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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十六章 決着サキン村事件
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その二十 リドルVS絶対かつ

「こっちで本当にあってるのか!」

「ああ、俺がサキン村を場所を忘れるわけないだろ。心配なら、ハムスにも聞いてみろ」

「ふっふ~ん、確かにこの先にサキン村があるな!俺も久しぶりに来るが、中々懐かしさが込み上げてくるな!」

「今の所森しか見えないですけど」

「この森も俺達にとっては大切な場所でもある」

「よくここで鬼ごっこや、かくれんぼなどしたな!うん、良い思い出だ!筋肉も喜びに震え上がって居るぞ!」


そう言って筋肉を小刻みに動かし始める。

そしてその意味不明な行動に誰も突っ込むことはなかった。


「それよりも~この感じ~危険な感じがするね~」

「危険て何が?」

「それは~」

「ギャアアアアア!!」


その瞬間、モンスターが木々の間から飛び出してくる。


「なっ!モンスター!?」


突然の出現で一歩反応が遅れてしまう。

だが、ハイトはいち早く反応をして一瞬でモンスターの首を焼き切る。


「大丈夫だ。ここいらのモンスターはよく知っている。また出てきても俺達に任せろ。お前らは安心して走れ」

「何か物凄く頼りがいがあるな」

「筋肉だるまとは大違いですね」

「ちょっと待て!何でマキノのお嬢ちゃんがそのあだ名を知ってるんだい!」

「いや、見たまんまを言っただけなんですけど」

「本当か!ならば、マキノお嬢ちゃんもこの肉体美を褒めてくれたと言うわけか」

「なるほど、耳が飾りだと分かったので対話は不可能と」


そう言いながら、マキノはメモ帳にそのことを書き始めた。


「遊んでる場合じゃないぞ。それよりあいつら大丈夫なのか」

「さっきからなんだよ。危険とか大丈夫とか何かあるのか」

「もう少しするとサキン村の跡地が見えてくる。ちょうどそこら辺から大量の魔力を感じるんだよ」

「それっとつまり、あいつらが戦ってるってことか?」

「リドル君はミノルの嬢ちゃんに復讐心を抱いているのだろ。なら、殺しあっているのも不自然ではないだろ」


ミノルとリドルが戦ってる。

確かにない話じゃない、でもミノルはそのことを望んでいないはずだ。

いくらリドルがミノルに対して好戦的でも、大丈夫なはずだ。


「おい、ミノルとリドルならどちらの魔力レベルが高いんだ」

「ちょっと前ならミノルの方が1つ高かったけど、今は同じ9だ」

「そうか、経験と魔法に関しての知識ならミノルの方が少し分があるか。だけど、実際の所は分からないな。ミノルはもしかしたらリドルに同情してしまい、攻撃を緩めてしまっているかもな」

「それってどういう意味だよ」

「もう終わってるかもしれないってことだよ。妙に静かだしな」


その言葉を聞いてさらに不安が頭をよぎる。

ハイトの言う通りミノルは戦いを望んでいない。

それでもミノルは絶対に負けない。

だってミノルがもし殺されてしまったら、リドルは犯罪者になってしまう。

それだけは絶対にさせないはずだ。


「この奥だ!行くぞ!」


森を抜けるとそこには開けた場所が合った。

そこにはかつて合ったであろう、村が消えていて代わりに石碑が建てられていた。

そしてさらに2人に魔法使いが戦った跡が合った。

だがそこに立っているのは1人だけだった。


「ミノル!!」


俺はすぐに倒れているミノルの元に向かう。


「ん、かつよかった‥‥‥皆を連れてきてくれたんだね」

「ああ、ていうかミノル大丈夫なのかよ」

「そこを退いてくれませんか、かつさん。今止めを刺すので」


そう言ってリドルはミノルを睨みつけてくる。


「お前がリドルか」


するとハイトが俺達の前に立つ。


「っ!あなたは確か」

「連れないじゃねえか。あんなに一緒に遊んだのによ、タクト。いや、今はリドルだったか」

「っ!?久しぶりですね、その名前を呼ばれるのは」

「他人行儀な喋り方はやめろよ。別に俺達は敵対関係にあるわけないだろ」

「久しぶりだな!タクト!俺の事を覚えているか!!」


その巨大な筋肉を目の当たりにしてリドルはしばらく固まってしまう。


「えっと‥‥‥会ったことあったっけ」

「おい、ひどいぞタクト!ハムスだよ!」

「あーその喋り方で思い出した。久しぶり、ずいぶんと変わったね」

「ふっふ~ん、君に言われたくないな」

「なるほどね。ミノルが待ってたのはこの人達か。説得でもするつもり?でも俺はもう止まらないよ」


そう言ってリドルは昔の友達を目の前にして、いまだにミノルに殺意を抱いてる。

これがリドルなのか、あの冷静でいつも礼儀正しい喋り方をしてたリドルとは違う。

これが本当のリドル、いやタクトなのか。


「リドルじゃなくてタクトか。それが本当のお前なのか」

「そうです。これが本当の俺、幻滅しました。今まで騙してたことはすみません。だけど、俺は元々ミノルを殺すためにパーティーに入ったんだ。あの時から今日まで俺はかつさんを仲間と思ったことはない」

「そうかリツ、ミノルを任せた」


俺はミノルをリツに任せてリドルの元に行く。


「許せない?裏切り者?何を言われても今の俺には何も届かない。残念ですけど、俺を止めるには殺すしかないぞ」

「お前の事を正直不気味な奴だと思ってた」


その言葉を受けてタクトの表情が一瞬曇る。


「最初は真面目な奴だと思ってたけど、段々と謎の行動を多くするようになったし、脅迫する時とか妙に凄味が合ったし、不思議な奴だって思ったことも合った。でもようやくお前の本当の姿を見れた気がする」

「何が分かるんだ。かつさんに俺苦しみなんてわかるはずがない!そんな簡単に理解しようとするな!!」

「ああ、知らないよ。何にも分からない、だから教えてくれよ」

「っ!?」

「俺はお前と戦いに来たんじゃない、話し合いに来たんだ。腹割って話し合おう、それが仲間だろ」

「何でいつも見捨てないんだ。僕はミノルを殺そうとしてるんだぞ!!」


その瞬間、リドルの魔力が上がる。


「お前に仲間はヤレないよ」

「だから、仲間じゃないって言ってるだろ!!」


リドルが出した魔法陣から強烈な竜巻が現れる。


「みんな手を出すなよ!これは決闘だ!インパクト!」


俺はその瞬間、インパクトで竜巻を吹き飛ばす。


「ああ、最初からそのつもりだ」

「ふざけてるんですか!俺がそんなもの受けるわけないだろ!」

「いーや、受けてもらうぞ。ていうか、受けるしかないし」

「仲間だとは思ってないってさっきから言ってるよな。俺が手加減すると思ったら、大間違いだぞ!」

「かかって来いよ。全部受け止めてやるから」


そしてリドルは覚悟を決めて俺に魔法陣を向けてきた。



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