登場人物(第二部/完了)
★主要人物:
グレイニコル・ラフレスタ 魔術師 二十二歳
この時代ではエストリア帝国の片田舎街であったラフレスタ領。その領主の次男坊であり、親しい間柄からは「グレイ」と呼ばれる弱冠二十二歳の青年。真面目で控え目な性格をしているグレイだが、彼は常に冷静で的確な判断ができる人物であり、その能力を買われて、若いながらも辺境開拓事業の後方支援部長として任命することになった。グレイは魔術師素養を持っているが、魔法がそれほど得意ではなく、自らも戦闘職よりも文人肌を自覚している。そんな戦いの場でほとんど役に立たない彼だが、彼の持つ鋭い勘によって、第一印象で相手の評価をほぼ間違うことはない。
リーナ 魔術師 二十二歳
辺境開拓事業の前線基地となっているマース領の酒場で働く給仕女性。甘いモノが大好で、おおらかな性格をしている。時折、失礼な事を言ってしまう彼女だが、憎めない性格をしている。そして、決断すると行動は早くて大胆である。多彩な魔法が使えて地味にうまい。白色に近い金色の美しい長い髪はどこかミステリアスな魅力を持つ彼女であるが、グレイ以外の男性がリーナを観ても何故かあまり印象に残らないようだ。それは・・・
イザベラ・ロイエント 射手 二十三歳
グレイの婚約者として結婚を控えていた彼女だったが、グレイに辺境開拓事業の出征が決まってしまったため、彼をラフレスタで見送ることになった。グレイの事を心から愛し、一途な想いを抱いている。イザベラは射手としての才能もあり、風の魔法を利用した彼女の弓は抜群の攻撃力を誇る。グレイよりも一歳年上である彼女はグレイのことを自分が守らなくてはならないと強く意識している女性。
★旧貴族陣営:
ヒューゴ・デン・クリステ 戦士 二十三歳
エストリア帝国東の雄であるクリステの跡取りのひとり。辺境開拓の話を聞きつけて面白そうだと思いマースにやって来た。クリステ領が辺境の中央部に近い事もあり、自らを『辺境の専門家』と称している。考えるよりも身体を動かす事が得意なタイプであり、辺境の森での戦い方をよく知っている。文官肌のグレイニコルとは波長がよく合い、行動を共にすることになった。
リニト・フレンチ・マース 魔法戦士 二十七歳
マース領の若き領主。グレイとは年齢が近く、意気投合してグレイに友好的な旧貴族でもある。マース領の今後の発展を考えて、辺境開拓事業の前線基地になることを引き受けた。
アラン・ウェルツ 魔法戦士 二十三歳
リニトが信頼する部下のひとり。辺境開拓事業の間、グレイの仕事を補佐する事になった。アランの方がグレイよりも年上なのだが、感情的に動くことが多いため、グレイより年下に見えたりする。そんなアランであるが、信頼できて優秀な人物でもある。
デリカス・アシッド・シュラウディカ 戦士 四十八歳
旧貴族派閥の実力者。プライドが高く、常に人を見下す態度をするが、自分の役に立つ相手ならば簡単に態度を変える事もできる強かな存在。今回の辺境開拓事業のトップである司令官を務めており、グレイの上司に当たる人物。
イーロン・アシッド・シュラウディカ 二十二歳
デリカスの実子で若きシュラウディカ家の跡取り。父の命令でリーナを監視する。しかし、当の本人はリーナよりもイザベラの方が好みであり、何とか自分のモノにできないかといつも画策している。
カナガル 魔術師 五十歳
シュラウディカ家の筆頭魔術師。当主であるデリカスには従順だが、それ以外の人間には横柄な態度を取る老害の男性魔術師。魔法よりも戦略や政治的な駆け引きが得意な老人であり、デリカスからは知恵袋として信頼されている。
妖精魔女団
エレクトラ、マイア、タイゲタ、アルキオネ、ケラエノ、アステローペ、メローペの七人の魔女でデリカスに従属する実の七人姉妹。その高い魔術の才能故に幼い頃に実の親から身売りされてしまった奴隷に近い存在の姉妹達だったが、デリカスと主従関係を結ぶと優しく接してくれるデリカスに彼女達は完全に信頼して心を開いている。ひとりひとりが無詠唱も可能な高い魔法素養を持つ存在だが、姉妹達が協力して放つ『協力魔法』は戦略級の威力を誇る。
★その他:
エトー・ファデリン・エストリア 帝皇
第三十代エストリア帝国の帝皇。増えすぎた貴族と財政問題を解消するため、辺境の開拓事業を決断する。
クルドウ 戦士 三十歳
荒くれ者の傭兵であり、戦場で敵の魔術師を痛ぶるのが好きな男。
ブリューエ 魔術師 二十歳
帝都ザルツで悪事を働いていた魔女。幻術魔法に高い才能を持つ。貴族相手に詐欺を行っていたが、捕まってラフレスタの施設に収監されることになった。アリアとは知合い。
アリア 魔術師 二十二歳
帝都ザルツで悪事を働いていた魔女。魅惑魔法に高い才能を持つ。結婚詐欺師として有名な存在だったが、捕まってラフレスタの施設に収監されることになった。ブリューエとは知合い。
★魔物:
スライム
単細胞の魔物。水の魔法を駆使して群れで行動する。相手を取り込む形で攻撃してくるため、普段は木の上などに潜んでいる。捕食行動としては相手の身体に取り付き、口を塞いで窒息させ、殺した後にゆっくりとその相手を細胞内に取り込んで消化する。
ゲスラット
ネズミの魔物。土の魔法を駆使して地面の中に穴を掘って行動する。夜行性であまり強くない魔物が、地中に逃れると追う事が難しい。
ゴブリン
小鬼。弱いが群れで行動して狩りをする。繁殖力が高くて数が多いことも特徴の魔物。
オグル
大鬼。怪力の持ち主であり魔法があまり効かない。単独で行動することが多い魔物。
レイス
悪霊。闇の魔法で人々を恐慌させる能力がある。魂を乗っ取り、相手を発狂させて殺す魔物。
甲虫の魔物
カブトムシのような虫の魔物。硬化の魔法を用いて自身が弾丸のように固くなり、高速で飛来して人を射抜き殺す魔物。
ブラフプール
所謂、電気ウナギ。高電圧を放って相手を感電死させる。川辺や沼地に生息する。
シロルカ
別名『夢魔の華』。人や知恵ある生物の欲望につけ込んで魅惑の魔法を掛ける魔法植物。強い幻覚作用のある花粉を飛ばし、更に相手を幸せな気持ちにさせる魅惑の魔法をかけてくる辺境の白い花。魔法で相手を篭絡して虜にし、その身体に取り付いてゆっくりとその養分を得る魔物。そして、自身に危機が迫ると、個体情報を魔法に乗せて逃れる習性を持っている。今回のシロルカはこの習性に細工がされていて・・・
銀龍
『スターシュート』という通名がつく辺境の魔物の王。辺境の中心部にそびえるトゥエル山に住む最強の魔物だが、ここ百年ぐらいはその姿を見た者がいない。常識外の強靭さを持ち、人類では敵わない存在であると言われている。




