プロローグ 家
「う〜んどれにしようかな……」
現在俺達は魔法協会で家を選んでいた。
と、言っても仲間と暮らす為のシェアハウスみたいなものだけど。
「なあなあ妾これがいいのじゃが」
デビが興奮気味に指差した建物はとてつもなくデカイ城だった。
「馬鹿野郎そんなすごい所に住むのにどんだけ難しいクエストやらなきゃいけないんだよ。それは却下だ」
デビの提案を却下した時、リドルが別の建物を指差す。
「これ何かどうですか?広さも4人で住むには十分ですしお風呂やトイレも完備してます。生活必需品もある程度揃ってるのですぐに住めますよ」
「確かにいいな、それちょっと見せて……」
その瞬間リドルが指で家の間取り図の一部を隠す。
こいつ今意図的に隠したか?
まさかこいつ………
「おい、今隠した所ちょっと見せろ」
「いえいえ、とくに気にするところでは無いので」
「俺は気になるんだよ!いいから見せろ」
俺はリドルの指を無理矢理退かす。
そこには何か部屋があるが?と書かれていた。
「おい、これはどういう事だ」
「謎の部屋があった方が毎日退屈せずに済みそうだなと思ったので」
「何で家に居るのに命の危険にさらされながら過ごさなきゃいけないんだよ。これも却下だ!」
するとリドルは素直に笑いながら引き下がった。
こいつは本気かどうかがわからないんだよな。
次はミノルが別の建物を指差す。
「私はやっぱり謙虚に行かずにドカンといったほうがいいと思うのよ。だからこれ何かどうかしら?」
それはデビが選んだ家よりは小さくリドルが選んだのよりは大きい、今まで選んだ中で丁度いい大きさの建物だった。
「確かに大きさは屋敷くらいで、トイレやお風呂生活必需品もちゃんと揃ってる。うん、これは良さそうだな」
後はクエストだけど……
俺はこのクエストの所確認する。
「モリモグラの討伐……難易度はそんなにだな。よし!これにするか!」
そう、俺達がこんな状況になったのは少し遡ること、2日前。
俺達は宿屋に居た。




