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転生特典なし悪役令嬢、辺境でなんとか暮らしてます 神様、便利スキルはいつ届きますか?  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


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王都前関所

 夕方になる少し前に馬車が王都前関所へ。

 遠くには王都の城壁が見えている。


「やっぱり大きいですね」


 カメリアが何回も見ているけれども、息を呑んでいた。


「王都最後の関門です」


 地図で確認していたけれども、セシリアは冷静だった。

 ずっとセシリアは、マドレーヌ辺境領(飛び地)にいたはずだよね。


「ここを通れば、王都市内」


 私は関所から王都の方向を見る。


「つまり、最後の記録地点だ」


 殿下はそう関所を見上げてから、周りを見回した。

 関所前には長い列が。

 穀物隊に、商人の荷車、それに牛車。

 兵士達は厳しく検査している。

 王都に入るものに危険なものがあったら、マズいからだと思うんだけれども。


「で、殿下!?」


 私達が関所の中へ向かうと、ここでも兵士達が整列していた。

 やはり粗相そそうがあったら、首が飛ぶからだよね。


「検査が厳しいですね」


 カメリアが検査の様子を呟いた。


「半年ほど前からです」


 それに対して、兵士が答えていく。


「やはり」


 セシリアは顎に手を当てて、呟いた。

 関所は行列が出来ているから、検査担当はそのまま。

 列に並んでいる人は、私達を驚きながら見ていた。


「穀物通過帳簿を出せ」


 そして殿下はここの長に命令する。

 前世で見た刑事みたいな感じ。

 出てきた帳簿を確認していく。

 沈黙が、関所に流れていく。


「どうですか?」


「……合っています」


 カメリアの問いかけに、セシリアがそう返答した。


「ここも?」


「ええ」


 王都前関所で、分かるかと思っていたのに。

 違ったの?

 じゃあ、どうして。


「王都前関所の通過量も正常」


 殿下は帳簿を机に置いた。


「ではそれぞれ確認しよう」


「地方出荷量は正常」


 殿下に言われて、セシリアが。


「第一関所も王都圏外縁関所も正常」


 カメリアが話す。


「王都前関所も正常」


 殿下が帳簿に手を乗せながら。


「でも王都は不足」


 私が言った途端、沈黙が流れる。


「……倉庫です」


 思い出したようにセシリアが言葉を。


「?」


 一瞬私達は分からなかった。


「関所の倉庫ではありません」


「王都倉庫か」


 気がついたかのように、殿下が言葉を発する。


「はい」


 セシリアは頷いた。


「そういえば」


 すると兵士がぽつりと口を開いた。


「何だ」


「最近、穀物隊は王都倉庫へ直接入ります」


 兵士はそう説明した。


「直接?」


「検査後、王都財務局の役人が引き取ります」


 その言葉は、関所内の空気を変えていった。


「なるほど」


 軽く殿下は頷いた。


「え?」


「関所では消えない」


 殿下は言葉を続けていく。


「じゃあ」


「王都倉庫だ」


 そして、はっきりと宣言した。



 屋根の上、マドレーヌがパンを食べながら笑っていた。


「そこじゃないのよ」


 目と鼻の先にある王都を見ていた。


「もっと面白い場所」



「王都穀物倉庫へ行く」


 殿下は馬車へと戻りながら伝えた。


「ついに王都へ入るのね」


「調査のためだ」


 徐々に近づいていって、私達は王都へ。

 追放されたけれども、また戻ってきたのね。


「……ついにですね」

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