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最後の切り札
気づいたときには、フェリックスが倒れていた。
あのヨハネスがあまりにも強かったからだ。
「うそ……フェリックス!」
駆け寄ると、フェリックスはわき腹から血を流していた。
深い傷……このままでは彼は死んでしまう。
「ふはは、フェリックス。貴様の力など所詮はこの程度。オルタシア共々死ぬがいい」
剣を向けてくるヨハネスに、対し、わたしは“最後の切り札”を発動した。
フェリックスとわたしの憎悪が交じり合い、今まで溜まった全ての混沌が塊となって、ヨハネスに激突する。
「――なッ!! なんだこれはああああああ、ぎゃあああああああああああ……!!!」
一瞬で滅びるヨハネス。
彼は今までの嫉妬、怨念、憎悪、嫌悪によって滅んだ。
そして、わたしの最後の切り札は、これで使えなくなった。本当の最後になったのだ。
* * *
それから一週間後。
元通りの生活を始めていた。
全てはヨハネスの謀略だった。
フェリックスは、ただ騙されていただけなんだ。
誤解は全て解けフェリックスとわたしは幸せになった。




