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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十六章 決着サキン村事件
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その一 薬は危険

「それでは行ってきます」

「ええ、行ってらっしゃい」

「頑張れよー!」


リドルは出かける準備をしてすぐに魔法協会に行ってしまった。

俺達はそんなリドルを見送って屋敷に戻る。


「本当に大丈夫なのか」

「今のリドルの実力なら大丈夫よ。魔力アップ試験か‥‥‥懐かしいわね」

「魔力アップ試験て何するんだ」


確か名前はこの島に来た時にそんなものがあるって聞いたことがある。

すぐにでもやる物だと思ってたけど、結局やんなかったな。


「基本的には魔法についてのテストとモンスター討伐の実技ね。テストの方はリドルは書斎で勉強してたから大丈夫として、問題は実技だけどリドルなら問題ないわね」

「確かにリドルなら大丈夫そうだな。それじゃあ、俺も行かなくちゃいかないから」


俺は部屋から持ってきた二つの本をリュックに入れる。


「かつも?せっかくだから私も一緒に行くわ」

「あーちょっとそれは出来ないんだよね。大丈夫すぐ戻るから、それじゃあ!」

「ちょっとかつ!?」


俺は逃げるように屋敷から飛び出した。


「ふうーあぶなかった。さすがにミノルは連れていけねえよ」


俺はデジタル時計を見る。

地獄に帰って来た時、時計はいつも通りに動き出した。

そして俺達が地獄に行って戻ってくるまで数時間しか経っていなかった。

壊れてなくてよかったけど、やらなきゃいけないことは変わらない。


「まずは浜崎だ」


俺は早速浜崎の元に向かう。

浜崎とはここ最近会っていない。

会うのは裏マーケット以来だな。

分かりやすいほど真っ黒なその建物の前で俺は止まる。

何度見てもこの建物の異様さは慣れないな。

俺はいつもの隠し通路から黒い建物に入ろうとする。


「ん?なんだこれ?」


前来た時にはなかったスピーカーのようなものが壁に取り付けられている。


「何か用か」

「うわっ!」


突然スピーカーから声が聞こえてきて思わず離れる。


「その声は絶対かつか何の用だ。俺は今忙しんだ、帰ってくれ」

「ちょっと待ってくれ!話したいことがあるんだ!中に入れてくれ」

「話ならそこで聞く」

「ここじゃ話せない内容なの分かるだろ。ほら、島の事についてだよ」


俺は周りを警戒しながら説得する。


「その事なら俺に聞くな。風間と情報交換しろ。それじゃあな」

「え?ちょっ待てよ!おいっ!‥‥‥マジで何なんだよ」


それから何度も浜崎に声を掛けても返事をしてくれず、俺は諦めて風間の元に行くことにした。


「風間とも島王選以来だな」


あいつはカルシナシティの王だし何かしらの進展があるだろうな。

俺はワープで急いでカルシナシティに向かう。


「ふう、ここも変わらないな」


あいつと情報交換何てしたくないが今は何振りかまっていられないしな。

この本の事についてももしかしたら知ってる気がする。


「風間様なら今外出中ですよ」


風間の城に着くや否や風間の不在を報告される。


「うそ、風間居ないの?じゃあ、どこに居るんですか!」

「それはお答えできません」

「いや、俺風間の知り合いで大切な用事があって来たんですよ。そこんところどうにかなりませんか?」

「すみません、お答えできません。それに昨今の風間さまは気が立っておらっしゃるので」

「へ?何かあったんですか?」

「さあ、私達一般人には分からない悩みがあるんでしょうかね」


やばいな、まさか誰にも会えないなんて。

このままじゃ何も進展しないぞ。

俺自身心当たりがあるわけでもないし、一人じゃ何していいか分からない。


「彼を通してあげて」


奥からマイトが出てきた。


「マイト!助かったよ、風間に会いたいんだけどどこに居るか知らないか?」

「その前に中で話そうよ」


そう言ってマイトは俺を客間に案内してくれた。


「ゆっくりくつろいで行ってよ」

「いや、俺は別にくつろぐつもりはないんだ。ただ風間の居場所を教えてくれればいいだけど」


するとマイトが飲み物コップに注ぐ。


「何で風間さまに会いたいの?何か特別な用事」

「いやあ、ちょっと色々あってな」

「そっか色々か、かつも大変だね」

「別に大変てわけじゃないよ。マイトだって色々あるんだろ。十二魔導士が無くなってもここに居るってことは、正式に風間の右腕として働いてるのか」

「そうだね。俺とツキノは十二魔導士じゃなくなっても風間さまの元で働くと決めたからね。はい、コーヒー」

「ありがとう。なるほどな、あいつも意外と慕われてるんだな」


俺はマイトからコップを受け取り早速飲む。

その瞬間、目の前が急に揺れた。


「な‥‥‥何だ」


めまいに気付いた時俺は力なく椅子から落ちる。


「ごめんねかつ。俺も心配なんだ」

「な‥‥‥んで」


そのまま強烈な睡魔に抗えず、俺は目を閉じた。



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