2話 新しい生活に馴染むには相当時間が掛かると思う
「それじゃ行ってくるね花ちゃん」
「やだ!行きたくない!! またねぇちゃにわすれられちゃう!!」
「ほら行くぞ蓮!学校行っても行かなくても忘れられるときゃ忘れられる」
「やだーー!!」
「全くしょうがないね。ジャックそっち持って」
「あいよー」
学校へ出かけようとしている信彦お父さんとジャックお父さん、弟のシュン、久信、蓮を引きつった顔で見送る。
あれから1ヶ月近く経ったがみんなと上手く馴染めていない。
だって私からしたら初めて会う人達だし、戸惑うのも仕方ないじゃない?
でも、そんな私のせいで一番年下の蓮にトラウマを与えてしまったのだ。
あの子は私から離れることを異常に怖がる。いつでも私にべったりな子になってしまった(´;ω;`)
前の世界でも甘えん坊ではあったがここまでではなかったが、うん、あの子は私の妹の蓮で間違いない。
性別が逆転してるけど名前や見た目も似ている。前より数段顔が良くなっているが。
ここは女性が少ない世界なので仕方ないのかな。
同じくお父さんの章司も似ているが前よりイケメン、心なしかイケボになっていて微妙に戸惑う。
前は前で厳格な性格が顔に出ていてそれはそれで渋いイケメンだったのだけど(娘の贔屓目)、今は誰もが認めるイケメンだ。
お母さんも数段美人度が上がっているが他に違いと言えば時々出かけることはあるが働いておらず、性格がちょっと自己中になってるかなってくらいか。
家にいるのに家事をすることもなく、食事もお父さん達がお母さんに食べさせてあげてるバカップルぶりを見たときは我が目を疑った。
お母さんはお腹が空いたら自分で用意することなくお父さん達に用意させたり肩が痛いとマッサージさせたりと、あんな自堕落なお母さん見たくなかった!
でもそれもここでは仕方ないかな。女性が少ないんだし。
何よりもビックリなのは家族が増えてることなんだよね。
お父さんは4人もいる。
ガチのお父さんの章司は、普通に黒髪黒目の厳格そうな渋イケメン。
金髪碧目で体格もガッシリしたアメリカ軍人風イケメンジャック父さん。
明るい茶髪と目の童顔イケメン信彦父さん。
そして、現在単身赴任中の黒髪黒目の和風イケメン英和父さん。
そして兄弟の方は5人兄弟に!
22歳長男の大和は家を出て行っている為よく知らない。結婚してるとか聞いたかな?
次に長女で15…いや14歳の私に、金髪青目の12歳ハーフイケメンがシュン、明るい茶髪と目の8歳イケショタ久信、黒髪黒目の5歳マイプリティーボーイ蓮。
見たこともない知らない人が急に6人も増えて戸惑っている。
それだけじゃなく家庭環境も色々変わってさ。
何より外に出られなくなったのが大きい。
家から出ることは止められ買い物にも殆ど行けず、というか買い物に行きたいと言ったらジャック父さんがどこかに電話してなんか護衛が沢山付いて……トラウマになった。もう買い物に行きたくない。
そのときに家が結構な邸宅になっていて門に護衛までいることを知ってビビった。
庭に出ることすら危ないと止められ滅多に出れなくて肌がどんどん白くなっていく……ってこっちの私って元々色白だった。
前より私も数段美人になってて驚いたし、それだけじゃなく1年時が戻っているのが衝撃的だった。
女の子が小学校や中学校に行かないと知ったときも驚いたが。時が戻るってどういうこと!?
私が今いる世界では女性が少ない。
男女比10:1という女性が貴重な世界で、女児の出生率低下や誘拐なんかが世界規模で問題になっている。
だから女性は極力外に出ず出さず、家族だけでなく国レベルで保護している。
学校に通うなんて危険なことはさせられない!そういうことだ。
しかし、15歳の高校生になると学校に行くことになる。
でもこれは勉学の為ではなく結婚相手を探すためだ。
女性を閉じ込めておくと当たり前だが出逢いがないので、15歳になるその年の4月に学校内にある寮に住み、そこから学校に通って夫を見付けるのだ。
15で夫探しとか……(白目)
しかも卒業までに1人でも夫を作らないと強制結婚が待っている。嫌すぎww(白目)
しかし!
私には1年の猶予がある!!
そう、まるで示し合わせたかのように1年前に戻っているのだ!
信じられる?
次元転移&時間転移だよ!
2つの現象が同時に起きるって神様なのか何なのか分からないけど、偶然なんてありえない!狙ってやったとしか思えない!
前の世界の私がどうなったのか両親や友達は心配してないか不安だけど、これが神様の仕業ならなんかうまいことしてくれてると信じるしかない。
これが人間のおこした現象とは思えないからね。
魔法があるファンタジー世界や未来世界なら可能性もあるけど、私がいた時代と殆ど変わらないと思うから。
とにかく、それだけの時間が私にはあるから!
この期間にこの世界のことをできるだけ学び学校に行くその日に備えなければ!




