3話 ある日、弟達と遊んでみました
学校がない私がすることは本当に少ない。
部屋で読書をするかスマホでゲームするか動画見るか、娯楽ルームで映画を見るかゲームをするか運動不足なのでランニングマシンで走るか。
ああ、この家娯楽ルームなんて大きな部屋があるんだよ。
大きなテレビのあるシアタールームと、それとは別に色んなゲーム機があるゲームフロアやランニングマシンやクライミングするトレーニングフロアやカラオケルームもある。
お金持ちってすごいね(遠い目)
そうそう読書する本も図書室から持ってきてるんだよ。部屋にもいっぱいあるけど恋愛ものばかりでね(遠い目)
逆ハー当たり前の恋愛はもうお腹いっぱいです。ああいうのは時々読むから楽しいのであってそればかりだときつい。
そもそもヒロインが性格悪くて応援する気にならん。男性達不憫過ぎるんだよ……ハァ。
図書室はお父さん達が調べ物するからと、お父さん(章司)が本集めが趣味で、生徒に少しでも詳しく説明したいからって結構な量の本がある。
お父さん昔から真面目なんだ。そういう所も尊敬してる。
後、たまにお母さん達とシアタールームで映画を見たりもするけど、あの人達は基本イチャイチャしてるからね。
娘の前でもチュッチュッしてるから(遠い目)
あまり会わないように、でも避けてるとは思われないよう気を付けつつ基本部屋で1人で過ごしている。
「あ〜〜負けちゃった〜〜!」
「やった〜!ボクがかったー!」
私は今娯楽ルームで蓮とマリカをしていた。
某有名企業の有名レースゲームだ。
レース中に時々置いてあるボックスに触れると色んなアイテムが手に入って、無敵になる星や他のプレイヤーを妨害する亀を飛ばしたりできる。
蓮の幼稚園は小学校より早い14時頃閉園で信彦お父さんが迎えに行き、帰宅してからは「いっしょにあそぼ!」と誘われ2人でゲームで遊んでいた。
私のせいで蓮がべったりになってしまったから蓮の望むことはできるだけしてあげるようにしている。
大体こうやってゲームするか、私の部屋で本を読み聞かせたりちょっとおねむさせたり。夜も一緒に寝てる。
前は時々だったみたいだけど、今は連日。
前の世界の女の子の蓮とは同室だったから違和感ないんだけど、今はそれぞれに個室があるしよくないのかな?
他の弟のシュンと久信からは微妙な顔されるし(´・ω・`)
それでマリカだけど、3回に1回くらいわざと負けてあげてるんだ。それで今ちょうど負けたところだ。
「やったー!」って無邪気に喜ぶ蓮かわよ♪ ふっくらした赤いほっぺがめちゃくちゃ可愛い♪
「じゃあ蓮は勝ったご褒美に何して欲しいの?」
「んとね!んとね! チュッて!」
「ふふ、分かった。チュッ!」
「キャッキャッ」
勝ったご褒美にチュッなんて可愛いおねだりをされて、ふっくらほっぺにチュッとキスしてあげると大喜びしてくれる。
ハァ〜〜尊い♥
キャッキャッ喜ぶ蓮を見てるだけで癒される。
「次は僕と対戦して欲しいな」
「あっ!僕も僕も!」
そんなときシュンと久信も参加してきた。もう彼らの帰宅時間だったんだね。
最近は蓮だけじゃなく2人とも一緒に遊ぶことが多い。
最初の頃は避けられてたし、姉弟仲悪いんだろうと思ってたんだけどな。
しかし、今日はいつもとちょっと違ってた。
「僕が勝ったらご褒美もらえる?蓮にはあげてるんだしいいよね?」
「えっ本当!? なら僕も欲しい!」
「え!?」
いつもなら2人とは一緒に遊ぶだけでこんなこと言ってこないのに。
シュンは若干12歳でありながら父親譲りの綺麗な金髪と青い目でもう既に色気みたいなものを漂わせていて兄弟だと分かっているがちょっとドキッとする。
久信はまだ8歳でサラサラな明るい茶髪にクリッとした目の可愛らしい顔をしてるから女の子にも見える。
だからそんな緊張しなくてすむんだけど、ただお父さんがイケメンだし将来は可愛い系イケメンになるんだろうなと分かる顔をしてる。
シュンは柔らかく微笑んでいるが目が本気で冗談ではないと分かるし、久信はキラキラと目を輝かせてる。
何頼まれるか分からないし、断っちゃだめかな?
「えっと、そろそろ終わりにするところで「ええ〜まだあそびたい!」
「うっ!」
「蓮もこう言ってるし、後1回だけでも、ね?」
「そうそう!後1回だけでもいいでしょお姉ちゃん!」
「う、うん。後1回だけね」
さっさと終わりにしてしまおうとすると蓮が嫌がり潤んだ目で見詰めてくる。
私は蓮のこの顔に弱い。
後1回だけと言う2人に同意するとみんな喜んだ。何をお願いされるか分からないし何としても勝たなければ!
強い思いで挑んだ勝負は1位シュン、2位久信、4位蓮、そしてまさかの最下位私だった。
「うう〜にいちゃにまけた〜!でもねえちゃにはかったもん!」
悔しそうにしつつ嬉しそうな笑顔を向けてくる蓮。
ず、ズルいよ、3人揃って私攻撃してくるんだもん!こんなのいじめみたいなもんじゃん!ゲームにならん!!
悔しがる私の肩に、そっと手が乗せられる。
最初は左肩、次に右肩。恐る恐る振り向くと笑顔のシュンと久信がいた。
「ね、ご褒美ちょうだい♪」
「僕もご褒美欲しいな〜♪」
「なっ、なんでしょうか?私のお小遣いで買えるものにしてね?」
妖艶に微笑んでいたシュンだが、私の言葉にキョトンとしてから笑う。
「アハハ!お金なんて掛からないよ!ただ僕達も蓮と同じご褒美が欲しいだけだから!」
「アハハハハ!お姉ちゃん面白いなぁ〜。ご褒美なんてチューに決まってるじゃん♪」
「ち… チュウ?」
「「そう!チュー!」」
な、なんということでしょう!勝負に勝ってほしいものがチューってある??
姉からのキスとか欲しいか??
えっ、私がキスするの?このイケメン弟達に??
動揺して動かない私に3人から「お姉ちゃん?」って期待した目で圧力をかけられ、「うぅ」と唸る。
そ〜っとシュンに近付きその綺麗な頬にチュッとして即離れ、そのまま久信の頬にもキスして、最後に蓮のホッペにチュッとする。
わ〜い!と大喜びする蓮に癒される。
ほでった頬を冷やしつつ、チラリと見ると熱い眼差しでこちらを見る2人と目が合い慌てて逸らした。
ななな、なんでそんな目でこっち見るの!?
バクバクなる心臓を癒すため、可愛い蓮を抱き締めた。
なんか最近弟達と過ごし辛くなってる。
前は嫌われてるのが伝わってきたからだけど、最近はなんか変な感じで居心地が悪い!
バレないように弟達と距離をとろう!そう決意した。
そんなこんなで私がこっちに来てから2ヶ月。
新しい環境にも慣れてきたが、1日ゲームや本を読んだり動画を見たりして暇を持て余している現状。
私はあることを思いついた。
「みんなおはよ〜!」
画面に向かって笑顔で挨拶をすると、画面の中にいる女の子のキャラクターが笑顔で同じ動作をする。
すると流れる沢山のコメント。
そう、暇を持て余した私はVTuberを始めたのだ。
それが後に大きな騒動になるとは考えもしないまま。




