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逢魔時


……眠れない。

鳴く風が窓を叩く音が恐ろしい

影になっている部屋の隅が恐ろしい

天井の木目が何だかとても恐ろしい


寝てしまったら目覚めないかもしれない気がしてとても恐ろしい


怖いものから目を逸らしたい

掛け布団に頭から潜り丸まって

目を瞑り、耳を塞ぎ、息を薄く……




薄く……











薄く















部屋の隅で溶ける音から



何かが擦れる音から



砕けんばかりに窓を叩く音から




目を逸らし

息を潜め

小さく 小さく






空が朝焼けるまで……

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーー

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー



ジャラン


シャラン







通りゃんせ

通りゃんせ


ここはどこの細道じゃ

天神様の細道じゃ


この子の七つのお祝いに


シャラリシャラリ


ちぃと通してくだしゃんせ




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