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半分獣の俺が異世界で最強を目指す物語  作者: 福田 ひで
第七章 結成!問題児だらけのパーティー
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その二十二 破滅からの脱出

「グギャアア!!」

「かつさん!今は喜んでる場合じゃないですよ!ここのフロアのモンスターはかなり倒しましたがまだ数は残ってます。早くここを離れないと」

「そうだな。早く階段に向かおう!」


するとミノルがその場に動こうとしない。


「どうした、ミノル?」

「もう、帰りましょう」

「何言って――――デビ!?」


その瞬間デビが崩れる様にその場で倒れる。


「はあ……はあ……はあ……」

「デビちゃん、もう限界みたいだし。それに私も魔力の使い過ぎでこれ以上は戦えそうにないの」

「そうか、無理させてたのか。よし、早くかえ――――」

「グシャアアアァァァ!!」


その瞬間地面の下から巨大なサメが出てきた。


「なっ!?何で下からサメが出てきてんだ!?」

「かつさん!早く行きましょう!正直言って僕もこれ以上戦える気がしないので」

「分かった。それじゃあデビは俺が背負うよ。ミノルは歩けるか?」

「私は大丈夫、早く行きましょう」

「グシァァァ!!」


するとまた地面に潜りスイスイと泳ぎながらこちらに迫ってくる。

あいつ地面を海の中みたいに移動できるのか。

この状況では厄介なモンスターだな。


「俺がインパクトを撃つから、その間にお前ら逃げるんだ」

「分かりました!」

「気をつけてね!」


そう言って2人は階段の方に走る。


「グシャアアァァァ!!」

「ちょっとやられてもらうぞ!インパクト!!」

「グジャバァァァ!!」


俺はインパクトを放ってすぐに階段の方に走って行った。

そしてモンスターをかなりの数倒したおかげかすぐに階段に到着する事ができた。


「はあ、はあ、よかった。みんな無事に到着できたみたいだな」


俺は周りを見て皆の姿を確認する。


「そうね。でもデビちゃんが」


俺はおんぶしていたデビをゆっくり下ろす。


「はあ……はあ……はあ……ううん……」

「苦しそうだな。大丈夫そうか?」


するとデビが苦しそうに何かを呟く。


「お腹が減ったのじゃ………苦しいのじゃ………」

「うん、大丈夫そうだな」

「まあ実際魔力不足なだけだと思うし大人しくしてれば大丈夫よ」

「てことは今日はここの階段で野宿ってことか?」

「そういう事になるわね」


マジかよ。ここ本当に階段しかないから凄い寝にくいんだが。


「それじゃあ、僕はもう寝ますね」


そう言って階段の段差に横たわってリドルは寝た。


「すげーなお前。よく寝れるな」

「昔は色々と野宿する事が多かったので、寝るとこさえあれば代々どこでも寝れるんです。おやすみなさい」

「おやすみー」


そう言ってリドルは眠りについた。

俺もそろそろ寝ようかな。


「ねえかつ。まだ起きてる?」

「え?ああ、起きてるけど」


正直言うともう寝る準備してたんだけど。


「ごめんね。階層、4階止まりで」

「その事だったら別に気にしてないよ。無理して死んだら元も子もないしな」

「違うの。本当は6階に行くのが目標だったの」

「6階?それは何でだ?」

「この破滅の洞窟を最後に挑戦されたのは去年の4月の事なの。その時は20人位の魔法使いが、調査したのよ。そして帰って来たのはたったの2人。しかも20人で調査したのにもかかわらず5階までしか到達できなかったのよ」


階段内にミノルの声が響く。

ああ、そうかだからこいつは5階以上を目指していたのか。


「でも、20人で調査して5階までしか行けてないんだろ?俺達は4人で4階も行ったんだから上出来だろ!」

「違うわよかつ。人数が多かった分見つかりやすかったのよ。私達は少人数で挑んだからあまり見つからずに済んだの。運が良かったのよ」


う〜ん何かネガティブに捉えてしまったみたいだな。


「まあどっちにしろ、俺達にしては頑張った方だろ。まだ出来たばかりのパーティーでここまで行ったやつなんて中々居ないんじゃないのか?」

「まあ確かにそうね。でも、借金また返せなかったわね」

「そもそもそんなすぐに返せるような額じゃないだろ。気長に行こうぜ」

「気長にね………そうね、それが1番かもね。それじゃあおやすみ」


そう言ってすぐにミノルは横になり眠りについた。


「………おやすみ」


俺はミノルの妙な間を気にしつつ、俺も眠りについた。

そして起きては上って、起きては上ってを繰り返し、3日が経った。


―――――――――――――――

3日後


「よし!出口が見えたぞ!」

「グギャアア!!」

「何をしておるのじゃ!早く走れい!」

「お前、人がおんぶしてやってるのにその態度はなんだ!」

「かつさん!一気に飛び込みますよ」

「行くわよ!せーっの!」


俺達は一斉に扉に飛び込んだ。


「ぐわっ!?痛ててて……脱出出来たのか?」

「そうみたいね」


周りを見ると久しぶりの緑に囲まれた自然だった。


「空気が美味しいですね。やっぱり新鮮な空気が1番です」


そう言って、思いっきり深呼吸をする。


「いやー妾のおかげで無事脱出できたのう」

「何言ってんだ。ずっと魔力不足でぐったりしてた癖に」

「それよりもお腹空いたわね。今から食べに行きましょうか」


ミノルは腹が減ったようでお腹を擦る。


「そうだな。よし!魔法協会で飯食べに行こうぜ!」

「さんせーい!妾沢山食べるぞ!」

「それじゃあ早速行きましょうか」


俺達は破滅の洞窟を脱出した。



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