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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十三章 開幕!島王選
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その八 死ななきゃ負けない

「くっ!何だ、今のアナウンス!それと、今の魔力量は………」


ミカの方が心配だ。

すごい魔力量を感じた瞬間、衝撃波が襲ってきた。

少し、遠いところに移動されたせいで状況が分からない。


「ハイソウルサンダーボール!」

「ちっ!」

「クフフっ俺を振りほどいてミカのところに行けると思うなよ。まっお前の仲間は、すでにやられてるだろうけどな」


くそっ戦いに夢中になったせいでミカともゴールにも離れちまった。


「他の十二魔道士が来るまで粘らせてもらうぞ。そうなったら2位所か最下位かもな」 


サザミの言う通りだ。

他の十二魔道士が集合したら、ゴール争いじゃ圧倒的に不利。


「恨むなよ。先に喧嘩を売ってきたのはそっちなんだからよ、クフフ」


ああ、そうだその通りだ。

だからこそ、負けるわけにはいかない!

俺は最速でサザミの方に向かう。


「また、拳の戦いに巻き込む気か?そんなもん効くわけないだろ」


分かってるよ!

もう、俺の拳はあいつには届かない。

拳じゃもう倒せない、だったら………だったら1つしかないだろ!


「おいおい、かつの奴また殴りに行ったぞ。さっきの経験して効かないってこと分かってないのか?」

「いいえ、それはかつが1番分かっているはず。あれは拳じゃない!」


そもそも、拳で戦うのが間違っていた。

俺が十二魔道士と対等に戦えるのはインパクトがあったからだ。

インパクトがあってようやく十二魔道士と肩を並べられるんだ。

インパクト無しで勝てるわけがなかった。


「かつさんもしかして………」

「ええ、多分決めに行ったんだわ」

『かつ、正しい判断よ。今のあなたがすべきなのは魔力の温存じゃない。その男を倒すことよ』


後先のことなんて考えるな今あるすべてをこいつにぶつけろ!


『手に魔力が込められてる。まさか、十二魔道士に匹敵する魔法を撃つ気か!』

「させるか!ロックスピア!」


だがそれを俺はギリギリでかわす。


『なっ!こいつ最小限の動きで避けやがった!』

「なら!ライジングサンダー!グランドファイヤー!ハイソウルウィンド!」


だが、それらすべてをかわす。


「すごいのじゃ、かつ!全部避けてるのじゃ!」

「元々かつは脚力を鍛えてたから、避けるのに専念すればこれくらい朝飯前よ!」


あともうちょっとだ!

間合いに入れ!!

その時、サザミが後ろに大きく飛ぶ。

逃がさない!!

その瞬間、俺も一気に間合いをつめる。


『間合いに………』


「「「「入った!!」」」」


この距離なら当たる!


「喰らえ!サザミ!」


『くそ!魔法陣を展開しろ!』


俺はおもいっきり手を突きだす。


「ファイヤーボール!」

「なっ!?」

「「「「え、ええええええ!!!」」」」

「何でかつっちはインパクトを撃たないの!?」


『何にせよ、助かった!これで終わり………っ!』


その瞬間、サザミは後ろに異様な魔力量を感知した。


「まさか―――――っ!」


終わりだ、サザミ!


「インパクト!!」


その1撃はサザミの体を突き抜ける。


「ぐはっ!!?」

「やったーーー!!」

「やりましたね、ミノルさん!」

「やったのじゃ!決まったのじゃ!」

「ありゃあ完全に決まったぜ!俺の経験上完全にノックアウトだ」

「かつっちサイコー!」

「はあ、はあ、はあ………ふぅ」


ギリギリだな、一瞬油断してくれたお陰だ。

念のためファイヤーで注意力を落としていてよかった。


「そうだ、早くミカの所にいかないと!」

「行く必要はないぜ」


巨大な男が少女を抱えて戻ってきた。

そして、その少女がミカだと分かった瞬間空中に放り出された。


「ミカっ!」


俺はミカをかろうじてキャッチする。


「おい、ミカ!大丈夫か!?」


身体中ボロボロだ、火傷の後がひどい、出血もしているどうしてこんな。


「お前がやったのか?」

「もちろんだ。ふっいい面構えになったじゃねぇか」

「ここまでやる必要無かっただろ!」

「先に喧嘩を吹っ掛けたのはそっちだぜ?まっそのガキも大分粘ってたけどな」

「っ?」

「俺のインフェルノキャノンを喰らってもまだ戦い続けてたからな。俺もムキになっちまってついとどめさしちまったよ」


インフェルノキャノン?

聞いたことがない、あいつのオリジナル魔法か。

さっきの衝撃波がその魔法ってことは、かなりヤバイ魔法だ。

あんなのもろに喰らったら最初の一撃でもう立てないはずだ。

それなのに、ミカは戦い続けたのか。


「うっううん…………」

「ミカ!」


ミカは苦しそうにうめきながら目を開ける。


「あれ………かつ後輩?私………」

「ミカ、休んでろ。後は俺がやるから」

「そっか……負けちゃったんだ……」

「大丈夫だ。俺がお前の仇を……お、おい!」


すると、ボロボロの体でミカが立ち上がる。


「ほう、まだ立つのか」

「おい、ミカ!無理するなって!」

「はあ、はあ、まだ負けて無いです」

「はっ?」

「死んでないからまだ負けじゃない!!」


なっ!?こ、こいつまだ戦う気なのか?


「がっはっは!死んでないから負けてないってお前やっぱり、おもしれぇな!いいぜ!こうなったらとことんやり合おう!」

「何言ってんだ!ミカ、それ以上やったら死んじまうぞ!」

「大丈夫ですよ、かつ後輩。私天才なんで」


こいつ………何でそこまでして戦うんだ。

仕方ない、こうなったら俺も加勢してなんとかこいつを倒そう。

そう思った時、エングがこちらに指を指してくる。


「ていうか、お前も終わってないのに、こっちに首突っ込んできてんじゃねえよ」

「はっ?………っ!?」


その瞬間、背後から異様な殺気を感じた。

まさかっ!

後ろを振り返ると殺気を放ちながら近づいてくるサザミの姿があった。


「な、何で!?倒したはずじゃ」

「あんな攻撃で倒したと思ってるのならめでたい考えをしてるな!だが、俺をここまでさせたことは誉めてやる。だからこそ、殺してやる!!」


な!?マジギレしてるじゃん!!


「おーこわっサザミをここまで怒らせるとわな。お前、死んだんじゃねえか?」


冗談じゃねえ!ただでさえ満身創痍だってのに、今本気何て出されたら。


「はあ、はあ、はあ………」


ミカはまだ戦う気みたいだけど、正直言って戦うのは無理だ。

俺も2人同時に相手するのはさすがにきつい。

つまり、戦って勝つのは不可能、なら後はゴールしかない。

俺とミカはそれぞれ背中を合わせる。

大玉は………あそこか。


「ミカ、俺をあの大玉まで飛ばしてくれないか?」

「え?どう言うことですか?」

「いいから、俺を飛ばしたらミカは木の所まで走るんだ」

「よく分かんないけど、戦わないってことですよね」

「ミカ………戦うのは」

「分かってますよ。勝負よりも今はゴールって言うことですよね」

「よし、任せたぞミカ」


ミカがうなずいた瞬間、魔法陣が展開される。


「っ!?」

「まだ悪あがきする気か!?」

「ソシールウィンド!」


巨大な竜巻が俺の足元に出現する。

やばい!めちゃくちゃ目が回る!

竜巻によって俺は大玉があるところまで飛ばされる。


「何っ!?」

「なるほどな、大玉を狙ってきやがったのか」


ドンピシャだ!

俺は落ちる瞬間にウィンドで体勢を整える。


「クフフっゴールをする気か?させるわけないだろ!」

「おい!サザミ!ミカがゴールに向かってるぞ!」

「何っ!?」


よし、向かってるな!

後は…………


「かつ!大玉は持っていかせないぜ!」


そう言って、エングが俺の前に立ちはだかる。


「エングそこを退け!」

「退かねぇよ!」

「なら、吹き飛ばしてやる!」


俺は空中に魔法陣を展開する。


「インパクト!!」

「くっ!どこ撃ってんだ!そんなもん当たん………なっ!?」


インパクトはエングに当たらず大玉に直撃した。

それにより大玉がものすごいスピードで飛んでいく。


「しまった!」


その飛んでいく先にミカがいた!


「ミカっ!!」

「っ!」


ミカはかろうじて大玉を掴み一緒にゴールに飛んで行った。


「やられたぜ!狙いは最初から大玉だったのか!」

「感心してる場合じゃないだろ!あれを止めろ!」

「あんなスピードで飛ばされたら止めらんねぇよ!」


行ける!あのスピードなら止められる事はない!

ゴール出来―――――――


「ロックタワー」


その瞬間、ゴールの目の前で巨大な岩が出現する。


「なっ!?」

「ふぎゃっ!」


それに激突して、大玉は勢いを失いその場で止まる。


「しばらく様子見しようと思ってたけど、ゴールはさすがにやらせないよ」

「マイト!」


しまった!他の十二魔道士も合流してたのか。

くそ、後もう少しだったのに!


「見つけたぞー!絶対かつ!」

「やっとついたよ。問題児を抱えるのは骨がおれるね」


まずいまずい、どんどん集まってくる。


「やっと見つけた!こんな回りくどい事してんじゃないわよ!森の中の探しまくっちゃったじゃない!」


全員、集まっちまった!


「さぁーついに第1競技も佳境に入ってきました!ゴールしていない5組の十二魔道士がゴール前に大集合しました!この中で誰が2番目にゴールするのでしょうか!」



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