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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十三章 開幕!島王選
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その二 選手入場

会場に近づくに連れて歓声が聞こえてくる。

心臓の音も早くなり、握る拳の強さも強くなる。

歩く度に実感が沸いてくる、俺が十二魔道士で島王選に参加してると言うことを。


「さあーやって参りました!!第4回島王選が!今回も数ある街の王から、島の王を決定いたします!」


す、すごい人の数だ。

まずい、こんな大勢の前で何かしたことないからまた緊張してきた。


「かつ後輩緊張してます?」

「べ、べべべべつに!」

「あ、分かりやすいですね」


くそ、しっかりしろ絶対かつ!

ここまで来て何ビビってんだ。

ミカがこんなにも堂々としてるんだ、俺がいつまでもビビってたらカッコつかないだろ。


「それでは、それぞれの街の王の登場です!先ずはこのお方!今だ無敗の絶対的な王!常に面白いをモットーに挑戦した来たこの男を王の席から叩き落とす者は現れるのか!シアラルスの王であり、この島の王!ガルア様だー!!」

「よお、今回も楽しい大会にしようぜ!」


その瞬間、観客の歓声がより一層大きくなる。

流石ガルアだな、無敗ってのは本当だったのか。


「次はこのお方!2代目として新たにやって来たニュースター!あまり活気がなかった街を見事な手腕と驚きの発想力で盛り上げた若き王!初参戦でまさかの優勝をもぎ取るのか!?カルシナシティの王、風間翔太様だー!」

「全力で頑張るよ」


何だ?あいつらしくないな、いや逆にあいつらしいか?

ともかく、風間が王になるなんて思ってもみなかったな。

まっあそこに立ってるってことはそうなんだけども。

あいつにだけは負けたくないな。


「そして、次はこのお方!王の中で最年少であり、初出場!王としての実績は無しの全くの未知数!その頭の中には既にこの島の王となる計画を立てているのか!?それとも、何も考えてないただの子供なのか!?」

「おい!俺様はただの子供ではないぞ!」

「キンメキラタウンの王!ムラキ様だー!」

「喜べ民衆ども!俺様が王になる瞬間に立ち会えるのだからな!」


相変わらずあいつは自信過剰だな。

あんなんだから多分他の王からは眼中にすらされてないんだろうな。

他の王もムラキの事を過小評価してるところあるしな。

前王の跡継ぎって感じだし、教育も十分に行き届いてない状態で王になったみたいだし。

でも、王がダメでも十二魔道士が勝ってしまえば王になれてしまうのがこの大会だ。

だから、1番警戒してるのがムラキの十二魔道士何だよな。

これで、もしムラキがこの島の王になったら皆納得出来んのか?


「続いてはこのお方!1回目の島王選では十二魔道士の問題があり、出場を断念。2回目の島王選ではその十二魔道士の後処理によりまたもや断念。3回目の島王選では優秀な人材に恵まれずまたまた断念。そして、今日待ちにまった4回目の島王選で遂に初出場!今までの怒りを力に変えて今宵下克上なるのか!ウォータープラメントの王!ミュウラ様だー!」

「今までの事は神が私を止めるためにしてくださったのです。今はまだ早いと。今宵時は満ちました。偉そうにふんぞり返っている王の椅子をひっくり返して見せます」


おおっと急な宣戦布告だな。

やっぱり今までのことが溜まりにたまってるんだろうな。

戦力が整ってないから辞退するってことは、用意周到ってことだよな。

そして、今日の島王選で参加したってことは十分勝てる戦力が集まったってことだ。

つまり、勝利が確定してるってことか。

まあ、今回は黒の魔法使いも来るってことだからその可能性もあるけどな。


「それでは続きましてこのお方!自然を大切にし、街と自然が一体化したグリーンタウン!争いは1度も無いと言われてるその街は王の慈愛ある笑顔のお陰か。街1番平和と言われる街の王もこの日は王の席を狙う、獣と化すのか!ウォームウッズの王!シンラ様だー!」

「ふふふっ獣だなんて、私は常に向上心を持ってるだけです」


自然と一体化した街か。

俺は行ったことないけど1度行ってみたいな。

それにしてもあのシンラって王様、優しそうだけど実は怒ると怖そうだな。

今のところは王様の中で、1番優しそうだけど。


「最後はこのお方!火山から溢れてくるモンスターを倒すためにそこに街を作った大胆さ!にもかかわらず死者を1人も出していないと言う伝説を持つ男!実力ではガルア様と互角と言われてるその男が今宵王者をもぎ取るのか!?ネッパニンスの王!カノエ様だー!」

「今回こそお前を倒すぜガルア!!」


あの人は確かエングが仕えてた王だったよな。

エングも相当体デカイけど、カノエはもっとデカイな。

性格はガイと同じな気がする。

俺の苦手はタイプだな。


「以上が今回参戦する王の方々です!それでは、お次は出場する十二魔道士の紹介です!!先ずはカノエ様の十二魔道士です!」


そう言って、エングとサザミの2人に注目が集まる。


「今年から4回目の出場となるベテラン十二魔道士のお2人です!エングさんの繰り出す魔法は十二魔道士の中でも強力です!サザミさんは得意の分析能力で1番的確な魔法を撃ちます!この2人は間違いなく優勝候補になるでしょう!」

「ガハハハ!楽しい戦いになりそうだな!」

「うるさいぞ、エング。戦う前くらいは静かにしろ」


あのエングとサザミって人は優勝候補なのか。

たしかに、ずっとカノエの十二魔道士として側に居るのなら間違いなく強いな。

あのサザミって人はよく分からないけどエングは会った時からやばそうだった。

敵にしたくないな。


「お次はシンラ様の十二魔道士です!ピンカさんは3回目の参加でイナミさんは2回目の出場です!前回の大会ではお互いあまり連携が取れていなかったが、今回はどうなるのか!」

「イナミが足引っ張らなきゃ余裕よ」

「…………………………………」


あのピンカって人は予想通り連携プレイが出来ないのか。

まっイナミもあんまりコミュニケーションが苦手そうだし、最悪のコンビって訳だな。

島王選がどう言うことをするのか知らないけど、内容によってはそこまで驚異にならなそうだな。

まあ、1対1ならほぼ不利だけど。


「続いてミュウラ様の十二魔道士です!今回初出場と言うこともあり、力は未知数!ミズトさんとナズミさんは双子の十二魔道士でもあるため、抜群のコンビネーションで他の十二魔道士を圧倒するのか!?」

「……………………」

「が、頑張ります!」


あのミュウラが出場してもいいと思えた人って事だよな。

ナズミって人はそこまで強そうには見えないんだよな。

でも、ミズトって人は中々の迫力があるんだよな。

全然話しかけても応じないし、まあ別に話したいってことはないんだけど、何かなあ。


「続いてはムラキ様の十二魔道士です!こちらも2人共初出場!ガイさんとサラさんは目立った実績がなく、戦い方も全くの未知数!一体どのような戦いをするのか楽しみです!」

「全員かかってこいや!」

「あんまり調子に乗るじゃないよ。せっかくの島王選何だ、じっくり楽しもうじゃないかい」


あの2人は知り合いだから余計実力の差を感じる。

ガイはあれ以来魔法を見てないけど間違いなく、あの時よりも強くなってるよな。

好戦的な性格もあるし、あまり相手にしたくない。

サラも1度、対峙してるから分かるけど明らかに太刀打ち出来る気がしないレベルで強い。

あの2人とはなるべく戦わないようにしよう。


「次は風間翔太様の十二魔道士!ツキノさんは1度島王選に出場されましたが、圧倒的な強さで優勝をかっさらいました!今回も華麗に優勝を勝ち取ることが出来るのか!そして、今回初出場のマイトさんは指定凶悪モンスターを3体も倒した実績のある期待の新人です!隠れたダークホースとなるのか!」

「何か………恥ずかしい………」

「魔法を沢山見れるために参加しました!もちろん優勝も狙いますよ」


ツキノってそんなに強かったのか?

物静かなイメージだし、魔法とかも使わなそうなイメージだったからギャップだな。

マイトってやつも本当に魔法好きなだけの奴かなと思ったら予想以上の強さだな。

もしかしたら、1番警戒しなきゃいけない十二魔道士ってあいつらなのかもしれない。


「それでは最後はガルア様の十二魔道士です!1番の期待の新人と言っても過言ではありません!わずか1ヶ月で十二魔道士となったその実力は果たして本当なのか。最年少の下克上は果たしてあるのでしょうか!ミカさんの活躍に期待が高まります!後、無謀にも十二魔道士となったかつさんです」

「どもーどもー先輩達をあっと言わせてやります」

「ちょ!俺の説明だけ適当すぎないか!?」

「この12の出場者達が争い勝利した者の王がこの島の王となるのです!」


あいつー無視しやがった!

そうかよ、俺は眼中にないってことか。

だったら見せてやるよ、本当の下克上ってやつを!


「それでは、早速参りましょう!まず最初の競技は!」


何をするかは知らないけど、絶対に負けない!


「大玉転がしです!!」

「……………はあ?」



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