第四話「偽りの一刻」
「ビームライフル!」
未来チックな腕輪を天に掲げそう叫んだ。
空から背中に背負える形のエネルギータンクとそれに連結された自動小銃のようなものが現れた。
俺はそれを背負って銃を目の前の敵に乱射した。
ズババババババ!
青い閃光が目の前を疾走する。奴らの何人かに当たって装備に傷がついたり一部は負傷したようでそこから黒い液体が飛び散っている。
俺がそこまで設定を練ってないからか反動が来るほどリアルな銃ではなかった。奴らの説明が正しいならリアルでないほど威力が低くなるらしいな。
しかしあの程度の軽装備の下っ端に攻撃する程度ならこれで十分だろう
と舐め腐っていたがどうやら侮るには早すぎたらしい。
グレネードが放物線を描いて飛んでくる。それも一つや二つではない。
大量に飛んでくる。人間の耐久力ではこれを食らったら本当に死んでしまう!まずい、ええと。そうだった。こんな時はこれだ!
俺は銃を腕輪に引っ込めてこう叫ぶ
「Mass production type z-999!」
「ピピピ…システム、オールグリーン、起動シマス」
照明やモニターが付いてアニメで見たような光景が再現される、俺はベルトを固く締めて操縦かんを握る。
爆弾がまた飛んでくるが俺は急いでよけて敵にマシンガンを発砲する。
ズガガガガガガガガガガガガガ!!!
無慈悲な音と美しい鉄塊が宇宙人の肌を貫く。罪悪感は感じるがやらねば死ぬんだ。やるしかない
「撤退!撤退!」
宇宙人たちが退いていく。どうやら戦闘に勝利したようだ。
俺はロボットのままとにかくアジトまで逃げていった
なんとかつくことはできたものの、アジトはすでに襲撃されていて仲間はいなく赤黒いべたっとした絵の具のようなものが残っていた
「まずい、ばれてしまった、ここを捨てて逃げなくては!」
仲間を弔う暇はない。自分より強い奴らにあってしまったら即死だ。そんなものに時間があるわけがない、とにかく逃げて逃げて逃げた
「ふう、しばらくはここにいよう」
一応安全な場所の発見には成功した。しかしここを選んだのは間違いである…
しかしそのときの俺にはまだその事実を知るよしはなかった。