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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第二十章 決行!ガイス暗殺計画
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エピローグ 後始末

かつ達がガイスの暗殺計画を始める直前の事エングとサザミは以上を察知して城の近くに来ていた。


「さてと、エング今の状況をどう思う?」

「どう思うってよ、お前が行かせたんだぜ。ピンカ達が帰って来ねえのも承知の上なんだろ」

「その事じゃない。城の方で何か物音が聞こえないか」

「物音~?まあかすかに聞こえるがそれが何だって言うんだよ」

「エング、構えろ。あそこの扉から誰が出て来るかによって状況が変わるぞ」


俺は城の扉をじっくりと確認する。

先程よりも音が大きくなってきている。

そして声も聞こえて来る、これは一人ではない大勢の何かが扉に迫ってきている。

そう思った瞬間沢山の人が扉から溢れ出て来る。

あれは、ガイスの仲間になるために集まった人々か。


「おいおい、これってどういうことだよ。何でガイスの仲間になろうとしてた奴らが一斉に出て来てんだよ!」

「予想するにピンカ達がしでかしたことか、もしくは別の者が居るかだな」

「俺達の他にもガイスを殺そうとしてた奴が居るってことか?」

「それを知るためには先ずは手っ取り早く近くの奴らを捕まえよう」


俺は次々と城の外に出て行く人たちの中ですぐに口を割りそうな男を見つけて捕まえる。


「おい、ちょっといいか?」

「ふえ!な、何だよお前!退けよ、早く逃げないと奴隷にされるんだよ!」

「奴隷にされる前に俺に痛めつけられたいか?」

「っ!」


やはり少し脅しただけでさっきまでの威勢は消えたな。

これなら落ち着いて話を聞けるだろう。


「中で何が起きた。簡潔に説明しろ」

「何か知らない奴らが城に入って来て俺達に教えてくれたんだよ。ガイス様が実は仲間を集ってるんじゃなくて奴隷を集めてるって、俺達はガイス様に騙されてたってさ」

「そいつの名前を言えるか?」

「分かんない、でも島王選で出てたピンカやイナミが居たような気がする」


やはりピンカ達はその渦中に居たのか。

だがこいつらがこれほどの奴らを説得できるとは思えない。

口が上手い奴が他にも居たのだろうな。


「よし分かった、お前らはすぐにこの町から逃げろ。でなければガイスにやられるかもしんれないぞ」

「ひいー!」


まるで俺が脅したような反応だな。

まあとりあえず中での出来事は何となく理解出来た。

どちらにしろ奴らが呪縛から解き放たれたのは良いことだ、後はガイスを殺せれば万々歳なのだが。


「おい、あいつら本当に大丈夫なのか?俺にはどうにも嫌な予感がしてならねえぞ」

「ああ、俺にも嫌な予感を感じる。この出来事をガイスが黙っている状況はかなり気になる。暗殺が成功してるのかまたは別の問題が起きたのか」


ここに居るだけじゃ城の中の状況はよく分からない。

一番はもうガイスの暗殺が完了していることだがそう上手い事行かないはずだ。

その時強烈な衝撃音が城から聞こえてきた。


「っ!?今のは!」

「おいおい、まさかかつじゃねえだろうな。毒で暗殺するんじゃなかったのか」


魔法での暗殺は不可能なのはあいつが一番分かってるはずだ。

となるとこれも奴の作戦?

くそ、中が分からなければ成功も失敗かも分からない。


「おい、エング不測の事態には備えておけよ」

「その不測の事態ってのは何なんだよ」

「全員の死亡だ」

「そりゃ最悪の結末だな」


すると再び大きな物音が聞こえて来る。

やはり作戦は失敗したのか?

まさかガイスと戦ってるわけじゃないだろうな、暗殺が失敗したら即刻離れるように命じてるはずだがそう言うわけにもいかないのかもしれない。

そして先程の衝撃よりも一際大きな衝撃が城を大きく揺らし壁が破壊される。

そこから大きな笑い声が響いてきた。


「おいおい、まさかあれガイスか!?暗殺どころかむしろぴんぴんしてるぞ!」

「作戦は失敗だ!すぐに奴らを逃がすぞ!」


俺はすぐさまかつ達を逃がすために城へと向かう。

だがその時俺の頭の中である嫌な予感を感じた。

その可能性を思い浮かべた時自然と足が止まる。


「おい、エング駄目だ」

「は?何がだよ?」

「あいつはどうして奴隷にしようとしていた奴らを平然と逃げしたと思う?」

「そりゃもちろん用なしだからじゃ……まさか!」

「ガイスは味方以外の半獣を消そうとしている。今回の奴らもそうだ。全てが終わった時シアラルスの人々を皆殺しにする可能性があるぞ!」

「どうするサザミ!今のこいつらは自分でテレポートが出来る精神状態じゃねえ。かといって俺達がテレポートしても間に合わねえぞ!」

「分かってる!どうすれば……そうだ旅飛び!確かそう言った施設が合ったよな!」

「っ!なるほど、分かったぜ!俺は逃げてる奴らに旅飛びに行くように指示を出す。そっちは任せたぞ!」


エングは俺の考えていることが分かったのかすぐさま行動に移す。

こういう時相棒が居るのは心強い。

俺はすぐに旅飛びがある店へと向かった。

店主が居れば話が早いが居なかったとしても勝手に使わせてもらおう。


「あった!」


俺はすぐさま店の中へと入る。

余りの勢いで扉は壊れたが気にすることはないだろう。

店の中に入ると店主らしき人がその場に立っていた。


「おい、緊急事態だ!今すぐカルシナシティに繋げろ!」

「お客さんですか?すみません、今は営業を停止してて」

「そんな悠長なことを言ってる場合じゃない!このままじゃガイスに殺されるぞ!良いから黙ってる繋げ……」

「だから無理だって言ってるじゃないですか。ガイス様の指示が無いと——————っふぐ!?」


俺はそのままその女の腹を思いっきり殴り気絶させる。


「ガイスの仲間なら容赦はしない」


首筋には奴の奴隷を証明する印が刻まれていた。

既に旅飛びの店主が奴の手に落ちていたか、まあこいつをどうにかすれば勝手に外に出ることも出来ないだろう。

俺は早速扉の近くに行き設定を弄る。

少し複雑だな、だが出来ないことはない行き先をここに入力すれば行けるのか。

そしてカルシナシティへと行き先を変更した直後大勢の人が部屋に入って行く。


「ここなら逃げしてくれるんだろ!助けてくれ!」

「お前ら、早くこの扉の中に入れ!」


俺の指示通り次々と扉の中に人が入って行く。

だがその時何処からか高笑いが聞こえて来る。

外へ出てみるとガイスが空中に浮かんでいた。


「逃げられると思うなよ!この俺の敵になった時点でお前らは殺されるんだよ!ゴミ掃除を始める!」


その瞬間空中にいくつもの魔法陣を展開させるその一つ一つが命を完全に奪う物だった。


「くそ!早く逃げろ!死ぬぞ!」

「じゃあな!」

「くそーーーー!」


この日、シアラルスは壊滅しそこには城だけが残った。

そしてそこに居た半獣の半分は殺された。


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