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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第二十章 決行!ガイス暗殺計画
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その三 見つかる

「よし、こっちだ」


俺とツキノはハイトの案内によって城の近辺を歩いていた。

どうやら城の中には大勢の人がいるらしい、続々と城の中に入っていくのが見える。


「なあ今日は仲間集めの最終日なんだろ」

「そうだ、今日あの城でガイスに忠誠を誓うのだろう」

「そんなにたくさん入れる部屋ってあったか?」

「地下に使われてない広間があるんだ。恐らくそこに集められてるんだろうな」

「なるほどね、さすが王の城だな。まだ知らない場所がある何て」


何度も通ってはいるがさすがにまだ城の全てを見たわけじゃないからな。

まあそう言った物はハイトの方が詳しいか。

その時ツキノが俺の服を引っ張る。

何事かと思いツキノの方を見ると近くに見回りをしている警備が居た。

なるほど、ツキノは先に気付いてたのか。


「さすがに警備が厳重だな。ハイト、これでも中に入れるのか?」

「ああ、普段の警備ルートとは違うからな。何か合った時の避難経路みたいなもんだ。だから人は居ないはずだ。それに今は仲間集めに集中してそこに意識は向けてないだろう。よし、ここだ」


城の丁度裏側に回ると近くにあった石を掴む。

そしてそれを捻ると近くの地面が動き始めた。

そして地面が無くなると地下へと続く階段が出来ていた。

魔力を使わない本物のからくりなのか。


「これなら城の中に入れるぞ。早速行くか」

「ああ、もちろんだ」


俺はハイトに続いて中に入って行く、そしてツキノが入るとハイトは壁の一部を凹ました。

それにより入り口が閉じて行く。

そして完全に閉じた時暗かった道には明かりが灯されていく。


「この通路をまっすぐ進めばすぐに城の中に出られる。急ぐぞ」


そう言ってハイトは慣れた足取りでその通路を走り抜けていく。

さすがここの警備をしているだけあって迷いなく進んでいくな。

いくら明かりがあるとはいえ足元は暗いし、道もボロボロだから油断したら転びそうだな。


「ツキノ気を付けて歩けよ」

「うん……ありがと……」


俺達はハイトの後ろをついて行く。

そして少し歩くと上へと繋がる梯子が見えてきた。

ハイトはそれを上り閉じていた扉を開ける。

そして先に上に行くとハイトは周りを見て安全を確認してからこちらに来ていいと教えてくれた。


「お前らも早く来い」

「じゃあ、俺が先に行くよ」


俺は先行して梯子に上って行く。

上に行くとそこは食糧庫だった。

なるほどここと繋がっていたのか。

続けてツキノが梯子を上って食糧庫に入る。

全員が無事に侵入したことを確認するとハイトはすぐにその扉を閉じた。


「よし、これで城の中には侵入出来たな。それじゃあ、先ずはガルアを探すか」

「簡単に言うが場所は検討出来てるのか。もし俺を頼ってるのならやめておいた方が良いぞ」

「安心しろ、あいつがどこに居るかは大体見当がついてる。やっぱりラミアの部屋だろうな」

「ラミア様の部屋?なぜそう思うんだ」

「ガイスと初めて対峙した以降ラミアの姿を見ていないからだ。もしかしたらあいつの身に何か起きたのかもしれない。部屋の中で閉じこもってるとしたらガルアは心配して部屋に居ると思うんだ」

「なるほど、たしかにその通りだ。よし、先ずはラミア様の部屋に行くか」

「おー……」


ハイトが慎重に辺りを見渡してから俺達に指示を出す。

安全だと知って俺達も食糧庫から出てハイトの元へと向かう。


「あんまり人の気配を感じないな」

「地下の警備に集中してるのかもしれないな。どちらにしろ居ないなら好都合だな。先を急ぐぞ」


そう言ってハイトは周りを警戒しつつも大胆にラミアの部屋へと向かっていく。

近くの階段を上りラミアの部屋を目指していく。

そして後もう少しという所まで来るとハイトが突然曲がり角で足止めた。


「ハイ——————」


俺が声を出そうとした時ハイトがこちらに手を突き出してくるなと伝えて来る。

何が合ったんだと思った瞬間、聞いたことがある声が聞こえてきた。


「ハイト!なぜ君がここに居る。居なくなったのではなかったのか」


この声はミレイ!

何というタイミングだ、よりにもよってミレイと鉢合わせしちまうなんて。


「色々あってな。やったここに戻って来たんだよ」

「そうか、それは大変だったな。私は心配したんだぞ、ガイス様に消されたのかと思って」

「いや、それはないんだが今ガイス様は何処に居るんだ」

「ハイトも知ってるだろう。今日は選抜の最終日だ。ガイス様と共に夢を叶える仲間が地下に集められている。ガイス様も現在は地下に居る」

「そうか、ガイス様は地下に居るんだな」


ナイス、ハイト。

さりげなくガイスの位置を来たのか、そのままガルアの居場所も聞き出してくれると助かるんだけどな。


「そう言えばガルア様はどこに居るんだ。出来れば会いたいんだけど」

「ガルア様も地下に居るだろう。それにしても本当によく戻ったな。この事をガルア様にすぐに報告した方が良いだろう、私について来い」

「え?ああ、そうだな。分かった」


するとハイトがこちらに目配せをしてくる。

なるほどな、ガイスはこっちに任せろって意味か。

分かったぞハイト、そっちはお前に任せる、先ずはラミアと会うか。

ハイトはそのままミレイと共にガルアの元へと行ってしまった。

2人が見えなくなることを確認すると、俺達はすぐさまラミアの部屋の中に入る。


「ラミア、大丈夫か!っていない?」


部屋の中に入るもラミアの姿が見当たらない。

もしかして別の場所に居るのか。


「いない……」

「へ?」

「しばらく……ここに人は居ない……」


ツキノは机の上にある埃を指でなぞる。


「てことはラミアはここに来てないってことか?でも自分の部屋にしばらく来ない何てことないよな」

「なら……その人は……この城にいない……のかも……」

「っ!?まさかラミアに何かあったのか。もう一つの事件が別に起きていたってことなのか」


これはガルアに聞いてみないと分からないな。


「よし、行くぞツキノ!」

「何処に……」

「決まってるだろ。ガルアの元にだよ!」



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