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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十六章 決着サキン村事件
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その十五 関係者

「まだか。そのダリ熟練所って場所は」

「ちょっと待ってろよ。結構遠いんだよ。俺1人だったらワープですぐに着けるんだけど」

「それじゃあ~私達置いてかれちゃうね~」


俺達は現在もう1人のサキン村の生き残りであるハムスの元に行っていた。


「それにしてもまさか俺以外にもあと2人生き残ってた何て。本当にハムスは居るんだろうな」

「ハムスは居るよ。でもサキン村のはハムスかは分からないぞ。俺だってミノルに頼まれただけなんだから」


そう言えば何でミノルはハムスがサキン村の出身だってことを知ってたんだろう。


「信憑性あるのかそれ。たしかにミノルはサキン村に居たと聞いたが、ハムスを見たかどうかは分からないだろ。あいつ地味な奴だったしな」

「地味な奴?いやいや、まるっきり逆だろ。一目見ただけで忘れられないフォルムしてたぞ」

「何?そんなわけないだろ。ハムスは地味で小心者の男だ。人前に出ることを極度に嫌がっていたし、襲われた日も恐らく真っ先に村から逃げたに違いない。そうじゃなきゃあいつが生き残れるわけないからな」

「とりあえず~会ってみれば~分かるんじゃな~い」

「確かにな、それじゃあ早く行こうぜ」


そろそろダリ熟練所が見えてくるはずだ。

ん?あそこに誰かいるな、あの姿は‥‥‥


「サクラ!?どうしてここに居るんだ!」

「ふえ!?ちょっと急に大声出さないでよ、びっくりしたでしょ!!」


そう言ってサクラは何故か頬赤らめながら怒りを露わにする。


「いやびっくりしたって、てかお前顔が赤いぞ。大丈夫なのか」

「ちょっと触らないでよ!私はかつに心配されるほどやわじゃないから」

「ああ、そうだったな。心配して悪かったな。それよりもお前の所に――――――」

「ちょっと待て、お前サクラか!?」


そう言ってハイトは驚いた様子でサクラに近づく。


「え?まさかハイト?ハイトなの!?久しぶり!何年振りだっけ」

「えーっと確か5,6年ぶりか?懐かしいなあの時はよく戦ったよな」

「そうね、私がいつもボコボコにしてたけど」

「おいおい何言ってんだ。いつも負けて悔しくて泣いてた奴がよく言うぜ」


その瞬間二人の間に妙な間が空き、次の瞬間サクラがハイトに蹴りを入れる。


「ちょっと避けんじゃないわよ!」

「相変わらずすぐに手を上げるな!その性格も変わってないみたいで安心したよ!」

「ちょ、ちょっと待て!俺達置いてかれてるんだけど!?」


俺は2人の間に入り何とか会話に入るようにした。


「ハイトとサクラってどいう関係何だよ!?まさかサクラが昔仲が良かった男の子って」

「ちょっとその話何処で知ったのよ!?こいつはただの門下生よ!」

「てことは~ハッちゃんはあの道場の~教え子ってことだね~」

「ああ、そうだ。てちょっと待て何だその呼び方は」

「可愛くていいでしょ~」

「いや、鳥肌立つからやめてくれ。ハイトでいい」

「わがままだな~それじゃあハッくんね~」

「それならまだマシか」

「おい、また話が脱線してるぞ。ハイトはダリ師匠の教え子だったのか?」


俺は再び話題を戻す。

するとハイトは少し難しそうな顔をする。


「そうだな正確に言うと半教え子だ。ダリさんのもとで修業してたのは数日だけだったし、ほぼ俺がダリさんを襲っていただけだからな」

「ハイトずっとおじいちゃんに突っかかって来たわよね。それですぐに返り討ちに合っていたけど」

「何で、数日しか居なかったんだ?」

「単純に方向性の違いだ。元々俺は魔法を鍛えるためにこの道場に来たが、実際は身体を鍛えるのがメインだと分かって辞めたんだよ。その時こいつとは何度も戦ったけどな」


そういってハイトはサクラを挑発するように話す。


「何言ってるの?また金玉蹴とばされたいの?」

「また服燃やされたいのか?」

「えっと、とりあえずお前らは同じ道場に居た仲間だってことか。とりあえずそれは分かったから、本題に入ろう」


そう、元々はハムスを探すためにここに来たのにいつの間にか同窓会みたいな雰囲気になってしまっている。


「そうだったな。お前の所にハムスって来てないか?」

「ああ、あの筋肉だるまの事?それなら今うちの道場で筋トレしてたけど。何、もしかして連れて行ってくれるの?それなら助かるんだけど、もう汗臭いにおいが染みつくのは勘弁してほしかったところだし」

「筋肉だるま?とりあえず、居るみたいだな。それなら早く行こう」


そう言ってハイトは場所が分かったからか急に走り出した。

俺達は急いでハイトの後を追う。

ハイトはさっきから俺達が言ってるハムスの特徴に納得いってないんだよな。

もしかすると俺が思ってるハムスとハイトが思っているハムスは、違うのか?

何か嫌な予感がするな、もしかしたら俺の知ってるハムスはサキン村の生き残りじゃないんじゃないか。


「ねえ、ちょっと」


するとサクラがヒソヒソと俺に話しかけて来た。


「何だよ、そんな小さな声で他の人に聞かれたくないのか」

「そう言うんじゃないけどさ、状況が分からなすぎるのよ。ミノルとか他の仲間はどうしたわけ、まさかパーティー解散したんじゃ」

「いや、違うよ。色々複雑なんだよ」

「じゃあ教えなさいよ。一体何が合ったの」


するとサクラがこちらを疑いの眼差しで見てくる。

めちゃくちゃ疑われてるし、ここは素直に言うしかないか。


「それは――――――」

「それはね~ミッちゃんは~今他の仲間と~依頼をしに行ってるんだよ~」

「あなた誰?」


突然現れたリツを見て不思議そうな顔をする。


「私はリツだよ~ミッちゃんとは親友なんだ~」

「え?ミノルと親友なの?は、初めまして、ミノルとは一応友達のサクラです。いつもミノルがお世話になってます!」


そう言って何故かサクラがミノルの親の様に挨拶をする。


「何でお前がそれを言うんだよ」

「ミノルの友達歴は圧倒的にリツさんが上なのよ。ここは挨拶しなきゃ失礼でしょ!」

「お前の友達の認識が重すぎるんだよな」

「それでリツさん、ミノルがクエストに行ってるのは本当なんですか?」

「リツでいいよ~それに私達はもう友達なんだから~楽にしていいよ~」

「と、友達!そうね、友達なら普通に喋るわ」


そう言ってうれしそうな笑顔を見せる。


「それで~さっきの話だけど~ぜっちゃん以外は全員依頼を受けてるんだ~」

「でも何でかつが一緒に言ってないの?かつはパーティーのリーダー何だから行かなきゃダメじゃないの?」


それを言われるとそうですねとしか答えられないな。

これはどうするんだリツ。


「ぜっちゃんは~ミッちゃんと喧嘩したんだよね~それで一緒に行きづらくなったから~私の手伝いをしてるの~」


え?何言ってるんだこの人。


「喧嘩?ちょっとかつ一体何したのよ。ミノルを傷つけたら蹴り飛ばすから」


めちゃくちゃ怖いんですけど、何でこんな事言ったんだよリツ。


「でも何でハイトと一緒に居るの。しかもハムスを探してるし」


痛いところ突いてくるな、これ以上嘘つく必要も無いし本当の事言った方が良いんじゃないか?


「ハイトくんは~ぜっちゃんの友達なんだ~お手伝いの為にぜっちゃんが呼んだの~そしてハイトくんは~ハムスに会いたいって言うからここまで来たの~」

「なるほど、そういうことね。それなら私も手伝うよ。足には自信があるから」


そう言って足で木をへし折る。

相変わらず、こいつの脚力はすごいな。


「ありがとう~それじゃあサッちゃんには~ハムスと一緒にモンスターの囮になってほしいな~」

「そう言えば今日予定があるんだったー残念だなー行きたかったのにー」


そう言って棒読みで残念がる。

なるほどなそりゃ俺も行きたくないな。


「それじゃあ早く行こう!急がないと筋肉だるまが居なくなってるかもしれないし」


そう言って足早にダリ修練所に向かった。


「なあ、さっき何で俺の言葉を遮って嘘ついたんだ?」

「だってぜっちゃん~本当のこと言おうとしたでしょ~」

「まあそうだけど」

「駄目だよ~無関係の人を巻き込んじゃ~マッちゃんはしょうがないけど~本来は当事者だけが解決しないと~いけない問題だからね~」

「確かにそうだな。リツの言う通りだ。それじゃあ早く行こうぜ」



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