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公爵令嬢オルタシアの最後の切り札  作者: 桜井正宗


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5/11

悪夢の中へ

 妹は怯えていた。

 わたしが近寄る度に、ビアトリスは恐れて後ずさる。


「ビアトリス……なぜ、わたしから幸せを奪うの」


「……なぜ? 前にも言ったでしょう。お姉様ばかりずるいって。ただ、それだけの理由よ」


 なんて、つまらない理由。

 妹は――ビアトリスは、ただ楽しんでいるんだ。わたしが不幸になるのを。


「なら、もういいわ。ビアトリス、悪いけど消えてもらう」

「なによ。殺す気! この殺人鬼!」

「どっちが。先に手を出したのは、貴女でしょう」


「……ぐっ」


 逃げようと背を向けるビアトリス。なんて愚かな子。

 わたしは“切り札”を出した。


 それは具現化しても真っ赤なカードだった。


 カードはわたしの言葉に反応して、ビアトリスを捕縛した。



「観念なさい、ビアトリス」

「……ひっ。お姉様、やめて! ヨハネスも見ていないで助けて!」



 けれど、ヨハネスは動けない。

 わたしが最後の切り札を使ったからだ。


 公爵家に代々伝わる大禁呪にして大魔法。


 これを使用できるものは長女だけ。義理の妹であるビアトリスには、魔力すらない。


 切り札には、六つの力が隠されている。

 そして、その切り札の影響力は周囲に及ぶ。


 今現在、ヨハネスは時を止めている状態。こちらに干渉は一切できない。邪魔は入らない。



「悪夢を見続けなさい、ビアトリス。永遠の眠りでね」

「そ、そんな! きゃあああああ……」


 ビアトリスはそのまま床に倒れ、悶え続けた。彼女は永遠の眠りについた。悪夢だけを見続ける永遠を与えた。

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