不気味な印鑑
あるところに井上いう男がいました。その男は百均で印鑑を買いました。朱肉のいらないリピート印というやつです。家に帰って早速使おうと試しに押してみると自分の名字とは全く別の文字が押されました。何回か試すも毎回違う文字が押されます。1回目は右腕、2回目は小指、3回目は膝と体の一部分が押されるのです。気味が悪くなり、買った店に電話をすると、確認したいというので、買った店に向かいます。その最中、なぜか道が混んでいて人にぶつかってしまいました。
そんなこんなで、店につき店員と一緒に確認すると、きちんと井上と正しい名字が押されるます。何度もやってみるが結果は変わらないので、店員から白い目で見られてしまいました。男は居心地が悪くなり足早に店から出ました。なぜ店では変わらなかったのだろうと少しイライラしながら家に戻り、バッグから鍵を取り出しチャックを閉めたときに小指を巻き込んでしまい血が出てしまいました。家に入ったところで置いてあった靴に躓き転んで膝をぶつけました。もう一度、試しに押した紙を見てみると男は気が付きました。押された文字と同じ部分に何かしら異変がありました。1回目は右腕。店に向かう最中を思い出します。ぶつかったのは右腕だったのです。2回目は小指。言わずもがな怪我をしました。3回目は膝。こけたときにぶつけて痛めました。男は不気味になりその印鑑を引き出しの奥にしまいました。
そして、しばらく時間が経ちこのことを忘れた頃、家のチャイムがなりました。配達が来たのです。男が玄関に向かうと2つの印鑑がありました。そして、前のことを思い出しましたが、配達員を待たせるのは申し訳ないのですぐに確認の印を押しました。一本目を試したときに上と押されたので、二本目に変えて確認印を押しました。上と押されてから1時間ほど経ち水滴の落ちる音が聞こえ始めました。何事かと思っていましたが、上の階からの水漏れだったのです。大家に連絡をすると、すぐに対応してくれたので助かりました。上という文字通り上の階に異変があったので、男はこれで大丈夫だろうと思ってしまいました。そして、買い物をしにスーパーに行く途中ビルの工事をしているところがあったので、そこの近くは通らないほうがいいなと思い少し遠回りしてスーパーに行きました。特に何もなく家に帰ろうとしました。工事をしているのを忘れビルのところまで来てしまいました。少しなら大丈夫だろうと考えたのでしょう。小走りで駆け抜けようとしたとき工事の足場が大きな音を立てて崩れました。間一髪男は無事でした。まだ、あの印鑑の効果は消えていないんだと思い、恐怖し急いで家に帰りました。家に帰ってからすぐに神社を調べ印鑑を持って行くことにしました。
神社に着いて、お祓いをしてもらい神主と話をしました。すると、印鑑が呪われていたのではなく、男自身が呪われていたのだそうです。そして、印鑑は文字で気をつけるなければいけないことを伝えてくれていたのだそうです。
その後、男はこの印鑑を使っているのですが特に異変はないらしいです。
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