第六話「仲間?」
「ここは…どこだ……?」
俺は目を覚ます。
あたりはどこかの部屋のようで、この場には合わないような変わった風貌の三人の男が布団か何かの布の上で寝ていた俺を見ていた。
一人はヤマトタケルのような耳のあたりで髪を昆布巻きのように止めていて白い衣に身を包んでいる。
一言でいえば歴史の教科書で見た弥生時代の人のようだった。
発せられるオーラは文字通り神のような美しさで。いまにも光だしそうだ。
もう一人は西洋人のような白い肌に中世ヨーロッパのようなひらひらとした服を着て髪は金色だ。
レオナルド・ダ・ヴィンチの描いたキリスト教のイエス・キリストのようである
最後の一人も西洋人のような風貌をしている。
しかし彼は大きな布を一枚羽織っただけという古代ローマ人スタイルで顔も濃いため区別は簡単にできる。
「目覚めたようだね」
キリスト風の男が優しい声でそう言った
「安心してくれ、俺らは奴らの敵だ」
ローマ風の男がそういった
「君を殺すとかそういった目的はないな、安心してくれ」
和風の男もそういっている。
「あなたたちは誰なんですか?」
そう男たちに尋ねる
「私はイエス・キリスト。神の子ともいわれるね」
「我が名は神武天皇、神の末裔である者だ」
「俺はホメロス、あのほら吹きとはちがってただの詩人だ」
は?
こいつらは何を言っている?
こいつらの特徴はまるっきり創作者の該当する。
じゃあなぜこいつらは従っていないんだ……
「まあそりゃ自分たちがなぜここにいるか気になっちゃうよね」
キリストがそういうと神武天皇が
「理由は簡単、この三人は奴らの洗脳から逃げてきたんだ」
という
「洗脳されてない俺たち三人の目的はこの地をぶっ壊そうっていうあいつらを倒すこと、だからあんたと敵対する理由はないのさ」
なるほど。
彼らは味方なのか、しかしそれは本当なのか?
信用してもいいのか?
だが敵だとしてあいつレベル3人に太刀打ちできるはずがない。
どうあがいてもあいつらの思うままいることしかない。
「ああそういえば君に言いたいことがあってね」
キリストがそう話しかける
「君に我らの仲間になってもらいたい」
「あんたの力ならこれからの伸びによっては化けると思うね」
正直乗れるかどうかは微妙だったがここは乗る以外の選択肢がない
「わかった、よろしく頼む」
「いい返答だ、今後ともよろしく」
「じゃあ仲間もできたことだし作戦考えようか」
「たしか相手は…黄龍ってやつだったか?」
黄龍…なぜ人ですらないんだ?
今までのキリストや神武天皇は全部一応は人間だった、でも黄龍といったら神話の生物だろ、人間ですらないじゃないか、一体どういうことだ、謎は深まるばかりであった。