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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第四章 地獄の一週間
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その九 パーティーを作ろうその壱

「ほんっっっっっとうにありがとう!!」

「もういいって言ってるでしょ。私が勝手にやったんだから気にしないで」


俺達はあの金持ちのおばさんから1週間で1億返すと約束してしまい、現在その作戦会議をする為魔法協会の休憩スペースで話し合いをしていた。


「とりあえずお礼とかはあと、今は1億を返す方法を考えなきゃ」

「そうだな。せっかく貰ったチャンスだし必ず返さなきゃ。ところで1週間で1億って返せるのか?」

「普通は無理ね」


容赦なく言い切ったなこいつ。


「う〜ん私も難しいと思うな〜。ただでさえ魔法使いは収入は不安定だしね〜」


最初から絶望しか見えないんだが。


「じゃあどうすんだよ。まさか臓器売るとかしないよな」

「そんな危険な事しないわよ。今わね」

「今わって……売る可能性もあるのかよ」


ミノルはコップ1杯の水を一気に飲みほした。


「プッハァ〜!かつ、私が何も考えずにあんな無茶なお願い聞くと思う」

「何か策があるのか?」


ミノルはニヤリと笑い待ってましたと言わんばかりにこちらを見つめてきた。


「ちょっと待っててね」


そう言うとミノルは、足早にクエスト掲示板に向かって行った。


「なあ、ミノル大丈夫なのか?」

「大丈夫だよ〜。ミッちゃん寝る間も惜しんでかつの脱出させる方法考えてたんだから〜」

「そうなのか!?」


ミノルが俺のために頑張ってくれたってことなのか?


「でも何でそこまでしてくれるんだ」

「ん〜分からないかな〜」

「何だよその言い方。知ってるなら教えろよ」

「駄目だよ〜、それは自分で理解しなきゃ〜」

「それてどういう―――――」

「お待たせー!結構いっぱいあって大変だったわー」


すると結構な量のクエストを額に汗を流しながら持ってきた。


「ほら見てみて!」


そう言うとクエストの1つを興奮気味に見せてきた。


「ん?何だよ。えーっと……北の山のドラゴン退治!?報酬金1億ガルア!って何だよこれ」

「かつ、私達には1週間の期限しかないのよ。だからチマチマチマチマとショッボイクエストなんかしてられないわけ」


たしかに時間には限りがあるし、悠長にはしてられないのは分かる。


「だからこういう報酬が1億のクエストをクリアして、一気に稼ぐのよ」

「うん、ミノルの言いたいことは何となく分かる」

「でしょ、でしょ!分かってくれた」

「けど流石にムズ過ぎないか。もうちょっと難易度を下げないと報酬云々の前に死ぬぞ」


実装この前まで死にかけたし。

黒の魔法使いとはあまり関わりたくないな。


「だから私達がクリア出来そうなクエストをこれから選ぶんじゃない。幸い期限のスタートは明日からだから今日はじっくり考えられるわ」

「う〜ん……そうなのかな……」


実際どれもこれもクリアでき無さそうなんだが。

ていうか報酬1億のクエストってクリア出来ないからこんな高いんだよな。

これって死にに行くだけなんじゃ。

俺がまだ納得していないのに気付いたのか、山積みになっているクエストの紙の中から1枚を取り出し渡してきた。


「これは?」

「読んでみなさい」

「黒の魔法使いトガ、報酬金3億!?ええええええ!?あいつってそんな高いのか!」

「そうよ。あの時のことについては色々と聞きたい事とかあると思うけど、これだけは覚えといて。私達は、トガと渡り合ったのよ」

「トガと……渡り合った……」


こんな危険な3億の男と俺は戦ってたのか。


「そう思うと、1億何て楽勝だと思わない?」


ミノルは自信があるのだろう。

トガと1度戦ったからこんな無謀な事もできると思ったのだろう。

だって今の俺がそうなのだから。


「何か上手く言いくるめられた気がするけど、分かった。やろう!どうせやらなきゃ殺されるしな」

「ふふ、そう来なくっちゃ!」


何かミノルには不思議な魅力を感じるな。

ミノルと一緒ならどんな困難も乗り越えられる気がしてくる。


「話はまとまった〜?じゃあこれ」


すると先程の山積みの紙が無くなっておりさっきの量の半分以下くらいの紙を渡してきた。


「こ、これは?」

「2人が話し合ってる間に出来そうなクエストを整理してたの〜」

「い、いつの間に……」

「リツは仕事が早いわね。それじゃあ探す前に………これ!」


するとミノルは紙とペンを机に置いた。


「どうしたいきなり。お絵描きしたくなったのか」

「違うわよ!パーティーメンバーを募集するのよ。流石に私達2人だけで1億のクエストをクリアするのは難しいわ。少しでも成功する確率を上げるため募集するのよ」

「パーティーか……そういえば裁判の時にも言ってたな。パーティーってなるとどうなるんだ?」


多分俺の想像してるのと一緒だろうけど一応聞いとこう。


「そう言えばいきなりパーティーメンバーにしちゃったんだっけ。とりあえずこれがかつのパーティーメンバーカードね」

「ありがとう」


大きさは免許証位のちょうどいい大きさで、文字欄にはパーティーメンバーにミノルと書かれていた。

それと気になる欄が……


「なあこのランキング欄ってなんだ」

「そのことも含めて色々教えるわね。それじゃあまずパーティーを組むメリットを教えるわ」


パーティーを組むメリットはクエストを効率よくクリアできるとかが普通だと思うけど、今までみたいにちょっと違う部分もあるのかな。


「先ずはクエストをより効率良くできるってところ。まあ、これはかつも分かったでしょ」

「まぁそれは分かった」

「その他にはクエストの報酬が1人に付き1千万プラスされるのよ!」

「何!?1千万もか!でも、その金ってどっから来てるんだ?」

「ガルア様からの寄付できてるのよ!」

「え?無償でか!」

「そうなの、無償なの!」


なんて太っ腹なんだ。


「それにまだあるのよ!」

「まだあるのか!?」

「さらにパーティーメンバー用の家までプレゼントしてくれるのよ!」

「何!?家までくれるのか!」


なんかテンション上がってきたな!


「さらにさらに!さっきかつが言ってたランキングがあるじゃない」

「ああそうだな!」

「そのランキングはパーティーとしての貢献度や実績によって変化するんだけど、そのランキングで高い順位を取ってると特別な依頼を受けられるのよ!」

「何だってーー!」

「独特のテンションだね〜2人共」


なんて太っ腹なんだ、パーティーって最高だな。


「けど……美味い話だけじゃないんだろ」

「流石かつね。そう、これだけやってるんだからこっちだって相応のリスクがあるのよ」

「どんなリスクだ」

「1つ目はパーティーの報酬1千万プラス何だけど、逆にクエスト失敗すると実力の伴わないパーティーと見なされクエスト制限がかけられちゃうの」

「なるほどハイリターンハイリスクってやつか。他は?」


これだけじゃないのはすぐに分かる。


「2つ目屋敷だけど特定のクエストをクリアしないと貰えないのよ」

「なるほどクエストか。無償で貰えるんだからやるのは当然だろう。他は?」

「最後はランキング何だけど順位が一定の順位まで落ちるとパーティーが解消されちゃうの」

「なるほどクエストはこまめにやらなきゃいけないってことか。これでこっちのリスクは、全部なのか」

「そ、そうね……」


何だ、一瞬言葉に詰まってなかったか。

何か気になるな、それにちょっとリスクが少ない気がするし。

まだ何か隠してるな。


「おい、ミノル。まだ特大のリスクが残ってるだろ」

「そ、そんなこと……」

「じーーーー」


俺が怪しい視線で見つめているとあからさまに目線を反らしている。


「………はぁ……分かったわ。白状する、まあ騙すつもりはなかったんだけど、怖がるだろうなと思って」

「何だ?俺が今更怖がると思ったのか。大丈夫だ、言ってみろ」

「分かったわよ。実はさっき特別なクエストがもらえるって言ったじゃない」

「うん。それが何だ」

「実はそのクエストはかなりの偉い人からの依頼なの。それでもしクエストを、失敗したら……」


ミノルはそれ以上説明せず目で訴えかけて来た。

いや、言いたい事は何となく分かる。

たしかに言葉にしない方がいいな。


「分かった、ミノル。俺が悪かった。それ以上はもういい」

「分かってくれたのなら良かったわ。あ、ちなみにパーティーは1度しか組めなくて、パーティー解消したらもう2度とパーティー組めないからね」

「え?そうなの」


それが1番のリスクなんじゃ……


「とりあえず決めましょう」

「またまとめといたよ〜」

「早!リツはホントに仕事が早いな」


まず最初にパーティー募集用の張り紙を作ることにした。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 何か、何一つまともな事が無い小説だなぁ 基本が理不尽のゴリ押しで、無理矢理トラブルになって、バカな主人公被害にあうだけで本当に詰まらない 筋が通って無い [一言] 理不尽ばっかの小説…
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