表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金食い畑を買いました  作者: summer_afternoon


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/5

ファーマー山田

土地活用か。アパート経営とかかなり憧れ。が、話を聞いたら簡単じゃなかった。

土地を造成するのにベラボーに金がかかる。農地は安いけど、宅地は高い。その差は宅地造成費。登録とかさ。

じゃ、駐車場とか思ったわけ。造成してなくても車くらい駐められる。これもNG。農地として登録したら農地として使用しなけりゃダメ。でもって、駐車場は税金が高いと分かった。

地主さん方があれやこれをできるのは、親から受け継いだ土地があったから。オレとはスタート地点が違う。


オレとしては、せっかく土地持ってるのに、家賃払って別んとこに住んでるのが残念でならない。

1ヘクタールの畑が広くて、隣に小屋がある三角の土地についてはオマケ感覚だった。よくよく考えたら広い。約50坪。何もできず小屋と畑だけ。

ちなみに、小屋はオレの住んでる部屋より広い。小屋もなー。壊れたトラクターとか入ってるし。田植え機とか。処分に金かかりそ。と思ってたら、直った。田植え機は素人のオレが直せた。トラクターは大学時代自動車部だったって友達が直した。


直ったトラクターで畑耕して、さつまいもの種を蒔いた。葉っぱがわっさわさになって期待大。だったのに、育ってたのは葉っぱだけだった。下の芋は、、、冬虫夏草ですかってくらいの太さ。


「これって、収穫にはちょっと早いんですか?」


プロの大家さんは「あ”ー」という顔。


「つるぼけだよ。あるんだよねー。土に栄養がありすぎたんだね」


凹んだ。50アール=1500坪の葉っぱを虚しい気持ちで引っこ抜いた。別の仕事で生計を立ててるから凹むだけで済まされる。今まで、ちょこちょこと、いろんな野菜を作ってそれなりに収穫できてうぬぼれてた。大反省。

引っこ抜いた葉っぱは大量。何日間かほっぽっといて枯れてから焼いた。

初めて50アールで1種類の本格的な畑だったから、立ち直るのにややあった。「土地持ってるってかっこいい」くらいで手を出しちゃいけなかったんだな。隣の小屋のある方でも、いろいろ作ってて、金も手間もかかりまくってる。元を取りたいって気持ちが大きすぎた。


「山田さん、次は何植える。冬が来るな。それ過ぎたら、また税金」


立ち直らせてくれたのは、税金という言葉。玉ねぎを作った。結果、大成功。


大家さんは働き者。老体にムチ打って早朝から田んぼや畑でなんかかんかやってる。

最初は、あの人よく見かけるなーくらいだった。今は理由が分かる。大家さんは、たぶんオレの10倍田畑がある。側溝の泥さらいも10倍、雑草も10倍、田畑の世話も10倍、自治会とのつき合いも神世の昔からあるわけで、おまけにマンション。常に動いていないと、農政から注意され、税金が上がってしまい、近所&親戚つき合いに響く。


畑で作った野菜は結構売れた。いろいろ試している段階。個人販売は限界があり、農協に入った。結構、自分の中ではハードルがあった。農協入っちゃったら、完璧にファーマー山田。入ったし。現在作っているのは小麦。

仕事の片手間にできる感じ。


「次、パプリカやろっかな」


ふとハウス栽培に手を染めそうになって踏みとどまった。出張もバンバンにあるのにムリ。老後にしよう。まだアラサーだけど。そのときはメロンだ。


祭の手伝いをした。文化祭のノリ。自治会の執行部ら辺は大変だったと思う。朝5時に市場とかさ。

で、祭で焼きそば焼いてたら、大家さんの孫が隣でビール売ってた。医者か商社マンの娘。きっと、庶民のオレとはぜんぜんちげーんだろーな。金銭感覚とか。


「焼きそば焼くのって、力仕事ですよね。腕、大丈夫ですか?」


笑いながら話しかけてきた。笑顔が可愛い。たぶん、それが分かってるんだな。地顔が笑顔。ってか、きりっとした正統派美人だから、笑ってないとちょっと怖い。


「腕、ヤバいです」

「あははは」


祭は大した規模じゃないが、自治会費でやってるから安い。近隣住民が安いビール、枝豆、焼きそばを求めてやってくる。ついでに新鮮で中間マージン0な安い野菜を買っていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ