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帯の次に気になるのは襟だ
着物は帯が要である。
帯さえ解けなければ、前が割れたり脱げたりすることはまずない。
だからまずは半幅帯を、半幅帯が結べるようになったら次はお太鼓結びを目指すことになる。
お太鼓結びは初心者の頃は、遠い夢のようにはるかな道のりの彼方に思える結び方だ。しかもいったんできてもやっていないと忘れる。私も末子が入学するときに久しぶりに着物を着ようとして、お太鼓が結べなくなっていて愕然としたものだった。
だからお太鼓結びさえできるようになれば、一人前になったような気がしたものだった。
だがしかし。
帯が結べるようになっても、襟が左右対称ではなかったり抜けていなかったりすると気になってくるのである。
半襟が片方しか見えていなかったり全然見えていなかったり、襦袢の襟は首にくっついているが着物の襟は背中に抜けていたりすると我慢できなくなってくるのだ。これが着物沼の第二ステージに入ったということかもしれない。