だって男の子だったんだもん
エリック先生は一言で言うとレイドと同じ位まともな分類に入ると思う。
レノア的ピラミッド変人編で言うなれば今のところ頂点に君臨する変人1位は王子!いやー流石王子!何をしても1位!
2位はあっちゃん!ここも負けてないのは流石ヒロイン!3位はレノ。謎の使用人と称するだけあって時々返答が斜め上!まさに謎!
そして、ピラミッド最下層はレイドとエリック先生でしたー!わー!パチパチパチ。
「はるたん……。なんか凄い失礼なこと今思ってるんじゃ無い?」
あっちゃんがじと目でこちらを見つめてきた。
「え?何のことかしら?」
軽く聞き流しつつレノアは生物学で使うプリントを仕分けする。
放課後2人は授業をサボった罰としてエリック先生から次の授業で使うプリントを作成し、生徒全員分を仕分けしていた。
「でもさ、なんかこんな事放課後はるたんとしてるとなんか私やっと高校満喫してるって感じになっちゃう。」
クスクスとあっちゃんが笑う。
その笑顔にレノアの俺はチクリと心が痛む。
(虐めてて本当にごめんね。)
「これから、もっと楽しくて仕方なくなるよ。ほら、私も俺の記憶取り戻したから虐めなんてないし。むしろ私もあっちゃんとこんな風に仲良くなれて嬉しいよ。」
(本当に、全力であっちゃんの学校生活サポートするから!)
俺は心に誓う。
「そう言えば、ここがレノア編の追加更新アプリだとしたらヒロインのあっちゃんのパートナーってどうなるの?」
ふとした疑問が湧き出てしまう。
あっちゃんと恋仲になっていると思っていた王子のあの口振りやあっちゃんの態度からみて2人がくっついて居るようには思えなかった。
「うーん。どうなるんだろう?はるたんが悪役令嬢道つっぱしると私は誰かとくっつく事になるんだろうけどねぇ……。あ、でもレノ様とはくっつかないんだよね。」
「え?そうなの?なんで?」
あれ?レノって攻略対象じゃなかったっけ?
「えー!はるたんもこのゲームしたんじゃなかったのー?レノ様ルートはしなかったの?」
あっちゃんが驚いた声を上げるも思わず言葉に詰まってしまう。
「うっ……。し、したけど、わ、忘れた!」
すいません。話の中身よりサービススチルしか興味なかったので会話は全てスキップしてました。って、JKにそんなこと言えねぇ!
忘れたってことにしておこう。
うん、それがいい。
「あー……どうせはるたんサービススチルしか見てなかったんじゃ無い?レノ様ルート一番多いから。」
辞めてー!そこ!当てに来ないでー!
なんか、おかんにエロ本読んでるところ見られたなみに恥ずかしい!おかん居なかったけど、きっとそのぐらい恥ずかしい。
「いや……どうだったかな。ハハハハハハ。」
辞めて……そんな目で見ないで。
あっちやんが再びじと目で俺を見る。
仕方ないじゃん俺だって健全な男の子だったんだし。
あっちゃんはそんな俺をみてため息をついている。
うう……なんか、恥ずかしい。
「全く……。レノ様はどうやってもヒロインとは唯一くっつかないんだよ。ヒロインとは最後まで友情エンドなの。しかも、私達がしていたはっちゃけパラダイス☆では最後までなぜ謎の使用人だったかも明かされていないのよ。ネットでだいぶ盛り上がったんだよ。」
チラリとあっちゃんがレノアを見る。
「一説によるとレノ様はレノアを愛していたんだけど、自分の物にならないから敢えてヒロインに同情してレノアを断罪したふりして鞭打ちで傷つけて嫁に行けなくして屋敷に幽閉して愛でたとか、レノ様は実は王子が好きで王子に絡むレノアが邪魔でヒロインに取り入ってレノアを消した後王子を愛でるとか、レノアを消してエレク家を乗っ取るためとか。」
(……どれもレノヤバイヤツじゃん。)
「まぁ……続編で明かされるんじゃないかって噂も有ったんだよ。知りたかったなぁ……。でもさ!私思うの!絶対レノ様ってレノアが好きだったからレノ様ルートだけ一番レノアのサービススチル多かったんだよ!絶対レノ様ムッツリスケベなんだよ!」
「まぁ……確かに。レノのサービススチルでのレノアは良い感じの所が隠れてるのに絶対領域が上手くて結構そそられたもんな!」
「はるたん……。」
「あ、や……えっと。」
辞めて!じと目辞めてあっちゃん!
仕方ないじゃん!俺男の子だったんだし!
「あ、プリント出来たし!俺先生の所に持ってくから!あっちゃん先帰ってていいよ!えっとまた明日!」
あっちゃんの目線に耐えられなくなってレノアはまとめたプリント全てをもって教室を出た。
ここまでお読みくださりありがとうございます!
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是非!
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土下座。
日曜とか……連投出来たらいいなぁーなんて思ってたりします。
出来ればいいなーって……
出来なかったらごめんなさい。