だい いちわ!
「ようこそ!!!我が世界へ!!」
「いや待て待て誰だし」
真っ白い神々しい女性は笑顔でうぇるかーむと両手を広げている。
「ナイスつっこみ!!私はね、神様だよ!!」
「さすがにそれはわかります」
妙にハイテンションな神様は、胸を張ってどやぁすごいでしょーアピールをしている。
周囲には忙しそうに働く天使のような人がいる。
「神様!さっさとその人送り出してもらっていいですかね!?」
天使達もこの妙なテンションの神様に手をやかされている模様。1人の天使から叱責がとぶ。
どうやらここは、死んだ人の魂が来る場所のようだ。
「了解!!急かされたから早速説明していくね!!……それにしても綺麗だね……あっちの神様は強さに加えて美しさも与えるとは……やるな」
透き通るような銀髪ち碧眼、お肌はすべすべ、スタイルも抜群。神をも倒す身体能力のはずなのに、体についている筋肉はその辺の少女と変わらないように見える。
「……早くしないとまた怒られますよ」
「おっと、忠告ありがとう。それじゃあ、お名前から。君の名前はルシフェリアであっているかい?」
「そうですよ。ルシフェリアです。年は14。得意な魔法は水と時の魔法。使用する武器は、まぁなんでも使えますが……大剣ですね。一撃で薙ぎ払えるので、愛用していました。」
ルシフェリアと呼ばれた銀髪の超絶完璧美少女はプロフィールをたんたんと述べていく。
「あー名前だけでいいよ。というか、この世界で戦うことなんてほとんどありえないから」
神様は持っていたものに記入していく。
「君にかけられた呪いは、幸せになれないっていうものであっているかい?」
「そうですよ」
「私にならその呪いを解くことが出来るよ」
予想外の言葉にルシフェリアの眉がピクリと反応する。
その様子を見た神様はおもしろそうに問いかけた。
「解いて欲しいかい?」
「そりゃもちろん」
へぇと言葉をもらした神様はまた何かの記入を再開する。
「幸せとか興味無さそうに見えたけれど、やはり君も人なんだね」
「いや、呪いなんてない方がいいじゃないですか。婚期遅れそう」
「ぶはっ」
予想もしていなかった答えに思わず吹き出し笑い出す。
お腹を抱えて大笑いしていると、周囲の忙しそーーーな天使達から冷たい視線が注がれた。
「ごほん。いや、そう来るとは思わなかったな。でも別にただで解いてあげる訳では無いよ。とある少女の人生のお手伝いをして欲しいんだ」
「どーせ断ることが出来ないでしょうし、お受けしますよ」
「さすが、運命の子。説明とか面倒だから、君の脳内にデータを送らせてもらうよ」
脳内に送られてきた情報を瞬時に理解したルシフェリアは眉間にしわをよせてうなる。
「これは……私に解決できるとは思えませんが」
「解決しなくてもいい。依頼している内容はお手伝いだから、彼女が少しでもこの世界を楽しいと思えたらそれで」
ルシフェリアの体が光に包まれていく。
「わかった。最善を尽くさせてもらうよ」
「よろしく頼んだよ!!」
光に包まれ、世界に降りていく。
運命の子の新しい人生が始まる。