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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十九章 失われた王と引き継がれし遺志
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その三十六 多種多様な武器

「これはしてやられましたね」


後ろにはすでに生まれ変わった姿でこちらと対峙するスライムの女王が居た。


「スライムの女王改めクイーンスライムがお前らの相手だ!子分どもを傷つけた罪を償いと言い!先ずはお前からだ!」


そう言ってクイーンスライムがミズトの元に突っ込んできた。


「ミズト!そっち行ったぞ!」

「分かってるわよ。真正面から来る敵ほど切りやすい物はないわ」


そう言ってミズトは魔剣を構えてクイーンスライムを迎え撃つ。


「魔剣水式、水面水飛沫!がっ!?」


ミズトが剣を振り下ろした瞬間、その拳は止まることなくミズトの頬を殴り飛ばした。


「お姉さま!」

「ミズトさん大丈夫ですか!」

「はっはっは!愉快愉快!ぶっ飛ばせてスッキリしたぞ!」


今完全にミズトの剣はクイーンスライムの体を切っていた。

だけどあのクイーンスライムの体は切られたと同時にまた体がくっ付いていた。

あれじゃあ、刃物が全く効かない。

ナズミはすぐに吹き飛ばされたミズトの方へと駆け寄る。


「お姉さま大丈夫ですか!」

「大丈夫よ、何も心配ない。すぐにくっ付くならくっ付けないほど細切れにすればいい!」


ミズトはまだ諦めてないのか再びクイーンスライムの元へと駆け出す。


「水面水飛沫・乱!」


無数の斬撃が四方八方からクイーンスライムを切り伏せていく。

だが、クイーンスライムは平然としておりそのままミズトの腹を蹴飛ばした。


「ふぐっ!?」

「お姉さま!よくもお姉さまを蹴飛ばしましたね!アイスロック!」


その瞬間、クイーンスライムが氷漬けにされる。

だがそれは一瞬にして砕かれた。


「はっはっは!このワタシを氷漬けに出来ると思ったか!ワタシはもう誰にも止められない!」


するとクイーンスライムの手に何かが集まって行く。

それは小さなスライムだった、それらが集まることで徐々に形を成していく。


「スライム形態ハンマー!」

「は、ハンマーになった!?」

「クイーンスライムの力を思い知るがいい!これは子分たちの分だ!スライムバスター!」


クイーンスライムは大きく跳ぶと俺達に向かってそのハンマーを振り下ろしてくる。

俺達は咄嗟にそのハンマーを避けるがそのハンマーは地面を穿つほどの破壊力を秘めていた。


「な、何だあれ!本当にスライムで出来たハンマーなのか」

「面白い武器じゃのう。妾も欲しいな」

「アグレッシブフルート!」


リドルがクイーンスライムに向かって魔法を放つが当然の様にその魔法はクイーンスライムの体を貫通していく。


「やはり効きませんか」

「無駄無駄、ワタシにそんな攻撃は効かないぞ!」

「だったらこれはどうですか!ロックスタンプ!」


クイーンスライムの真上に巨大な岩が出現して押しつぶす。

だが隙間からクイーンスライムが出てきた。


「ワタシはスライムだぞ!引きちぎっても押しつぶしても切り刻んでも死ぬことはない!」

「厄介ですね。これはどう対処しましょうか」

「普通のスライムだったら氷漬けにして潰すのが定石だよな。後は吹き飛ばすとかか」

「ですがあのスライム予想以上に固いみたいですよ。ミズトさんの事を殴っていましたし」

「衝撃が来るとスライム状態になるのか、自分の意思で硬くなることは出来るのか。どちらにしろ、先ずは無力化させないとな」

「何だまだワタシと戦う気か?良いだろう、クイーンの名のもとにお前らを葬ってやる!」


すると再びスライムの武器が変化していく。

あれは自在に武器を変化させられるのか。


「スライム形態ソード!喰らうがいい!スライム斬り!」


剣とかしたスライムの武器をこちらに振り下ろしてきた。

これは危険だ。

俺は咄嗟にその剣を避けると地面に切られた跡が残る。

相変わらずスライムで出来た剣なのに何て破壊力だ。


「逃げるのか!とんだ臆病者だな!」

「魔剣光式」

「待て、ミズト!もう少し様子を——————」

「一光斬!」


物凄いスピードでクイーンスライムの横を通り過ぎていく。

だが倒れたのはミズトだった。


「お前はもういいぞ」

「がは!」


そのまま血しぶきを上げてミズトが倒れる。


「ミズト!」

「お姉さま!霞の中の私!」


その瞬間辺りに霧が立ち込める。


「ただの煙幕か?攪乱させる目的か、それとも奇襲か?どちらにしろ、こんなものすぐに吹き飛ばしてやる!スライム形態うちわ!スライムブラスト!」


強力な風が発生して姿を隠していた俺達の姿が丸見えになる。


「くそ、本当に何でも出来るんだな。あのスライム武器は!」

「お姉さま、大丈夫ですか!お姉さま!」

「傷が深いですね。応急処置を施しておりますが、これ以上動き回るのは得策じゃありませんね」

「大丈夫よこれくらいっ!」

「お姉さまこれ以上は動かないでください!」

「どうするのじゃかつ。妾があやつをやろうか」

「もう少し待ってくれ、リドル、ナズミ少し試したい事があるんだ」


俺はリドルとナズミに自分の考えを話した。


「えっと本当にそれで行けるんですか」

「僕は大丈夫だと思いますよ。かつさんを信じます」

「そうか、ありがとう」

「話しは済んだのか?命乞いなら聞いてやるぞ。もっともワタシの配下となるのなら生かしてやっても良いけどな」

「スライムの下に付くなんてごめんだね」

「そうなら死ね!スライム形態ムチ!」


スライムの武器が細長い鞭のような形態に変化した。


「よし、それじゃあ作戦開始だ!」



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