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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十章 奪われた花嫁
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その二十五 それぞれのやり方

「えっと~とりあえず今の所は結婚式に忍び込んでミノルを助けると言うことしか分かってないよな」

「あと、ハイさんが囮になると言うこと位ですかね」

「ああ、それは決まってるんだな………」


ここまで話してまだこれ位しか決まってないなんて、これじゃあ、1週間後の結婚式に間に合わないな。


「ていうか、あんた達その結婚式が何処でやるか知ってるの?」

「え?何処ってキンメキラタウンだろ?」

「そのキンメキラタウンの何処でやるか知ってるかって聞いてるの。場所はちゃんと分かってさっきから話し合ってるんでしょうね」

「えっと……そう言えば、正確な場所は分からないな」


すると、ローが呆れたようにため息をつく。


「はあ………それじゃあ、私とハイがその事について調べるわ。場所とその建物の構造を。それじゃあ、全は急げね。行くわよ!」

「お、おい!ちょっと待て!引っ張るなよ!」


ローはその流れでハイを掴んで無理矢理連れていく。

その行動を見て俺は思わずろーを呼び止めてしまう。


「ロー!」

「なに?お礼なら別に良いわよ。協力するって言ったし、この中で1番大人の私がしっかりしなきゃいけないしね」

「お前、変なキャラ止めたんだな」

「それ今言う事!?て言うか今さらよね!あんたが止めろって言うから一時的に止めたのよ!」

「そ、そうなのか。それじゃあ、気を付けて行ってこいよ」

「協力したんだから、それなりの成果は持ってくるわ。それじゃあね」


そう言って、出て行ってしまった。


「あの方は、最初に出会った時にはかなりヤバイ人だと思いましたが、以外と出来る人ですね」

「ああ、変なことしなきゃ普通の人なんだろうな。よし、ハイ&ローが結婚式場の場所を調べている内に俺達は侵入する方法を考えるか」

「そうだね~どうしようかね~」


今の所は土の中に潜って侵入すると言う案しか出ていない。

しかもそれも却下されているから、実質何も案が出ていない。


「あっ!思い付いたのじゃ!これなら行けるのじゃ!」


デビは何か閃いたのか勢いよく手を上げる。


「何だ?どうやって侵入するんだ?」

「ふっふっふ、簡単な話じゃ。テレポートを使って侵入をすれば良いのじゃ!これなら変な門番に止められることは無いのじゃ」


デビから出された提案に皆が唖然とする。

もちろん俺もだ。


「えっと………一応聞くが。キンメキラタウンではテレポートで中に入ることは出来るのか?」

「出来ないと思いますよ。やったことは無いですが、あんな城壁に囲まれていて、門番も居るのにも関わらず、テレポートで入れてしまうならばする意味が無いでしょう」

「多分~魔法妨害魔法があるんじゃないかな~オリジナル魔法で~作られたやつだと思うよ~」


オリジナル魔法か。

なるほど、そんなことも出来るのか。


「てことは、お前の作戦は無しだな」

「ちぇっ良い案だと思ったのじゃがな」


そして、少し悔しそうにしながらも、またなにかを考え始める。

昔よりは大人になってるのかもな。


「オリジナル魔法で何とか上手くいかないもんかな」

「オリジナル魔法は作るのに最低でも1ヶ月はかかりますよ」

「それじゃあ、間に合わないな。うーん………そう言えば、リツって発明家だよな?」

「発明家~?」

「ほら、物とか作ってるし、発明家だろ?」


何で、納得してないんだ?

もしかして、発明家って言う名前じゃなくて、別の名前があるのか?


「あれ~私、ぜっちゃんに言ったっけ~?」


そう言って、ある紙を取り出す。

すると、リドルが驚いた様子でその紙を見る。


「そ、それって!?」

「そうだよ~これは技術創作許可証だよ~」

「技術創作許可証?なんだそれ、すごいのか?」

「妾も知らんぞ。食べられないし、興味ないのじゃ」


こいつの頭の中は食べ物で一杯なのか。


「すごいも何も、技術力、創作力、信頼できる相手に王から直接授与されるんですよ。そしてこの島で片手で数えるくらいしか居ないと言われてるんです」

「それは、たしかにすごいな」


そう言えば、リツはあの魔法協会の中に合ったテレポートの扉を作ったんだよな。

それくらいの物を持ってても不思議じゃないのか。


「これを持ってないと~物が作れないから~貰ったんだよ~」

「そんな、ちょっと取ってくるはみたいな感じで取れるのかよ」

「普通はかなり取得までは難しいんですけど、リツさんは特別みたいですね」


そう言えば、掃除機とかも作ってたし、頭はかなり良いんだろうな。


「でも~あんまりこれ良くないんだよね~新しい物を作るためには~ガルア様に許可取らなきゃ作れないんだよね~」

「そうなんですか。僕は資格を取れれば色々作って良いと思ってたんですけど。資格がなきゃ先ず作れないですしね」

「そうなのか?でもそれって…………」


何だ?何かが引っ掛かる。

何か、とても重要な事を俺は見逃している気がする。


「そんなことより~ぜっちゃん、私に言うことがあるんでしょ~?」

「え?あ、ああそうだな」


まあ、今はミノルの方が先だよな。


「リツが地面に潜れる機械を作れないか?」

「私が~?作れるけど~さっきも言った通り~許可を貰わなきゃ出来ないんだよ~」


そうか、勝手には作れないんだったな。


「悪いけど許可を取りに行ってくれないか?」

「え~それ本気で言ってる~?」

「うっ!やっぱり厳しいか?」

「妾からもお願いじゃ!穴を掘りたいのじゃ!」

「えっと~分かったよ~ガルア様にお願いしてくるね~でも、余り期待しないでよ~?」


そう言って、渋々了承してくれた。


「ありがとな。俺達もある程度作戦は練ってるよ」

「分かった~それじゃあ~行ってくるね~」


リツは機械の許可を貰うため城に向かって行った。


「よし、ある程度形になってきたな。侵入方法は地面を潜って行って、ハイには囮になって警備と十二魔道士を引き連れてもらう。そして、俺達はその隙に結婚式に潜入して、ミノルを助け出す。こんなところかな」

「よし!それで行こう!そうしよう!」

「大まかな作戦はそれで良いと思います。細かい所は結婚式場の場所と構造が分かったら立てましょう」


あいつら、ちゃんと持ってこれるのだろうか。

まあ、一応怪盗だし、やる気もあったから大丈夫だろうな。

ここ最近、仕事は失敗続きらしいけど。


「それで、僕達はこれからどうしますか?」

「何かやることはないか?妾、ミノルの為なら何でもやるぞ!」


みんな、何か行動したくてウズウズしている。

特にデビは率先して行動してくれそうだな。


「それじゃあ、キンメキラタウンの情報を仕入れてくれないか?何か、使える情報があれば教えてくれ」

「分かったのじゃ!」

「リドルはデビと一緒に調査をしてくれ」

「分かりました。かつさんはどうするんですか?」

「俺はちょっとした奴に頼み事をしてくるよ」

「頼み事ですか?それって――――」


その瞬間、デビはリドルの袖をつかみ引きずって行く。


「ほら、リドル!早く情報を掴みに行くぞ!」

「分かりましたから、引っ張らないでください」

「頑張れよー!」


張り切ってデビとリドルは家を出ていく。


「よし。それじゃあ、ちょっと頼みに行くか。浜崎陸矢に」



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