表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第十章 奪われた花嫁
194/827

そのニ 因縁の決着

「インパクトだ。そのインパクトのせいで俺は1度死んだ!何なんだその魔法は!何でレベル1のお前が!そんな強力な魔法を、持ってるんだ!!」

「いや、そんな事言われても………ただ単に魔法陣を覚えただけだ」

「そんな魔法聞いたことねぇ。自分で作ったってことか?」

「いや、自分では作ってない。ていうかこれお前に関係の無い話だろ!時間を稼いで体力を回復しようとしてるのか?」

「あ!?」


怒らせてしまったのだろうか、物凄い目でこちらを見てくる。

とても同じ人とは思えない程の飢えた獣のような目つきだ。


「すまねぇな、そんなに早く殺されたかったのかよ!!」


その瞬間、俺の真下に魔法陣が展開される。

この魔法陣は!


「死ね!?ロックスピアズ!!」

「インパクト!!」


俺はいくつ物鋭い岩が出る瞬間、インパクトとの衝撃で自分の体を吹っ飛ばして避ける。

危なかった、少しでも遅かったら串刺しにされてた。


「お前の今の動き、まるで出てくる魔法が分かってる様な動きだったよな」

「さあな。どうだろうな」

「舐めやがって………ぶっ殺す!」


そう言って、こちらに突っ込んでくる。

段々感情的になってきたな、いい調子だ。


「そう簡単に俺はやられないぞ!ウォーター!!」


俺はトガの真上に大量の水を出す。


「くっ!こんな水ごとき今更何も―――――」

「まだだ!アイス!からのウィンド!」


俺はトガの真下に2つの魔法陣を展開して、大人1人がすっぽり隠れるくらいの竜巻を起こし、そこにアイスを組み合わせる事によって、吹雪を起こす。


「お前、まだ自分の立場を分かってないのか?この程度で俺が凍ると思ってんのか!」


そう言ってトガは荒々しく竜巻を振り払う。


「っ!?何だこれは………」


竜巻を振り払ったトガが見た光景は自分の足が凍りついてる姿だった。


「確かに全体的に凍らせるのは魔力抵抗があって無理だけど、一点に集中させれば凍らせる事が出来る」

「はっ!だがどっちみち、浅いぞ!」


トガが足を上げようとした瞬間ひびが入る。


「いや、一瞬足止めさせれば十分だ」


俺はトガの目の前で魔法陣を展開する。


「なっ!?まさか!」

「吹き飛べ!インパクト!!」


その瞬間、大きな衝撃波と共に木々などが吹き飛ぶ。


「やったか!?」

「だぁー!ちくしょう!腕にちょっとかすった!」

「くっ!避けられたか。やっぱり凍らせる作戦は無理だな」


でも、焦るな。

今この場は完全に俺が支配してる。

冷静に対処すれば倒せる!

もう昔の俺とは違うんだ。

もう負けはしない。


「……………」


何だ?急に黙り込んだぞ。

冷静させるのはまずいな、ここは何とか相手の闘争心を掻き立てないと。


「どうした!?また時間稼ぎか!さっきまでの威勢はどうしたんだよ!」

「ふっお前のことだから、どうせ俺を苛つかせて冷静にさせないようにしてんだろ?」


やばいばれた!


「確かに俺はすぐに感情的になる。それでよくクラガに怒られもしたな」

「どっちみちお前みたいな単細胞な奴はそうなるのがお約束なんだよ」

「くっ!?あからさまに煽ってきやがって、殺してやりたいくらいムカつくぜ。だがよ、俺がこんなムカついてんのは、ただ単に馬鹿にされたからってわけじゃねぇ」

「どう考えてもそうだろ」


ていうかそんな話いいから早く苛ついて欲しいんだけど。


「違うんだよ。半獣なんだよ。半獣に煽られたり、やられたりするのが俺はムカつくんだよ!!」


そう言ってむしゃくしゃしたのか地面を思いっきり叩きつける。

まあ地面は土だから良かったが、コンクリートとかだったら確実にヒビが入ってたな。


「何で、半獣だからムカつくんだよ」

「半獣は存在しちゃいけねぇんだよ。半獣はこの島の害虫のような物だ!」

「何言ってんだ?ていうかお前だって半獣だろ」

「好きでこうなったわけじゃねぇ!仕方なくなるしか無かったんだ!」


さっきから本当に何を言っているんだろうか。

もしかして本当に馬鹿になってしまったのだろうか。


「頭のおかしいやつだって思ってるだろ?」

「それは………」

「お前らには理解できない事だろうな。分かろうとしても分かるわけ無い」

「何か、お前が頭良さそうに見えてムカつく」

「俺が頭悪いって言いたいのか!!」

「そうそう、それがトガだよ。でも、今の話ちょっと興味がある。詳しく聞かせてくれないか?」


もしかしたらこの島の秘密を暴くのに重大な話なのかもしれない。


「何でお前と仲良くお喋りしなきゃいけないんだよ。さて、殺し合いを再開しようぜ」


しまった、まあそうだよな。

教えてくれるわけ無いか。


「だったらお前を倒して、無理やり話してもらう」

「自信満々なのも良いが、それ以上調子乗ると地獄を見るぞ」

「地獄ならもう散々見てきた」


その瞬間、俺の左右に魔法陣が出現する。

しまった!

そうだよな、あいつも魔法陣を1度に2つ位は展開できるよな。


「くっ!」


俺はとっさに魔法が当たらないように真上にジャンプする。

だが左右の魔法陣から魔法が出ない。

その瞬間、俺の真上に何かの魔力を感じる。


「っ!?まさか!」


俺が上を見るとそこには大きな魔法陣が展開されていた。

騙された!左右の魔法陣はフェイクだったのか!


「死ね!グランドファイヤー!!」


まずい!直撃する――――――


「ふはははは!直撃だな!これでやっとお前を殺すことが出来た!まあ、一応ちゃんと死んでるかどうか確認しとくか――――」

「ファイヤーボール!!」


その瞬間、煙の中から炎の玉が飛び出す。


「なっ!?………っ!まさか……」

「勝手に殺すな!俺はまだ死んでないぞ!!」

「しぶといやつだな。さっさと諦めて死にやがれ!」

「死ぬ訳にはいかないんだよ。約束したんだ。師匠とサクラに死なないって。それに……あの親子の命を無駄にしない為にも」

「あの親子?知り合いでも死んだか?」


こいつ……!誰が殺したと思ってんだ。


「1年前、俺のとこに個人依頼が届いた。内容はノリトって子のお世話だった。俺は1日をその子と過ごし、そして森の中であるモンスターに襲われた」

「何が言いたいんだ?」

「そのモンスター達は黒いモンスター化した。そしてその力を黒の魔法使いから貰ったって言ってた。もう分かるだろ。お前らがあの親子を殺したんだ!」


するとトガは不敵な笑みを浮かべる。


「何で笑ってんだよ……」

「あの親子の事は知ってるぞ。お前の心をへし折る為に用意したんだ」

「用意したって………あの親子は物じゃないぞ!!」

「言っただろう。用意したんだよ、お前の為に」

「………っ!!」


俺はトガのあまりの態度にムカつき思わずトガの胸ぐらを掴む。


「どうした?感情的になってるぞ?はははは!!」

「黙れクソ野郎!お前みたいなやつがいるから……消えなくても良い命が消えていくんだ!」

「知らねぇよ!!」

「ぐはっ!」


その瞬間、俺は腹を蹴り飛ばされ足が宙に浮かぶ。

しまった、近づきすぎた!


「お前は絶対に許さない…………!」

「言うだけなら誰でも出来る。お前はまだ力不足だ」

「この!」


それでも俺は!

俺はすぐに立ち上がりトガを殴ろうとする。


「遅い!」

「がはっ!」


俺は攻撃をかわされ顔面にカウンターを喰らう。

そしてそのまま胸ぐらを掴まれる。


「いい事教えてやるよ。お前が家族と思ってるあいつらは家族じゃない」

「なっ!?何言ってんだよ。だって親子だって…………」

「そう言うように命令してたからな」

「命令してた?じゃああの親子は親子じゃなくて赤の他人だってことか!?」

「そう言う事だ」

「何でそんなことを……それでも、あの2人が殺される理由がない!どっちみちお前らは最低な事をしたんだ!」


するとまたこちらを馬鹿にするような笑みを浮かべる。


「もう1つ教えてやるよ。あの2人は元々商品として売られていた」

「っ!?」

「裏マーケットで奴隷を売る店があってな。親も居ない、金もない、生きて行けないようなやつを商品として売るんだよ。買われたら後は購入者の自由だ。だから言ったろ?物って」

「どっちみち違法だろ」

「バレなきゃ違法じゃねぇ」

「そんなもん、屁理屈だ!!」


そうか、だから少しだけぎこちなかったんだ。

最初の時とか生活感無かったし、命令とかそういう言葉を使ってたし、あそこに住んでないってのは薄々気付いてたけど、まさか元々売られてたなんて………


「なあ、お母さんだった人はどうなったんだ」

「もちろん、殺したぞ」


やっぱり助からなかったのか。

もし、俺がモンスターを倒してノリトを救っていたらもしかしたら、すぐに家に戻ってお母さんも救えてたのかもしれない。

いや、こんな考えはもうやめよう。

俺がどんなに後悔したって、あの2人が戻って来る事は無い。

俺が今すべきことは後悔することじゃない。


「どうした?自分の無力さに気付いて固まったか?」

「あの人が奴隷でも商品として、売られたとしても、俺達と同じ人なのは変わらない」

「ちっ!おい、半獣を人って言うな!!さっき言ったよな、あいつらは害虫だと!」


トガは半獣を何故か蔑む。

何があったんだ一体。


「何で半獣をそんなふうに言うんだ。人と半獣、耳と尻尾があるかないかだけじゃないか!」

「魔法があるだろ」

「っ!?」

「魔法があるせいで人間は肩身が狭くなっている。魔法のせいで何も出来なくなっている。人間は知ってるからだ。半獣が人間を簡単に殺せる事を」


でも、俺だって知っている。

人間は人は共存しようとしている事を。


「そんなんだから、いつまで経ってもこの島は変わらないんだ」

「は?何言ってんだお前」

「昔戦争があっとか昔王が殺されたとか、そんな過去の事ばかり気にして、この先の未来を見ないのはおかしいだろ!半獣と人間は、共存出来る!!俺はそう信じてる!!」


その瞬間、俺は直接首を掴まれる。


「ぐえっ!?」

「無理だ。共存は出来ねぇ。そもそもお前は間違ってんだよ。何もかもが間違ってる」

「うぐっ!どうぐぅいみだっ!」

「今から死ぬ奴に教える訳ねぇだろ」


その瞬間、トガの右手に魔力が貯まる。

まさかこいつは切り替えられるのか!?


「ぐっ!?ぐぞ……!!」


力が強くて振りほどけない!

なんて馬鹿力だ!


「残念だがお前はここで死ぬ。安心しろ仲間にはちゃんと伝えてやる。絶対かつは帰る道中に不慮の事故で死んだってな」


こんな所で………


「やめっ!」


死ぬ訳には……


「無様に死ね!グランドファイヤー!!」


いかないんだっ!!


「なるほど、やっぱり魔法を使ってたか」

「はあ……はあ……はあ」


次の瞬間俺はトガの元から離れて苦しみから解放される。

使ってしまった。

使わないって決めてたのに。


「新しい魔法か?その素早く移動できる魔法。さっきの上空で放ったグランドファイヤーを避ける時もそれで逃げたのか?」

「いや、あれはウィンドで避けた」

「ちっそうかよ。だがどっちにしろ、ボロボロなのはお前の方だ。そろそろ死んでもらうぞ」


そう言って空中に魔法陣を展開する。

あの魔法かなりヤバイな。


「本当は使わないつもりだったんだ。使ったら簡単に勝てるから、自分の力で勝ちたかったから。でも、やっぱそう簡単にはいかないよな」

「おいおい、天然かお前は。俺が!お前に負けるわけねぇだろ!!たかが1年修業しただけで俺を超えただと!?舐めんじゃねぇよ!!俺はお前よりも努力して強くなってんだよ!!アイススピア!!」


その瞬間、俺の目の前に巨大な氷柱が迫ってくる。


「ワープ」


ワープは新しく俺が覚えた魔法だ。

テレポートよりも移動できる範囲は狭く1キロ位しか移動できない。

その代わり魔力消費があまり無く、すぐに使える事がメリットだ。

俺はすぐにトガの目の前にワープする。


「なっ!?いつのま――――」

「おっらゃぁ!!」


俺はトガを思いっきりぶん殴った!


「また殴りやが……なっ!」


俺はすかさずトガが吹っ飛んだ瞬間、目の前に魔法陣を展開する。


「インパクト!!」

「くっファイヤーボム!!」


お互いの魔法がぶつかりその場で爆発する。

俺はすぐにトガの周りに魔法陣を展開する。


「ファイヤー!インパクト!!」

「くっ!てめぇ!!」


ここで倒す!考える隙も与えない!

このチャンスを逃すわけにはいかない!

トガが逃げるたびに俺はその近くに魔法陣を展開する。


「くっ!」


するとトガが高く飛び空中に逃げる。

俺もそれを見逃さず後を追うように空中に飛ぶ。


「かかったな!絶対かつ!喰らえ、ライト――――」

「それはこっちの台詞だ」


俺はトガが魔法陣を出すよりも早く10個の魔法陣を出す。


「はやっ!?」

「どれかがインパクトだぞ!避けれるもんなら避けてみろ!インパクト!!」

「クソがっ!!」


その瞬間、大きな衝撃波と共にトガがふっ飛ばされる。


「ぐふっ!?」


そしてそのまま地面を転がり回る。


「絶対かつ、調子に乗るんじゃ―――」


俺はその隙に再び目の前に魔法陣を展開する。


「インパクト!!」

「ロックタワー!!」


衝撃波によって岩が粉々に砕け散る。

するとそこにはトガが居なくなっていた。

岩が死角になった。

たが問題はない。


「はあ……はあ……まさか俺があんなガキに遊ばれるとわな。ちょっと気抜きすぎたか」

「見つけた」


俺はすぐにトガの目の前にワープする。


「なっ!?」


トガはそれに気づき走るのをやめ立ち止まる。


「逃さないぞ。あの2人の命を奪っておいて、そう簡単に逃げられると思うなよ」

「はっ!何勝った気になってんだよ」

「お前の弱点見つけたぞ」


すると先程まで余裕の笑みを浮かべていたトガの顔が引きつる。


「はっ!どうせハッタリだろ!?俺に弱点なんてねぇ!」


俺はその瞬間、トガの目の前に魔法陣を展開させる。


「しまっ!?」

「インパクト!!」

「ぐわぁぁぁぁあああ…あ?」

「どうした?何もしてないぞ?」


するとトガが恥ずかしそうに顔を真っ赤に染める。


「お前茶化しやがったな!!」

「それがお前の弱点だよ」

「あ?どういう事だ」

「インパクトを異常に警戒してるのがお前の弱点だ。1度殺されてるからなのかインパクトを出す時お前は逃げる事だけを考えてる。それじゃあいつまで経っても俺は倒せないぞ」

「そ、そんなわけ……」


図星なのか少し動揺している。

まあそうだよな、どんなやつだろうと死ぬのは怖い。

1度殺されてるなら尚更だ。

その時の記憶がフラッシュバックでもしているのだろう。

これは嬉しい誤算だな。

今更同情なんてしないぞ。


「俺がインパクトを怖がってるだと?ふざけるな!!俺は黒の魔法使いだぞ!!死ぬ覚悟位いつだって出来てんだよ!今更レベル1の魔法使いが使う魔法になんて怖がるわけ無いだろ!」

「そうか、じゃあ本当に怖がってないか確かめるか?」


俺はすぐに目の前に魔法陣を展開する。


「怖くないなら避けないよな?」

「ああ、避ける訳ねぇ」


かかったな、これで俺の勝ちは確実だ。

すまないが、勝たせてもらうぞ。


「いくぞ!トガ!!」

「かかってこいよ!雑魚魔法使い!!」

「インパクト!!」


巨大な衝撃波とその余波で周りの木々が吹き飛ぶ。

辺りには砂埃が舞って視界が悪くなる。

結構な威力で撃ったぞ。

多分気絶してると思うんだが。

しばらくして視界が晴れていく。


「なっ!?」


そこには体中血まみれのトガが仁王立ちでそのばに留まっていた。


「嘘だろ!?あんな近距離で喰らって立ってられるなんて……」


その瞬間、トガが不敵な笑みを浮かべた時俺の背筋は凍り付いた。

笑ってるのか?頭おかしいだろ。

その時、トガが俺の首を掴んだ。

しまった!?

それと同時にとんでもない握力で俺の首をへし折ろうとする。


「ワープ!」


俺は身の危険を感じ魔法でその場から離れる。

危なかった、あと数秒遅れてたら今頃首の骨は粉々だった。


「ほらな?効かねぇ」


いや、効いてはいるだろ!?


「これで、分かっただろう。俺はインパクト何て怖くないんだよ!!」


くっ!やってしまった!!

完全にトガのインパクト恐怖症を解消させてしまった。


「俺とお前じゃ覚悟が違う!!そこらへんの魔法使いと俺を一緒にすんじゃねぇ!!」


忘れていた、そうだこいつらはまともじゃないんだ。


「ここまでやってんだ。お前を殺しただけじゃあこのイライラは収まらない。そうだな、お前をここまで傲慢にさせたお前の師匠の命でも貰うか。後小娘のもな」

「なっ!?何言ってんだお前……」

「無駄な殺しはするなとは言われているがお前の関係者ならばあいつも許してくれるだろう」

「師匠達は関係ないだろ!!」

「あるんだよ!!」


血だらけの体でふらつきながらこちらに近づいてくる。


「お前みたいな成長したと思い込んでるガキを増やされるのは迷惑なんだよ。大した事もできないくせに師匠づらされるとお前みたいなやつが増えて迷惑なんだよ」

「師匠を馬鹿にするな!」


俺はその瞬間、地面に魔法陣を展開する。


「ウィンド!!」


その瞬間、辺りに砂埃が舞う。

これが最後だ!


「俺も教えてやるよ!お前の弱点を!それはな……」


その瞬間、魔法陣が出現された場所の方を向く。


「なっ!?」

「グランドファイヤー!!!」


その瞬間巨大な炎が空中に放たれる。


「ワープは移動先に魔法陣を出現される。位置さえ分かれば待ち伏せは簡単だ。魔法に頼り過ぎたな。まっしょせんはこんなもん」

「その通りだ」


俺はトガの真後ろにワープしていた。


「なっ!?まさか!!」


そう、トガがさっき燃やしたのはワープの魔法陣では無くファイヤーの魔法陣だ。

分かってたさ、自分の弱点くらい。

そしてトガがその弱点に気付いていることも知っていた。

だからその弱点を利用させてもらった。

こう言ったこともあの二人との修行で培った力だ!


「じゃあなトガ!!」


俺とトガの距離はほぼ0距離。

俺はそのまま拳を握る

するとトガは反射的に手を前に出した。

その様子を見て俺は勝利を確信する。

トガが気づいていないもう一つの武器を。


「お前、まさか!!」

「残念だったなトガ。もう1度喰らってもらうぞ」


俺は手に魔力を込める。

そう、魔法の切り替えは高度すぎてあの期間で習得は出来なかったが、インパクトは何故か切り替えられるんだ。


「やめっ――――!!」

「インパクト!!!」

「―――――――――――っ!!!?」


(俺はまた……負けるのか………)


衝撃波と共にトガは吹っ飛びそして力無くその場から動かなかった。


「これがお前が馬鹿にした師匠の弟子の力だ!!思い知ったか!!」


そして俺はそのまま背中から倒れる。

仇はとったぞ2人共。


「……………っっ!!勝ったぞーーー!!!!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ