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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十二章 2人の十二魔道士
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プロローグ 新たな仲間と新たな食事

「みんな~!あーさーだーよー!」


そんな声が下の階から聞こえてくると、今度は鉄同士がぶつかる音が聞こえる。

この声はメイだな。

そういえば昨日朝ごはんは私が作るぞって息巻いてたな。


「ふわぁ………起きるか」


さすがにこううるさくちゃ二度寝も出来やしない。

俺は体を起こして部屋を出るとあくびをしながら階段を降りる。


「おはようかつ。今日は早起きね」


既にミノルが起きていて、俺に挨拶をしてくる。

だがなんだろう、目が虚ろでいつもよりも声に覇気がない。

ミノルに生気がないような。

リドルも居るがあいつも微動だにしないな。


「おはようミノル。そりゃああんな大きな音が聞こえたら寝られないだろ。それで、今日は一体どんなご飯だ?結構お腹がペコペ…………」


椅子に付こうと机に向かった時、皿の上にはうにょうにょと動いている水色の物体が合った。


「………お、おいそれなんだよ。気色悪すぎんだろ」

「おはようかつっちー!ほら、席にどぞどぞー!」

「ちょっ!おい!」


まだ状況を理解できていない合間にメイが強引に座らせてくる。

そして自信満々に俺の目の前に何かが出される。


「ほら、ほら!一気に掻き込んじゃって!」


目の前には普通の食べ物ではない料理が置かれている。

水色の妙にブヨブヨとした謎の物体。

これを、食べろと。

横にはメイが居て逃げられない。

俺は目の前で座っているリドルの方に視線で助けを求める。


「ニコ」


爽やかな笑顔を見せんじゃねえよ。

助けろって!

ていうかあいつ食べてないじゃん!


「なあメイ、あいつ食べてないぞ」

「何かリドッちはお腹空いてないんだよ」

「いやいや、絶対腹減ってるから!いつもめちゃくちゃ食べてるから!」

「何言ってるんですかかつさん。僕は少食ですから、しかも今日はお腹の調子が悪いので」


こいつ絶対悪くねえよ。

くそ、リドルに何言ったって流されちまう。


「ほら、かつっちばくっと行っちゃって!」

「い、いや俺もあんまり腹が減ってないし………」

「嘘つきは泥棒の始まりだぞー、さっきお腹ペコペコって言ってたよね?」


やばい!墓穴掘った。


「しょうがないなー」


その時何故かメイがスプーンを手に取るとそれで水色のブヨブヨの何かを掬う。


「はい、あーんだよ」


そう言って、そのスプーンを近づけてくる。

やばいー!!やばいやばいやばい!

俺は横に座っているミノルを見る。


「助けてー、ミノルー!」


俺は小声でミノルに助けを求める。

だがミノルは反応せずに何かを一点に見つめる。

どうしたんだミノル?

ん?よく見ると口に何か青いのが…………まさか!

俺はミノルの皿を見る。

空になってるし、食べたのかミノル。


「何処見てるの?こっちだよ!」


そう言って、首を無理矢理スプーンの方に向ける。

こいつ強引すぎだろ。


「ほら、あーんだよ!あーん!」

「くっ!マジお腹空いてんがっ!?」


だが、無理矢理口を開かせられる。

あっこれ終わった。

俺の口の中に未知の料理が押し込まれる!


「あー!妾抜きで何ご飯食べてるのじゃ!!」

「ふぇひ!?」


がっ寸前でそれは止まった。

デビ?驚いて変な声が出ちまったが助かった。

するとデビはすぐに椅子に座る。


「ん?何じゃ余り見たことないのう。まあよいか、いっただきまーす!」


そう言って、俺の皿に置かれてる謎の料理にかぶりつく。


「うえ!?お前マジか?」

「どうどう?デビッち美味しい?」

「うーん、独特な味じゃのう。美味しいのじゃ。こんな味は初めてなのじゃ!」

「まじで?」

「やったー!上手く出来たみたいでよかったよ。ほら、かつっちも食べて食べて」


美味しいのか?

ゲテモノ料理は意外と美味しいと言うしな。

行くか。

俺は料理を口に運ぶ。


「うん、確かに悪くないがふっ!!」


気づけば俺は意識を失っていた。


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