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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十章 奪われた花嫁
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エピローグ やり直し

「ここまで来れば大丈夫だろう」


ハイは十二魔道士から何とか逃げ切れていた。

だが少し怪我をしてしまい、人気がない場所で身を隠していた。

壁に寄りかかり周囲を観察していた時、声がかけられる。


「ずいぶんとやられたみたいね」


その声にハイは安堵する。


「仕事モードとは珍しいな」

「私はいつでも真面目よ」

「まっ長い付き合いだし、それくらい分かるよ」


そう言うと、ハイは地面に尻を付ける。

体力が限界に近かったからだ。

それを見てローがハイの傷の具合を心配する。


「大丈夫?怪盗は相手を欺き華麗に物を盗む。怪我をしたり罠にはまるのは三流だったんじゃなかったの?」

「嫌味か?これでも大分頑張ったんだぞ。2人の十二魔道士に狙われてな。しかも1人は俺を見た瞬間、魔法を放ちやがったし。あいつの名前を叫んでたから、もしかしたら何か因縁が合ったのかもな」

「まっご苦労様ね。ほら、手貸しなさい」


差しのべられた手にハイは掴み立ち上がると、そのままローを支えにする。


「そういえば、あいつらは?無事にやるべきこと出来たのか?」

「そうね。ちゃんと作戦は成功したわよ。かつから伝言を預かってるわ」

「何だ?」

「『ありがとな。助かった!』だそうよ」


それを聞いてハイの口元から笑みがこぼれる。


「そうか……………俺達がやったこと、他の人の役にたったんだな」

「そうね」

「なあ、覚えてるかロー?俺達が最初に決めたこと」

「覚えてるわよ。誰かの役に立つそんな人になる、だったはよね。義賊みたいな考えって思ってたけど」

「ああ、最初はそんな人になるために怪盗になったんだよな。でも、中々上手くいかなくて、気付いたら裏社会の仕事しかしなくなったな」

「そうね。そんなことしかしなくなったわね」

「なあ、ロー?」

「何?」

「1からやり直すか」

「そうね。私達なら何度でもやり直せるわ」


その言葉を聞いて、ハイは通信機を壊した。



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