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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第二十一章 八つの源魔石の行方
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その二十九 試作段階

「うーん、たしかにここを指してるわね。すごいわ、こんな偶然あるのね」


クリシナは赤い点滅がこの街を指してることを分かると嬉しそうに飛び跳ねる。


「偶然にしては少し出来過ぎのような気もしますが、あの奇襲ってもしかして源魔石を手に入れる為だったんじゃないですか?」

「だとしたら他の源魔石も既に場所が割れてるってことになるが、動く気配は見せていないぞ。となるとその考えは少し総計じゃないか?」

「ああ、たしかにそうですね。わざわざ僕達が居る場所を最初に狙うよりも後に狙った方がやりやすいですし」

「ていうかこの地図、もっと拡大できないのか?街にあるってのは分かるけど、詳しい場所が分からないぞ」


いくら画面を拡大させても島の地図しか表示されずにさらに詳しく場所を見ることが出来ない。


「あー確かにそれはちょっと不便だな。よし、あとでメメに意見を伝えるか。まだそいつは試作段階だからそう言った意見はドンドンくれよ」

「鏡機能も欲しいわよね。女の子は身だしなみをいつもきちんとしたいから」

「そう言う意見は取り入れないぞ、クリシナ」

「あっそれじゃあ私良い?この赤い点滅、結構大きくて場所が被ってるからよりピンポイントで表示されるようにしたらどうかしら」

「確かにそうじゃのう。これでは探すのがめんどくて丸ごと吹っ飛ばしたくなるのじゃ」

「それはデビだけだろ」


今度はアイラがゆっくりと手を上げる。


「これって源魔石の場所は分かるけど何処にあるのかは詳しくは知れないんですか?」

「良い質問だ!実は源魔石が近づくとここに後どれくらいの距離になるか分かるようになるんだ。今はまだ距離が離れているからその表示は出てないけどな」

「へえー振動とか音とかはならないのか?」


こういう探し物って携帯で言えば音を発したり振動したりして近くに来ていることを知らせたりする。

日本で言えばそう言う機能が付くのは当たり前だった。


「振動と音か……確かに五感で場所を知らせるのは良いな。これもメメに後で伝えておこう」

「いいなあ、妾も意見を通したいのじゃ。うーん、そうじゃのう。デザインが気にくわないのじゃ」

「それは好みの問題だろ」

「良いぞ、そう言った意見も取り入れよう。試作段階だし何でもいいから意見が欲しいと、メメも言ってたしな」

「なら私の意見も取り入れて欲しいわ」

「鏡はお前しか使わないだろ」

「そろそろ向かった方が良いんじゃないですか?ブライドさん達も一緒に探すんですよね」


その言葉に対してブライドは頷いた。


「余りもの同士仲良く行こうじゃないか」

「何かその言い方やだな。まあいいか、たしか近付けば距離が表示されるんだよな」


俺は言われた通り点滅している箇所に近くなるような形で歩き始めると突然その距離が表示される。


「うおっ本当に出たな。それに意外と近い場所にあるのか?」

「その距離の数値がゼロになれば同じ場所に居るってことだ」

「それじゃあ数字が少ない方に歩いてみましょうか」


俺達は源魔石を獲得する為にその数値が少なくなる方へと歩き出す。

そして辿り着いた場所が……


「ここだな」


間違いなくここだ。

数字がゼロとなっていて確実にここにある。

あるはずなのだが。


「ここって城の瓦礫よね」


ミノルの言う通りその場所はシンラによって破壊された城の瓦礫の上だった。


「ですがこの探知機が正しければここにあるという事になりますが」

「まさかこれ壊れているんじゃないか?」

「うちのエンジニアを疑うのか?この探知機がここと表示されているのならここにあるって事だろう」

「まだ試作段階って聞いたけど、そこについては信頼してるのね」

「当然よ、メメは本当にすごいんだから。私が欲しいって言ったもの全部作っちゃうんだから、本当に尊敬してるし、ちっちゃくてかわいいのよ」

「最後の方言ったら怒られるんじゃないか。まあ、これが正確ならなおさらここにあるってのが気になるな」


瓦礫の下に埋まってるってことなのだろうか。

もしかして源魔石は元々城の中にあったのか。

だから崩れたこの城の場所に反応が出てるのか?

そんな考え事をしていると何処からか女の人の叫び声が聞こえてきた。


「あーどうしてこんなことに!」

「ん?この声って確か……」

「クレハの声じゃのう。何かあっちの方で瓦礫に向かって話しかけている様じゃが、頭でもおかしくなったか」

「デビちゃん、多分違うと思う」

「何か知ってそうだな。たしかあの女はこの城の関係じゃだったか」

「そうですね。一応は関係者だと思います。ですがどうしてあんなに泣きじゃくっているんでしょうか」

「とりあえず行ってみようぜ。おーい!」


俺達はすぐにクレハさんの元へと向かう。

するとクレハさんは俺達に気付いたのか一目散に向かってくる。


「デビちゃん助けてよー!!!」

「な、何じゃ。急にどうしたのじゃ。なぜ泣いておる」

「どうかしたんですか?さっき瓦礫に泣いてたけど」

「あっごめんなさい。はしたないところを見せちゃったわね。ってそんな事はどうでもいいの。私自分の使命をすっかり忘れてたの!」


そう言って緊迫した表情で俺達の方を見ると。


「地下の書庫に行きたいの!そこに守らなきゃいけない物があるのよ!」



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