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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第二章 魔法を極めて最強に!!
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その十三 ゴールドフィッシュで大金持ち

「着いたわね!虹の海に!」


そこには透き通る様なキレイな青い海が広がっていた。

表面には空に浮かぶ虹が映し出されておりまさに虹の海のような美しい光景だった。


「ここがゴールドフィッシュが来る虹の海か……それでいつぐらいに来るんだ」

「あと30分くらいね。今のうちに準備してきましょう」

「そうだな今の内にしておくか」


俺は早速渦潮を作る機械を取り出した。


「ミノルこれどうやって使うんだ」


ボタンとか何か入れるような穴があるが使い方がいまいち分からない。


「この機械に魔力を注ぐのよ。そうすれば使えるわ」

「魔力か……だったらミノルが注いでくれよ。俺レベル1だから魔力すぐ無くなるだろうし」

「何言ってんのよ。私は渦潮を持ち上げなきゃいけないのよ。その機械に魔力を注げるわけないじゃない」


くっ!確かにそうだ。


「じゃあどうすんだよ。誰も魔力注げないならこの機械使えないじゃないか」

「大丈夫よ。魔石持ってきたからこれなら魔力使わなくても大丈夫だし」


ミノルが手に持ってたのは魔石だったのか。

ダイヤみたいな形をしていて紫色に光り輝いている。


「魔石?それってなんだよ」

「これはマナが凝縮された石みたいな物よ。これを使えば魔力の代わりに魔法が使えるから、魔力が無くなった時の為の臨時品として使えるわ」

「それ便利だな!俺にもくれないか」

「別に良いけどこれは緊急時に使ってよね。結構高いんだから」


そう言ってミノルはもう1つの魔石を俺に渡した。


「分かってるよ。ありがとな」


これは結構良い物を貰ったな。

魔力が低い俺からしたらかなり重宝する代物だ。


「それじゃあかつ魔石をその機械に入れといてね」

「了解」


俺は機械の蓋を開けてその中に魔石を入れた。

これで動くのかな?

俺は疑問に思いながらも機械のスイッチを入れた。

すると機械のランプが光った。


「ミノルこれで大丈夫なのか」

「うんそれで良いと思うわ。じゃあかつこれ海に置いてきて」

「え?俺が置きに行くのか?」


そんな事、考えてもなかったぞ。


「当たり前でしょう。まさか女の人にやらせるんじゃないでしょうね」


そう言われると断るに断れなくなる。


「わっ分かったよ!行けばいいんだろ行けば」

「あっ着いたら教えてね。ロープ結ばなきゃいけないから」

「分かった。それじゃあ行ってくる」


俺は機械を持って海に飛び込んだ。

海の中は色とりどりの魚がいてまるで沢山の虹がある様な神秘的な光景だった。

俺はその光景に見とれてしまったが当初の目的を思い出しすぐに機械を置きに潜った。

この辺りでいいだろ。

俺は機械を置きミノルに伝える為上に上がった。


「ぷはっ!置いてきたぞ」

「オッケ〜それじゃあロープ付けるわよ」



ミノルはあらかじめ刺しておいた木の棒にそのロープを結んだ。


「よし!これで大丈夫ね。それじゃあかつ後5分で来るから準備しといてね」

「分かってるよ。よいしょっと、う〜さぶ…なあミノル、替えの服無いのか?」

「あるわけ無いでしょう」


当たり前でしょと言うような表情で答えた。


「ええ無いのかよ!?てっきりあると思ったから潜ったのに。もしかしてずっとこのままか!」

「分かったわよ!はい私の上着貸してあげる。それでもまだ寒いんだったらファイヤで温まりなさい」

「良いのか?なんか済まないな。ありがとう。有り難く使わせてもらうよ」


俺は上着を羽織りなるべく魔力を消費させないように小さい炎を出した。


「あとこれ渡しておくわね」

「何だこれリモコンか?」


それは掌サイズの小さなリモコンのような物だった。


「これはあの機械のリモコンよ。そこに5って書いてあるでしょ?その数字までスイッチ上げてみて」

「5まで上げればいいのか」


俺はミノルに言われた通りに5までスイッチを上げた。

すると海に置いてきた機械が動き出して渦潮を作っていった。


「うおお〜すごいな!ほんとに渦潮が出来たぞ!」


この世界はたまに日本より技術力が進んでるんじゃないかと思う時があるな。


「当然でしょ!リツが作ったんだから」

「なんだよその喜びよう。まるで自分が作ったみたいな喜び方して」

「ベッ別に良いじゃない!そんな事よりもうすぐ来るわよ」

「分かったよ」


ミノルは結構友達を大事にするタイプなのか。

まあそんな事より作戦のおさらいを一応しておくか。


「ミノルもう少しで来る頃だし作戦のおさらいしとこうぜ」


そう言って俺は作戦をおさらいする為地面に座った。


「そうね。じゃあまず最初にゴールドフィッシュが来たら渦潮にかかるのを待つ」

「もし渦潮にかからないやつがいたらどうするんだ」

「その時は見逃すわ。深追いしても仕方ないし海の中じゃ私達は追いつけ無いしね。それで十分ゴールドフィッシュが集まって来たらグラビティで持ち上げる」

「その後はミノルがグラビティを解除して、落ちて来たゴールドフィッシュを俺のウィンドで集めると。それで最後に袋に詰めてクエスト完了って作戦だな」

「大丈夫そうね。それじゃあもう来るから各自配置に着きましょう」


そう言ってミノルは立ち上がり渦潮の近くに向かった。


「分かった。俺はこっちに居るから解除する時教えろよ」

「分かったわ」


よし準備は万端だ。

いつでも来い、ゴールドフィッシュ!

俺はしばらく空を見ていると何やら光ってるものが見えた。

その光はだんだん大きくなっていき。


「かつ!来るわよ!」


その時光り輝く何かが、俺の横を通り抜け海に突っ込んで行った。


「うわ!凄え水しぶきだ」


速すぎて見えなかった。

その後まるで滝のように空からゴールドフィッシュの大群が海に突っ込んできた。


「凄え!これがゴールドフィッシュかよ!速すぎて姿が見えないな。動きは鈍いんじゃなかったのか!ていうか数多くないか」


最初に伝えられた情報とだいぶ違うんだが。


「速いのは新鮮だからよ。凄いわ今年はかなり生きがいいみたい。これなら通常の倍の価格で売れるかも」


嬉しそうに喜々とした表情でゴールドフィッシュを眺める。


「まじかよ!でも早すぎて渦潮突き抜けないかこれ」

「確かに見たところ数匹逃してるし……じゃあかつ7まで上げて」

「よし7まで上げるぞ」


俺はスイッチを7まで上げた。

すると渦潮がさっきよりも勢いが強くなり大きくなった。

凄まじいくらいの大きさだこんなのに巻き込まれたらひとたまりもないぞ。


「よしこれなら大丈夫ね」

「ミノルあとどれくらいまで集めるんだ!」

「大丈夫。いつやるかは私が決めるから。それよりそこ危ないわよ」

「え―――――」


その時目の前にゴールドフィッシュが勢い良く落ちてきた。


「――――――――!!」


あ……危なかった。


「だから言ったじゃない危ないって」

「いや、もうちょっと早く言ってくれよ!」


地面を見るとゴールドフィッシュの体が半分以上埋まっている。


「おいおいどんだけ早く落ちてきたんだよ。もし当たってたら貫通してたなこれ」


俺は埋まっているゴールドフィッシュを地面から引き抜いた。

へえーこんな体してんのか見た目は普通の魚だが体が全部金色のところや顔も少し細長いし、ヒレが少し長くて大きい所とかちょっとした部分が違うな。


「かつ!何やってんの!?」

「え?何ってゴールドフィッシュを観察して――――」


その瞬間腹に激痛が走った。


「ぐはっ!!――――なっ……何だ?」


まさかゴールドフィッシュが俺に突っ込んできたのか。


「何やってんのよ!?ギガサンダー!」


ゴールドフィッシュはミノルの魔法に直撃して痺れて動かなくなった。


「ゴールドフィッシュは刺激を与えると暴れ出すのよ」

「それ…早く言って……」


危うく腹に風穴開けられる所だった。

もうゴールドフィッシュには触ら無い様にしよう。


「かつのせいで無駄な魔法使っちゃったわ」

「おいおいこっちは死にかけたんだぞ。ちょっとは心配してくれよ」


俺はまだ痛む腹を擦っていた。


「自業自得でしょ。それよりもかつやるわよ」

「もうやるのか?」


渦潮を見るとだいぶ集まったのか金色が太陽で光り輝いていてかなり眩しい。


「魔力使っちゃったからこれ以上多くなると上にあげられなくなっちゃうわよ」

「分かった。でもどうやってあの渦潮の機械に触れるんだ?あの中に入って触るのは流石に無理だろ」

「ふっふっふこの時の為にこれを買っておいたのよ」


するとミノルはまた謎の物体を出してきた。


「何だそれバッチか?」

「まあそんな感じ。これは魔力印(まりょくいん)と言って魔法を使った時にこれを付けている人や物に魔法が優先的に行く様になるのよ」

「つまりマーキングみたいなもんか」

「そういう事。これを使えばグラビティの様な周りに影響を及ぼす魔法も付けている人にだけ影響を受ける様になるの。もう既に付けてあるからこれで渦潮を上げられるわ」


相変わらずこの島は無駄に技術が高いな。


「確かに便利だけどそういうの持ってるんだったら初めから言えよ」

「ビックリさせようと思ってね。てっそんなこと言ってたら結構やばくなってきたわね。そろそろやるわよ!」

「俺はいつでもいいぞ」

「それじゃあいくわよ!グラビティ!!」


すると渦潮が段々上に上がってきた。

凄いな本当に渦潮だけに影響が出てるのか。

だいぶ上に上がったな渦潮を出す機械も見えて来たしそろそろか。


「それじゃあミノルロープ切るぞ!」

「え、ええ……お願い」


苦しそうだな、そりゃかなりの魔力を使ってるだろうしそれに集中力もかなり必要だろう。

何か手伝いたいが今は逆に邪魔になるだろうし、俺は俺の作戦をちゃんと出来るように集中しないとな。

と、いつの間に結構上がってきたな。

このくらいの高さなら解除してもちゃんと受け止められるだろ。


「ミノルそろそろいいぞ!」

「分かったわ。それじゃあ解除するわよ!グラビティ解除!」


その瞬間空中に浮かんでいた渦潮がただの水となり勢い良く落ちてきた。

なるべくゴールドフィッシュだけを取るようにして……


「ウィンド!」


くっ結構重いな。


「かつ後もうちょっと集めて!そうすればきれいにバックに入れられるわ」

「分かった!でもこれ魔力尽きないのか!」

「今の気分は!」

「手が疲れるって事以外は特に!」

「じゃあ大丈夫よ!よし!もう十分集まったわ。やめていいわよ!」

「それじゃあ3、2、1でやめるぞ」

「分かった!」

「いくぞ!3、2、1―――!」


俺がウィンドをやめると集まったゴールドフィッシュがまとめて落ちてきた。

ミノルは落ちてくるゴールドフィッシュを俺が持ってきたリュックで受け止めようとしている。


「オ〜ライオ〜ライ、っと――――よし!全部入ったわよ」


ゴールドフィッシュは掃除機に吸い込まれるかの様にきれいにリュックに入って行った。


「まじで全部入ったのかよ。そのリュックそんなに容量あるんだな」

「まさかかつのリュックがこんな所で役に立つなんてね」


実はあの作戦の後入れ物がミノルの店に売ってなかったことが判明して、どうしようか悩んでいる時俺の背負っているリュックが使えないかと言う話になった。

調べて見るとそのリュックには魔力がかかっており無限に物が詰められる代物だと分かった。

まさかケインがそんな物を俺にくれるなんて優しいなケインは。


「これで依頼完了だな。早く帰って金に変えてこようぜ」

「分かってるわよ。それじゃあ帰ろうか」


ミノルがクエストの紙を地面に置いてテレポートしようとした時後ろから声が聞こえた。


「おいおいずるいじゃねえか。そんなにゴールドフィッシュ持って俺らにも分けてくれよ」

「そうだす。俺らにくれだす」

「だっ誰だお前ら?」


こいつら一体何者だ?


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