体の中でもコストが安く、量産しやすいのだ。だがそんな帝国が愛用しているタイプよりも古い型式であるジョーカーは何とか神崎の改造で助かっている。ジェットパックはない。ジョーカー以外の連邦が使用しているメイクランプは最新型である。だが、反応速度にかけていることもある。その分優れた防衛性能をもち、耐久戦に特化している。帝国自体もメイクランプの開発はしているようであり、民間シップのメイクランプは変形タイプであり、輸送機の拡張ではなく、メイクランプを小さい形に変形させることで数を運ぼうとしていたのだ。失礼。ジョーカーから話が逸れてしまったようだ。話を戻そう。ジョーカーにはジェットパックがない。ジョーカーは体勢を変える。橙花抱きしめあげられるように。ジョーカーは橙花に無線を入れる。
「橙花?聞こえるか?」
ジョーカーはそう言う。
「はい、」と凍えた声で答える橙花。
「橙花、俺がみえるか?」
だんだん橙花に近づいているジョーカー。
「はい、、」
「俺がお前をだきあげる。心配するな。」
橙花に声をかけるとジョーカーはマブに通信を入れる。
「マブ!戦闘機の停止を解除。俺を回収してくれ!」
「リョウカイシマシタ」
すると戦闘機は飛行を開始。
同時にジョーカーは橙花を回収。
「この距離なら聞こえるか?」
と話しかけるジョーカー。
「聞こえるよ」
と返す橙花。
「そんなクリスタル量じゃ宇宙空間で活動できない」とジョーカー。
「なんか飛び出しちゃったの、」と橙花。
「でもね、慣れてきたよ?私」
橙花はジョーカーの首に手を回し片手を敵襲に向ける。
「ジョーカーさん、通信してください、みんな逃げてくださいって、」
と橙花が言う。
「何を言ってるんだ。今撤退したら、敵襲が秒で艦体を片付ける、」
とジョーカーは橙花に伝える。
「信じて欲しいなぁ、ジョーカーさん、」
橙花はそう言うとジョーカーを見つめた。
「橙花、見るからに君のクリスタル量じゃ宇宙空間も危険だ」
と、選択を変えるよう促すジョーカー。
「私大丈夫ですよ…」
と橙花が言う。すると橙花が敵襲に向けていた指先が僅かな光を放ち始めた。
「まさか、フラッシュを使うつもりか」
とジョーカーは言う
「使えるか分からないんですけど、使えそうな気がするんです…」
とめちゃくちゃなことを言う橙花。
「無茶言うな。第1人間じゃ使えない!」
と必死に止めるジョーカー。
「それなら問題ありませんよ…」
と橙花は言う。
「どういうことだ?」とジョーカー。
「私、機械改造を経験してるんです。小さい頃、親に体にクリスタルを埋められたんです。それを今で言う帝国って人たちが奪おうとして私を連れて行ったんです。その時に帝国は私自身を兵器として扱おうとしたんです…メイクランプ同様、クリスタルの改変装置を体内に製造したんです。」
「機械合成人間、ってやつか」
ジョーカーが言った。
「噂に聞いたことがあるな、帝国が研究していたのは聞いていたが、まさか橙花だったのか。橙花のクリスタルが狙われた理由はクリスタルの摘出が目的と聞いていた」
とジョーカー。
「私もあんま実感ないんですけど、帝国の人たちからそういう話聞いたんです」
と橙花が言う。
「今なら私、オーラを使える気がするんです」という。
メイクランプもそうであるが、クリスタルを消費する事で特殊能力を使用することができる。だが相性のあるクリスタルでないと、特殊能力は使うことはほとんど出来ない。人間のフラッシュを吸収したクリスタル程、特殊能力への加工が可能なものが多い。クリスタルはフラッシュを吸収して再生をする。クリスタルは光を発生すると周辺に空気を発生させる。橙花が宇宙空間に出ても生きているのはそのためだ。
「橙花はクリスタルの力に目覚めたようだな」とジョーカー。
「クリスタルならなんでもできる、これなら私の力で帝国の殲滅は出来ると思います」
と橙花は伝える。
(橙花はクリスタルに覚醒した。橙花がまともに動けるようになったのはつい最近。なぜ橙花の復活のタイミングを狙えたのだろうか。恐らくだが、帝国は橙花の回収が目的。真の目的としてクリスタル兵器としての運用。誘拐事件から3年ほど経っている今。クリスタルの特殊能力の発動ができるか確認する必要があった。橙花の覚醒を確認するため、増援を送ったとしたら。そして、メイクランプとの戦闘で注目できていなかったが、橙花の戦闘機を狙った射撃があった。それも帝国製メイクランプがいるとは考え難い角度から。俺が相殺したあの弾丸。危機に直面した時、本能的にクリスタルの覚醒を見込める。橙花が戦線復帰していることを知っている可能性がある。連邦に帝国のスパイがいるかもしれない。)とジョーカーは推測した。
「橙花、ほんとにできるのか?」
「絶対、とは言いきれないですけど、できます!」と橙花は意気込む。
「よしわかった」というと
「総司令。ジョーカーです。連邦軍の撤退、コード999の要求します」とジョーカーは通信を入れる。
「それは出来ない、早く橙花を安全な場所へ避難してくれ」と司令長。
「俺は橙花を信じる。橙花が帝国を一掃する。もし失敗したとしても俺が全て殲滅させる。これは橙花の成長だ」とジョーカー。
「責任は取れるんだろうな」と司令長。
「俺は切り札を持つマジシャンだ」
とジョーカーが言うと通信が入る。
「全特戦部隊に次ぐ。コード999を発令。考案は敵襲撃破を想定し、コード111プランを作成してくれ。」と司令長。
「「「了解!」」」と全ての部門の兵士が返事。
「待ってろ橙花。マブ!戦闘機は指示があるまで艦体内で待機しておけ」
「リョウカイシマシタ」とマブ。
するとジョーカーはクリスタルを編集した。
「カード、?」と橙花は質問した。
「あぁ、そうだ。俺のカードがこの世で1番鋭く1番強い」とジョーカーが言うと、ジョーカーはそのカードを敵襲に投げた。するとカードは200枚ほどに分裂。自由自在に敵メイクランプの周りを飛び回る。
「橙花。これで少し時間は稼げる」とジョーカー。
「分かりました、ありがとうございます!」不安そうな橙花。
「こちら神崎!ジョーカーちゃん、特戦の避難は完了よ!」と神崎。
「ジョーカー!!」とすごい勢いで叫んだのは荘吉だ。「ジョーカー!橙花は大丈夫なのか?!!」と叫ぶ。
「あぁ、平気だ。今からお前の最愛の弟子である橙花が連邦を守ってくれる」とジョーカー。
「がんばりまーす」と少し照れながら言う橙花。
「ジョーカー。ついにお前のメインブレインシステムはぶっ壊れたらしいな。どんな回路ならこんな小さい女1人で120もの敵襲を攻略する?」とメイクが言う。
「相変わらずねじ曲がっているな、お前の回路は」とジョーカー。
「見てから文句を言うことだ。この橙花の力をな」とメイクに勢いよく行った。
「さぁ橙花、いよいよだ。俺のカードの撹乱も時間の問題だ。早めに終わらせよう」とジョーカー。
「・・・」
目を瞑り、橙花は黙る。
「大丈夫だ。橙花ならできる」とジョーカー。
「…!」橙花は目を開けた。
「いきます!」と橙花。
すると橙花の指先から無数の星形の物体が生成され、高速で敵集に放たれた。
クリスタルが加工されて生成される星々。星々は敵集に激突すると、激しい光を放ち爆発。退散を試みる敵集が増えた。
するとジョーカーは橙花の首筋を軽く叩く。
「あっ」と橙花は気絶した。
「俺の時間」とジョーカー。
ジョーカーはクリスタルの力で巨大なカードを生成し、勢いよく投げた。橙花により8割の敵集が殲滅していた。残りの敵集は運良く固まっていた。そこへ巨大なカードが襲い掛かる。撤退を試みた敵集の全てを粉砕した。奇術を繰り返し敵を翻弄する。これがジョーカーだ。
「敵の殲滅を確認。任務を遂行しました」
とオケモア。
「ジョーカー。橙花を連れて艦体メインブリッジに来てくれ。よくやった」と司令長。
「俺はなにもしていない。この作戦を遂行したのは特戦と橙花だ」とジョーカー。
「それもそうだな」と司令長。
そう聞くとジョーカーは
「マブ!戦闘機で迎えに来てくれ」と無線を入れるジョーカー。
「リョウカイシマシタ」
その頃
「やはり皇帝のおっしゃる通りでございました。橘橙花の覚醒は確実のものかと、」
こう話すのは帝国の頭であるイーヴィル。
彼は皇帝と呼ぶ者と会話していた。
「時期に連邦の艦体は、CS宙域へ移動をすると予想される。パスキーはこちらで入手する。単に戦闘機での奇襲では勝ち目はない。あっちの方が数は上だ。大切なのはタイミングだ。そして、今回の1件で予算を使いすぎた。旧型で1番コストの安いメイクランプを大量生産しろ。低コストのメイクランプを使い、奇襲で敵を撹乱する。そして内部で橙花の回収をする。
こちらから合図があるまでは待機だ。橙花が帝国の切り札となる。全ては帝国にあれ」
というと皇帝と呼ばれるものは通信を切った。
「橙花の獲得は時間の問題か」
とイーヴィル。
「下級兵士に次ぐ、メイクランプ量産工場の生産ラインは型式26-Aに変更してくれ」とイーヴィル。
「でもイーヴィルさん。それでは軍としての量産であるはずですが、軍の戦闘力は低下してしまいます。」
「どうやらうちのお偉いさんは節約したいらしいんでな」とイーヴィル。
「なるほど」と下級兵士は言ったのであった。
そしてジョーカーは…
ジョーカーは無事橙花を救出。
戦闘機に乗り込んだジョーカー一同。
「マブ、すまないが艦体までの操縦は頼む」
とジョーカー。
「リョウカイシマシタ」とマブ。
「相変わらず硬いなぁ、お前は」
「キカイデスノデ」
「・・・」とジョーカーは黙る。
「橙花、橙花ぁ?橙花ーー」とジョーカーは席に座る橙花を揺する。
目が覚めたようだ。
「あれぇ?ジョーカーさんじゃないですかぁ!」と橙花。
「?」とジョーカーは違和感を感じた。
「ジョーカーさん、ひんやりだ!」と橙花はジョーカーに抱きつく。
「オンボロロボに抱きつくなんてどうした橙花、神崎に悪い影響でも受けたか、?」とジョーカー。
橙花はエネルギーを急激に消耗し、フラフラの状態であり、目を瞑っている。なぜかふわふわしている。よく分からない状況である。
「つめたい!♡」
ジョーカーは橙花の首筋を軽く叩いた。
「フライトスパイラー回収。コードネームjokerと判定」
とオケモアが言う。
「良かったぁ、良かったぜ橙花ぁ!!」と泣き叫ぶ荘吉。
「うるせぇな、おっさん。あんたのそんな姿をみた橙花ちゃんなんて俺には見えねぇぜ」とメイク。
「まぁいいじゃない!なんにせよ橙花ちゃんが無事ならなんでもいいのよ!メイクちゃん!」と神崎。
「そういえば神崎、高級オイルは忘れてないからな」とメイク。
「あら、私メイクランプに詳しいのよ?記憶系統の回路をいじるのも得意なの!試して見ましょうか?」と神崎。
「話を逸らすな!、ってまてよ。汚ぇぞ!記憶いじるって、高級オイルだけ消し去るってことだろ?!」とメイク。
「やってみないとわかんないじゃない!」
「いやダメだ!近寄るな!!」とメイクと神崎がじゃれ合うなか、
「まぁまぁ2人とも、その辺にするんだ」と司令長。
「あ!総司令長!ってそういえばどこにいらしたんですか?」と質問する神崎。
「少し上と話してきた。これよりコード111を発令。移動先は本部拠点である人口惑星CS-1だ」と司令長。
「まさか、橙花ちゃんの昇格?!」と神崎。
「それもあるとは思うが、先ほどの奇襲もあり、この艦体にも大分ダメージがはいった。艦体とメイクランプの修復作業、艦体内への物資の確保が目的のものだ」と司令長。
「解析はメイクランプ並びに艦体被弾部の修復に必要なパーツを資料にまとめてくれ」と続けて伝えた司令長。
「了解!総司令長!」と神崎。
するとブリッジの入口のドアが開く。
「ただいまー!」と大声で叫んだのは橙花だ。
「橙花ぁー!!」と抱きつくような勢いで接近している荘吉。
「たぁー!」と神崎が蹴りをいれる。沈黙する荘吉。
「おかえりなさい!!橙花ちゃーーーん!」
「ただいまです!いやぁ今日もかわいいですねぇ、先輩ぃ」と橙花。
「あれこの子こんなキャラだったかしら…」と真顔に戻る神崎。
「そうなんだ。橙花がおかしいんだよ」とジョーカー。
「まぁ可愛いから悪くないわ!!」と神崎は橙花に抱きつく。
「橙花、ジョーカー、よくやってくれたな。君たちのおかげで連邦の目標は達成だ」と司令長。
「ありがとうございます!司令長に言われると嬉しいですね」橙花。
「これはおもしろいな」と笑う司令長。
「おもしろいってなんですか!」と橙花。
「まるで、酔っ払ったときのk…」とジョーカーが喋ると、背後から殺気を感じた。
「当ててやろう。ジョーカーは酔っ払った時の神崎のようだと言おうとした」とメイク。
「メイク、お前、」とジョーカー。
「酔っ払っちゃったんですか?神崎先輩?」と橙花。
「あはは、嫌だなぁ私酔っ払ったことないわよ?」と神崎。
「そうか?いつも頭おかしいくらい酔ってるように見えるが」とジョーカー。
「酔っ払っていないか、俺には見えん」とメイク。
「あはは」殺気が生まれる音であった。
「すまない、会話を忘れてくれ」とジョーカーはいう。
「そうよね!」と圧力をかける神崎。
「まぁその辺に。とにかくみんな、よくやってくれた」と司令長。
隊員は返事をする。
「すまない、話をする時間はあるか?」とジョーカー。
「聞かせてくれ」と司令長とジョーカーは別室に移動。
「本題から話すと、連邦内に帝国のスパイがいると思われるということ。帝国の奇襲の目的は橙花だ。本気で奇襲をしかけてきたとして、民間シップ1機で攻めるような敵だとは思えない。たまたまかもだけど、橙花の出発のタイミングを考案のログで見たんだ。ログによれば橙花の出撃のあとに敵の増援が送られた。敵の目的は橙花の覚醒とその後の回収だ」
とジョーカー。
「まだ疑うには情報が少ない。もう少し探ってみよう」と司令長。
「裏切りものがいるかもしれないってことだけ視野に入れておいて欲しいということだ」とジョーカー。
その頃。
「予定通り連邦の動きが見えた。CS-1への移動が見られる。奇襲のタイミングはこちらで指定する。必ずしも橙花を獲得する。そして、どうやらジョーカーと言うやつにスパイの存在を勘づかれている。緊急時は臨機応変にな、イーヴィル」と言うと、
「はい!皇帝」とイーヴィルが言う。
通信は切れる。
「スパイを疑うか、ならば俺が実態をあらわにした方がいいか。」とイーヴィル。
するとイーヴィルの胸は光を放ち始めた。
あれから数時間後…
CSー1内において修復作業が終わりを迎えようとしていた。
「すまない。ライブラリーの使用の許可を」そう発言したのはジョーカーだ。
「どのようなご要件でしょうか?」と考案部オペレーター
「コーヒーの歴史について調べたい」とジョーカー
「わかりました。ジョーカー様あちらの角を右に曲がった所に入口がありますのでそちらからお入りください!」と考案部のオペレーターが案内する。
「ありがとう」
ジョーカーは扉に向かって移動する。
「全く、考案も考案だ。こんな古びた暗号を使うなんて」と呆れたジョーカー。
「まぁ、でも」とジョーカーが言うと、壁からレーザーセンサーが放たれる。
(生体認識完了.TP:HC ML 03 JOKER.)
と機械音声が鳴る。すると突然壁が開き扉が現れる。
「こういう所がしっかりしてればいっか」とジョーカー。
「あ、ひとつ言っておくけど。型式で呼ばれるのは好きじゃない。俺だったときはJOKERと呼んでくれ」と言うと、
「承知いたしました.アップデート完了.」と機械音声が鳴った。
ジョーカーは施設内に入ると、メインデータの管理されているセービングタンクルームに入る。そして部屋に置かれているパソコンをいじるジョーカー。
しばらくすると、
「やっぱりな。CSシリーズ及び他支部からの出撃履歴がない。偶然にしてはできているがその偶然に今は感謝する。もし裏切り者がいるとしたら1番橙花状況を知れる艦体内乗組員の誰か。橙花がクリスタルを人体に入れていてもまだ人間を保てている唯一の実験体だから早く回収したいようだな。今のところ橙花のクリスタルへの抗体は尋常じゃない」とジョーカー。
「確か橙花はマジックが好きだったんだよな。今じゃ無力だが昔なら守れていたのか…」とジョーカー。そんな中施設内に警報が鳴り響く。
「緊急事態発生。緊急事態発生。帝国集団の強襲!エリート部隊、宇宙本部メンバーは交戦にあたり、その他隊員はCS-3に避難を開始!繰り返す…」と考案による放送が入る。
「光学シールドが破られた、?通常兵器じゃビクともしないぞ、。まさか、パスコードがバレた?ならば、これで決まりだな。情報の漏洩はきっと裏切り者の仕業だ。」とジョーカー。
その頃
「橙花、お前は俺と組もう」とメイク。
「いいですけど、私足引っ張っちゃいますよ」と橙花。
「大丈夫だ。お前の敗北は俺には見えん」とメイク。
「信じますからね!」と橙花。
「橙花、敵は現在前方2.6km地点を進行中。そこからはメイクランプによる侵略行動になる。俺たち2人はたまたま進行方向にあったこの電波塔の管理室からの狙撃部隊だ。」とメイク。
「私、狙撃ですか、?無理ですよォ、」
「確かにメカには勝てんだろう。だが大丈夫だ。スコープがアシストしてくれるさ。」
とメイク。するとメイクはとても大きい箱にパンパンに詰まっていた武器を橙花に見せる。
「すごいですね、どれを使えば?」と橙花。
「好きなのを選べ。」とメイク。
これにします!と狙撃銃を手にした橙花であった。
連邦エリートメイクランプ総出撃数1200体。
「非戦闘員の避難準備完了です!」と考案。
「了解。そしたら本部長官を乗せて避難を開始してください!」と神崎。
「まて、嫌な予感がする…」と司令長。
一方その頃。
すでに帝国メイクランプへの狙撃を開始した2人。
「橙花、お前テクニックがいいな。気に入ったぞ。」とメイク。
「ありがとうごさいます、!でも気抜けないんで話しかけないでください!」と橙花。
「だいぶクリスタルも回復してきたみたいだな、」とメイク。
「・・・。?!」橙花は驚く。
「何見てるんですか!えっち!変態!」と騒ぐ橙花。
「見ているのは、君の精神状態と心拍数だけだ。そもそもメイクランプにそういった概念は存在しない。ましてや私はOAIだしな。」
とメイクが言うと橙花が叫ぶ。
「なんか、いる」と言うと橙花は射撃。
すると橙花の弾丸は目標付近で爆発。
爆煙が引くと、そこにはマントで身を包む見たことの無いメイクランプがいた。
「メイクさん、あれは?!」
「分析完了。あいつはMLSだ。つまり人間。」
とメイク。
異常なオーラを放つその雰囲気から橙花やメイクの手が止まる。
「メイクさん、私手が震えて、」と橙花。
「落ち着け、、」とメイク。
すると連邦エリート部隊の1人が謎のメイクランプに突撃し、謎のメイクランプは連邦エリート部隊と交戦を開始。
「あなた達ふたりは量産機の処理をお願いします!」とエリート部隊のリーダーからだった。
「あぁ、わかった!」とメイク。
「橙花、外に出よう。狙撃じゃ埒が明かない。」とメイク。
2人は外へ移動した。
「かなり近い所まで来てる」と橙花。
「これを使え」とメイク。
「P90ですか?」と橙花。
「そうだ。この時代にこの銃を知ってるなんてな。ホントならビーム兵器を使いたいが相手のメイクランプも予算を抑えている。近接タイプの低予算型メイクランプの突進だ。こちらも予算を抑える。」とメイク。するとメイクは銃器を構える。
「AUG、」と橙花。
「ずるいですよ!私そっちがいいです!」と橙花。
「すまない、これは連邦の銃器メカニック担当の本田に頭下げて特注したメイクランプ専用なんだ。」とメイク。
「それなら大丈夫です!私も特注してみたいなぁ、この銃もピンクとかにしてみたり、」
「橙花、目の前に集中しろ」とメイク。
その頃、
「やっかいだな」と話したのは先程マントで身を包んで登場したメイクランプであった。すると彼は右脚太もも部分から武装を取りだした。
「敵は全方向。東35、西86、南54、北49。おおまかな数はこれくらい。その中でリーダー機は3機。皇帝の言う通り、リーダー機は味方機からの識別のため白くしている。こっちには好都合。エリート部隊とはいえ所詮人工知能。人間の頭脳のようなヒラメキは出来んさ。」と謎のメイクランプは呟く。
「一斉突撃!目標に隙を与えずにたたく!」と連邦のエリート部隊リーダー機が指示すると交戦開始。
「おそいな」そう言うと謎のメイクランプの持っていた武装にはクリスタルが実体化し、大きな剣を形成した。
「無駄な動きが多すぎる。私を甘くみてもらっては困る」するとエリート部隊に次々と飛びかかる。
「ブースター展開」
すると謎のメイクランプが装着していたマントは収縮し、ブースターが展開された。
「考案部敵のサーチをしてくれ!」とエリート部隊のリーダー機。
「それが、連邦のデータベースにも未確認のメイクランプみたいなんです、」と考案部。
公安部の通信機には爆音が鳴り響き、通信が切断された。
「リーダー機はあと2機。このペース、行ける」と謎のメイクランプ。
そこへ上空からトランプの様なものが凄まじい速度で飛んできた。
そのカードは地面に刺さりその場に留まった。高速で移動している謎のメイクランプは地面に着地。走りながらエリート部隊への斬撃を開始。すると謎のメイクランプの足がカードに引っかかる。
「何?!」と言った時にはもう遅く、体は地面に倒れ込んでいた。
「いまだ!」とエリート部隊は謎のメイクランプへ集中砲火を開始。
「ちょこまかと、。シールド展開」すると謎のメイクランプの前に大きな壁がクリスタルで形成された。
「このままでは集中砲火の影響で壁が持たん。まさか地球に存在した古代の銃器にここまでせまられるとは、実弾銃器も悪くない。しかしクリスタルの過剰消費もここからがきつくなる。この壁の足元だけ切込みを入れ、だるま落とし式に転ばせてから全てのメイクランプの首を落とそう。連邦のメイクランプ達が陸戦用であったことに感謝しよう。」と謎のメイクランプは勢いよく壁に切り込むを入れるとその部分を蹴り飛ばした。するとその下段の壁は前方に素早く転がる。狙い通りメイクランプを転ばせた。だが壁は思ったより小さかった。残りの敵は200数体いた為、壁の正面にいたメイクランプしか処理できず、範囲外にいたメイクランプは一斉に謎のメイクランプへ突撃を開始。だが彼には予測済みであった。先程手に持っていたクリスタルソードを角度、進路、風量、全て瞬時に計算し、ブーメランのように投げていたのだった。だるま落とし範囲外のエリート部隊は次々と首を切り落とされていく。謎のメイクランプは余っていた壁を蹴り、壁を倒す。壁が倒れたと同時に前に向かって走りだす。
「こいつ丸腰だと?!」とエリート部隊のリーダー機。すると丸腰のメイクランプをみてエリート部隊は飛びかかる!
「かかったな…」というと、謎のメイクランプは手を握りしめる。その瞬間に腕が変形を開始。変形するとそこからクリスタルの剣が実体化。
すると謎のメイクランプは銃撃を弾きながらも前に走り次々と切り落としていく。
「弾丸が痛いな。だがこのくらいどうってことは無い」というと背後からエリート部隊のメイクランプが接近。
「えい!そこか!」すると先程ブーメランのように投げたクリスタルブレードが後ろにいたメイクランプの頭を突き刺す。すると、貫通したブレードは急に方向を変え、謎のメイクランプの前方にいるエリート部隊のメイクランプ集団へ進行。
「なんだと?!」と3体目のリーダー機が撃沈。進行していたクリスタルブレードは進行を止めその場へ落ちる。
「テレパシーの操作は疲れるな」そう言うと謎のメイクランプは集団と距離をとる。
「リーダー機の居ないエリート部隊はメイクランプの意味をなさない」というと、謎のメイクランプは電波障害発生装置を地面に取り付ける。
「終わりだ」と言うとエリート部隊のメイクランプは一斉に機能を停止。
「やはりエリート部隊はリーダー機を主軸にプログラムシステムの放流を受信している。低予算のこんな微弱な妨害電波で死んでしまう回路なら、エリート部隊とはどういう意味なのか分からなくなるものだな」と言い放つ。すると背後から複数枚のトランプの様なカードが。
「なんだと?!」緊急回避をする謎のメイクランプ。
「カード、。JOKER、お前なのか」と呟くと
「久々だなイーヴィル」とジョーカー。そう謎のメイクランプの正体はイーヴィルであった。
イーヴィルの多くは謎に包まれている。
「帝国では調子はどうだい」とジョーカー。
「貴様よりか自身の強化に取り組めている」とイーヴィル。
「相変わらず喧嘩腰だ。でも僕は負けないよ」とジョーカー。するとJOKERの背後にはイーヴィルのクリスタルブレードが突撃。
「?!」ジョーカーはサイドステップで回避。
「テレパシー技術を、もう使えるのか?!」とジョーカーは驚く。
「私は貴様に屈するほど臆病では無い!」とイーヴィル。
「やる気なんだね。僕は久々に楽しそうだよ」とジョーカー。
「忌々しいジョーカーよ、今すぐこの私がその曲がった理念を粉砕してやる」とイーヴィル。そして、先程脳波で操作していた剣を手に取り刃を実体化させる。
「僕にそんな小洒落たクリスタルは通用しない」とジョーカー。ジョーカーは浮遊装置を最大限に生かし、イーヴィルと距離をとる。
ジョーカーはクリスタルで実体化させたカードをイーヴィルに向けて投げる。
「えい!こんなおもちゃ!!」というとイーヴィルはカードを切り破る。するとイーヴィルはジョーカー目掛けて飛びかかる。
「おっと、」とジョーカー。するとそこへ
「大丈夫か?」とメイク。そう、メイクが銃器を盾にし、クリスタルの刃を防いだ。
「いいのか、メイク。本田怒ると思うよ?」とジョーカー。
「お前よか気に入られている。気にするな。お前は自身で銃器を作って開発部に武器は要らねぇとか言うやからだ。本田は架空銃が大っ嫌いなんだぜ。俺にはみえんな。俺が怒られる姿」とメイク。
「世の中僕のようなビーム兵器じゃないと通用しない。てか、そのA、何とか何とかとやらの耐久力はすごいな。古代の銃器も悪くないな」とジョーカー。
「・・・」イーヴィルは黙ってこちらをている。
「メイク、橙花を頼むぜ」とジョーカー。
「あぁ。承知した」とメイクが言うと、元の場所へ移動した。
「すまないね、邪魔者が入った。さて僕たちの時間を始めようか」とジョーカー。
「貴様、あのメイクランプがいなければ命などなかったのだぞ」とイーヴィル。
「そうキツイこと言うなって、。自分でもそのくらい分かってる」とジョーカー。
「貴様のようなボロに落とされる私では無い」とイーヴィル。
「失礼だが、僕無しで君はここにいない」とジョーカー。ジョーカーはカードを投げサイドステップ。
イーヴィルは再びカードを切りジョーカーへ切りかかる。
「早い、」ジョーカーは逆方向にサイドステップし、攻撃を回避。
((そういえばさっき、こんな偉そうなイーヴィルはメイクのことはあいつとか汚らしい言葉を使わなかったし、メイクがいる時は恐ろしいほど圧を感じていたな、))とジョーカー。
((ジョーカーは今遠距離武器のカード。近接武器ならこちらの方が優勢。こちらがクリスタルブレードを収縮した状態で殴りかかれば、あいつなら反撃をするはずだ…!))とイーヴィル。
「えい、先程からクリスタルを乱用しすぎた。クリスタルの回復を優先しよう」と小声で言うイーヴィル。
「だが拳で貴様に負けるほど貧弱ではない!」とイーヴィルは素手で攻撃を迫る。
「僕に殴りとは舐められたものだね」とジョーカーは反撃の隙を狙う。イーヴィルはジョーカーの頭を狙う。ジョーカーはそれを避け、イーヴィルの横腹にパンチを入れる。
「格闘センスは僕の方が上のようだね」とジョーカー。
「幼稚な煽りに乗るほど私も馬鹿ではない」とイーヴィル。ジョーカーは蹴りを当て、イーヴィルを吹き飛ばす。イーヴィルは受身をとり、すぐに起きあがる。するとジョーカーは隙を見てイーヴィルへ再び攻撃を当てる。
「かかったな!そこだ!」
するとイーヴィルは手を握りしめ、腕を変形させることで即座にクリスタルブレードを展開し、ジョーカーのひざ関節を狙って攻撃。
「鎧の少ない関節を?!まずい」ジョーカーは膝を少し曲げ、膝に付属しているアーマーを盾にする。
「なに?!」とイーヴィル。
「危ないぜ」とジョーカー。
アーマは粉砕した。
「えい、ちょこまかと」とイーヴィル。
「下手に突っ込めば、クリスタルブレードの餌食」とジョーカー。
2人は動きが止まってしまった。
「下手に動けないな、」とジョーカー。
静寂の場にイーヴィルとジョーカーのクリスタルが輝く。
(相手はかなり賢い、俺の動きを全て読まれているみたいだ。仕方ない)と心の中で状況を整理するジョーカー。するとジョーカーは動き出した。
(左に壁がある。その壁に隠れ、状況をみよう。いやまて、相手なら壁ごと切り倒してくる。ここはひとつ)とジョーカーは壁に向かう。
「えい!わたしを退くつもりか!」とイーヴィル。
(壁を盾に体制を立て直すつもりか。それにしては加速スピードがMAXではない。予測させて不意を着くつもりだろう)
するとイーヴィルはクリスタルブレードを投げる。ジョーカーの進行方向に向い、確実に当たる進路であった。
「ちっ」とジョーカーは鋼の実剣を突如として装備した。ジョーカーはジャンプをし、イーヴィルのクリスタルブレードを破壊するする。
「えい!私を甘く見るな!」とイーヴィルはジョーカーを狙って突進。だがジョーカーにはその行動は予測済みであった。
「後ろか?!」とイーヴィルは振り向くと、ジョーカーのクリスタル製のカードが飛来。イーヴィルは2枚のカードを回避する。イーヴィルは再び前を向くと、そこにジョーカーの姿はなかった。そう、ジョーカーは既にイーヴィルの足元へスライディングをしていた。ジョーカーは腕部分のアーマーを使い、イーヴィルを転ばせる。イーヴィルは顔面から地面へ落ちる。ジョーカーは素早く起き上がり、イーヴィルの背中を踏みつける。
「頭の登場とは、随分橙花を求めているようだな」とジョーカー。
「話が早い。さすがジョーカーだな」とイーヴィル。「では橙花を渡してくれ」と続けてイーヴィルが話す。
「そいつは無理だ。僕の中の何かがそれを拒絶している」とジョーカー。
「帝国は連邦にスパイを送ってる。誰だ」と続けて話すジョーカー。
「私ばかり見ていてはダメだぞ」とイーヴィル。
「橙花達を2人で行動させるとはな、バカバカしい」と続けてイーヴィルが言う。
「?!」ジョーカーは慌てて振り返る。
(この事態が一番危険だった。これを恐れていた。メイクはともかく、橙花は…)
ジョーカーは足をイーヴィルから離し、目の前をの光景に呆然と立ち尽くす。そこに写っていた景色は、帝国の兵隊を倒し続ける橙花とメイクがいた。
(なんだ、どういうことだ、イーヴィルは確かに、)
ジョーカーの背後からはクリスタルの凄まじいオーラと殺意が溢れる。
「どうやら1番危険な事態は僕だったみたいだ…」とジョーカー。
「さよなら、ジョーカー」その声は優しくどこか儚い声であった。
「相馬、」ジョーカーは言う。
イーヴィルはクリスタルブレードを展開し、ジョーカーの首に切りかかる。
「だがここで橙花は渡さない」というと、ジョーカーはその場で宙返りをした。クリスタルブレードを綺麗に避けて、地面に着地。その瞬間即座に跳び上がり、イーヴィルの背中に回し蹴りを入れる。
「きさまはいつもー!」そう叫びながら吹き飛ばされるイーヴィル。イーヴィルは橙花、メイクの前方へ飛んでいく。
「橙花、今だ!」ジョーカーはそういう。
橙花は銃を捨て、腕を前へ。そして人差し指を前へ向ける。
「...!」橙花は目を開くと胸のクリスタルから生成される無数の星が外れることなく帝国メイクランプに直撃。次々と粉砕されていく。ものの数秒で進行していた敵軍が消滅。
「凄まじい…」メイクは言う。
「最後の一機の撃破を確認。」
考案の放送で全ての連邦職員がため息をついた。
「よかったぜ、」ジョーカーは言う。
それと同時に、ジョーカーは嫌な予感がしていた。
「やられた、」というと最大限の加速で橙花の方へ向かう。
「メ、メイクさん、」橙花のクリスタルはほとんど無い。
「喋るな、橙花。死んでしまっては困る。今助けてやる。俺には見えん。お前の死ぬ姿」というとメイクは橙花を担ぐ。メイクは左手で橙花を抱え、右手で銃器を構える。
「生き残りが、いるかもしれないな」とメイク。すると、いきなりメイクの右手は地面に切り落とされた。カードによる斬撃であった。
「なんだ、」メイクが振り向くとその先にはジョーカーがいた。
「なんのつもりだジョーカー。早く橙花を安全な場所へ、」とメイクは言う。
それに割り込むように、
「その必要はない。僕は君を殺す」とジョーカー。
「頭の回路が狂ってしまったのか?」とメイク。
「この裏切り者が」と少し怒りを交えて言うジョーカー。
「現に今も俺は橙花を助けようとしているではないか、」とメイク。
「そこが欠点さ」とジョーカー。
「どういうことだ」とメイク。
「君が帝国側の者だとバレてしまっては今後の状況に困る。そして君は安全に橙花を回収するためにカメラの少ない場所へ橙花を運ぼうとした。橙花を安全な場所へ運ぶという事で不審な動きに理由をつけたわけだ。」とジョーカー。
「そんなのはタダの憶測でしかない」とメイク。
「橙花が倒れた瞬間。君は橙花を担いだ。メイクランプは人の救護作業のテンプレートとしてまずは周りの状況を確認するため、周囲の索敵をする。だが君は橙花を担いでいた。確かに君は意思のあるメイクランプではあるが、これは連邦の基本訓練だ。担いでしまっては敵がいる場合、何かしら攻撃を受けるリスクがある。そのため担ぐ前に周りを索敵し、その場で治療するか応援を呼ぶのが基本だ。」とジョーカー。
「…」
「だが君はそれをしなかった。敵がいないことを知っているようにね。そしておそらく君の部下であるイーヴィル。あれだけの戦闘力と頭脳を持ってして、連邦のメイクランプを電波障害で倒した。イーヴィル程の戦闘力であれば敗北する理由は見当たらず、全機完全破壊の方が早い。だが、電波障害で倒したのはメイクの策略だ。メイクが橙花を運び出した先、そこに会えて連邦のエリート部隊を真似たメイクランプを転がしておき、カメラの死角を狙って橙花を渡そうした。そうすれば万が一その先でカメラなどに売っていても、考案や開発部の人間が裏切り者だと思われる。メイクは何事もないように戻ってくればいいだけだ。」とジョーカー。
「そこまで考えてなぜお前は俺を殺さん」とメイクは言う。
「今ならまだ引き返せるんだ、メイク」とジョーカー。
「ジョーカー、」とメイクは少し驚きながら返事をする。
「正直君と長い間共にすごしてきたが、こんなことをするようなやつではなかった。」とジョーカー。
「今なら戻れる、」とジョーカーはメイクに近づき手を伸ばす。
「お前、俺を許してくれるのか、」とメイク。
「許す訳では無い。俺はお前を信じているだけだ」とジョーカー。
すこし申し訳なさそうな雰囲気を放つメイク。
「分かった戻ろう、」とメイク。
「やっぱりお前はお前だ!」とジョーカーは手を取ろうとしたその時だった。
メイクはジョーカーの腹部に不意打ちの蹴りを入れる。
「何を、」とジョーカー。
「信じるねぇ…。笑わせるな、橙花はいただいていくぜ、」とメイク。
「まて、」とジョーカーは起き上がる、
「待てと言われて待つ奴がいるか!」というとメイクは実銃を構え、ジョーカーの足に連射する。ジョーカーの膝関節部分に被弾し、身動きが取れなくなる。
「くそっ、ふざけんなぁ!」とジョーカー。目の前で橙花をさらわれ、未然に防げなかったこと、メイクに隙を与えてしまったことへの自身の失敗に苛立ちを隠せないジョーカー。
「応答せよ。こちらジョーカー!応答せよ。」イーヴィルの電波障害発生装置の範囲内のため、通信機が使えない。
「ついてねぇぜ、」
メイクはCS宙域を離れ、行方は分からなくなった。
ジョーカー、橙花の活躍により、被害は最小限に収まった。
帝国による大規模な襲撃事件は後に“ディセイブレイドデイ”と呼ばれるようになった。
まず、jokerを読んでくださり誠にありがとうございます。 今回は、前回の投稿でseason 1と表記されていた部分を全てまとめたものになります。ややこしい所がありました、指摘していただけると幸いです。
これからの投稿については、以前同様、“1話5分あれば読み切れる”長さで投稿していこうと思います。
この先の話の展開も考察をしながら楽しんで読んでいただけると嬉しいです!




