プロローグ 最高のお帰り
「それじゃあ、早速やりましょうか」
「そうじゃな!妾は早く飯が食べたいのじゃ!」
デビは興奮しながら机に並べられた料理を吟味する。
俺もデビと同様にかなり腹が減っている。
すぐにでも食事にありつきたい俺は早速始めることにした。
「それじゃあ早速!みの――――」
「ちょっと待って~」
そう気の抜ける声で俺の声を止める。
「何だよリツ。何か言いたいことがあるのか?」
「今回は~ミッちゃんお帰りパーティーなんだよね~」
「ああ、そうだぞ」
「何か、自分が主役のパーティーって照れるわね」
そう言ってミノルは恥ずかしそうに頬をかく。
「でも~ぜっちゃんもお帰りだよね~」
「え?俺?」
突然指摘されて、少し動揺してしまう。
するとその言葉に同調してか一斉にみんなも納得し始める。
「そういえば、かつさんもそうでしたね。ミノルさんの事があったのですっかり忘れてました」
「そうだったのう!それじゃあ、かつも一緒にお祝いするのじゃ!」
「え?俺も!?いや、俺は良いよ」
こっちはミノルのお帰りパーティーするつもり満々だったから、いきなり主役になれと言われても気持ちが追い付かない。
「何言ってんの遠慮しなくて良いでしょ。一緒に祝われましょ」
渋っている俺に対してミノルが強引に俺の隣に座り、一緒に祝われる状態となる。
「それじゃあ、みんなでせーので言うのじゃ!せーのっ!」
「「「かつ!ミノル!おかえり!!」」」
俺とミノルは少し照れながらその言葉に対する、返しをした。
「「ただいま」」
 




