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4人目、5人目

 「あぁ、僕の愛しいご主人様。なんて今日も麗しいんだ。」

 「はぁ?なにいってんの?」

 「あぁ!ご主人様!」

 

 (え?何してんのこの人達。)

 エリック先生の部屋の前で俺は扉を開けるのをためらっていた。

 (何だか開けちゃ行けない雰囲気だよね、これ。)

 でも気になる……。


 そっと扉の隙間から覗き込めばそこには緑髪の綺麗な人がエリック先生に抱き締められていた。


 (!!)

 あの緑髪……。

 アイツ……。

 

 エリック先生に抱き締められていた緑髪はシン・ラミア。5人目の攻略対象者だった。彼ルートのレノアのエンドはシンの使用人として扱かわれ、虐められて一生惨めな使用人として独身で終える。

 (なんでここに?)


 普通のはっちゃけパラダイス☆では彼とは人気の無い教室で会うことになっている。たまたまレノアが入った教室に彼がいて、気弱な彼をレノアが悪役令嬢として邪険に扱う。それどころかいつしかレノアはシンを使用人の様に扱ったり果ては弱々しいシンに女装させたりして虐め……。

 最終的にヒロインから勇気を貰ったシンに断罪後虐め抜かれるって設定だとあっちゃんが教えてくれた。

 

 (今ここで会うのは避けたい。) 


 今日一日で全ての攻略対象者に会うなんて…。これは何かの強制力か?


 レノアが扉から離れようとした瞬間、残念な事にエリック先生に抱きつかれたままのシンと目があってしまった。


 (っ!ヤバイ!)


 慌てて廊下の隅に身を隠す。

 本当はこの場から直ぐにでも立ち去りたかったが、提出を言い渡されているプリントが手元に有る以上それは出来なかった。このプリントを今日中に出さなければレノアは良いとしてもあっちゃんもまた罰を受けてしまうかもしれない。

 

 こんな事ならあっちゃんと一緒に来れば良かったと後悔しても遅かった。

 「ねぇ…。今の見てたよね?エレク様。」

 「!」


 声のした方を見上げればいつの間にかそこには緑髪、緑目、多分身長160センチ弱の愛らしくニッコリ微笑む5人目の攻略対象者、シン・ラミアが立っていた。

 「ええっと……なんの事かしら?」

 「ふーん。とぼけるんだ。レノア・エレク様はのぞき見が趣味なんだねぇ……。エッチィ。」

 シンはニヤリと歪に口角をあげる。


 「な!何言ってんのよ!あんた達が抱き合ってたって私には関係無いんだからね!と言うか、私プリント提出してこなきゃ行けないんだから退きなさいよ。」

 「ほら、見てた。」


 (しまった!)


 動揺し過ぎて要らない言葉を口走ってしまったと後悔してももう遅い。

 「う、ウルサイ!だまれ!どっか行け。俺にはお前らがどうこうだろうと関係ない!」

 とりあえず力任せにシンを押しのけプリントを持ったまま先生の部屋へ駆け込んで扉の鍵を閉めた。


 「れ、レノア君?」

 いきなり部屋に飛び込んできて挙げ句部屋の鍵を閉めたレノアにエリック先生は呆気にとられていた。

 「あ…、先生。す、すいません。」


 (先生居たの忘れてた。)


 「い、いや……。別に良いんだけど。それよりどうしたの?」

 「へ?あ、えっと。これお願いします。」

 

 慌てて先生へ課題のプリントを渡すと先生は無言でレノアを見つめる。

 「あ、あのう……先生なにか?」

 「んー。レノア君ってさぁ。今日なんか様子変だよね?なんか、さっきも課題を取りに来た時も何となくそう思ったんだけど。」

 そう言うと先生はレノアへぐっと近づく。

 「ち、近い。先生近いっす。」

 「ほら、それ。」

 「え?」

 「侯爵令嬢の君とも有ろう人がそんな乱れた言葉を使ってるなんて。まるで君の態度って男の子みたいだよね。」

 エリック先生の目が怪しげに光る。

 「やっぱりぃ?僕もさっきそう思ったんだぁ。」

 

 ここに無いはずの声が後から聞こえる。

 振り付けばニヤニヤしながらシンが立っていた。

 「なんで、なんでお前ここに居るんだよ。」

 「僕ね、この部屋の合鍵もってるの。便利でしょう?それに……」

 それ、僕の下僕だから。

 

 シンはエリック先生を指さす。

ここまでお読みくださりありがとうございます!

今日は全力で投稿していきたいと思います!


目指せ楽しく4回は投稿!

もしくはそれ以上!


あくまでも個人の目標なので、達成出来るかはお約束出来なくてすいません。

それでも楽しくレッツら悪役令嬢!


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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして。もー。色々と面白すぎです。すみません、こんな感想しか出てきません。
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