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公爵令嬢オルタシアの最後の切り札  作者: 桜井正宗


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7/11

貴方を愛したいと

 ヨハネスのお屋敷を後にして、わたしは家へ向かった。

 なぜか知らないけど我が家に滞在していると、ビアトリスが言っていた。


 なぜ国へ帰らず、お屋敷に?


 不思議に感じながらも、帰宅を果たした。


 お屋敷に変化はない。

 問題はなさそうだけど……ちょうど中からフェリックスが姿を現した。


「……オ、オルタシア……なのか」

「一週間ぶりね、フェリックス」


「お、お前は幽霊なのか!?」


「違うわ、本物。貴方の前に帰ってきたの」

「どうして生きている! ビアトリスはどうした!」


「ビアトリスには眠って貰った。もう二度と目を覚まさないけどね」


 事実を離すと、フェリックスは一歩引いていた。

 信じられないと頭を抱えてさえいた。


「オルタシア……な、なにをした」

「なにも。ただ、わたしは願っただけ」

「なにを願った」


「貴方を愛したいと」


「馬鹿な。ありえない……君は狂っているよ、オルタシア」

「そうかもね。でも、好きなのだから仕方ないでしょう」


 呆れるフェリックスは、脱力していた。

 少し考えて指を鳴らした。


 瞬間、背後から暗殺者が現れてわたしを殺そうとした。そう、今度はそんな馬鹿げた作戦を。でも、何度も殺されてたまるものですか。


 最後の切り札を使って、わたしは暗殺者の時を止めた。


「なっ……! なぜ、暗殺者が動きを止めたんだ」

「わたしを殺そうとか考えない事ね、フェリックス」

「いったい、何者なんだ……君は!!」

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