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あの日の夜はあまりアルストロメリアが咲かなかった。  作者: 春日野道
To get begin of the peace.
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天才の動揺

読んでくれてありがとうございます!あなたには今日良いことがありますよー!


もしよかったら感想とブックマークお願いします!

 処刑を免れたドゥルクエスターは名誉挽回のためにすぐに四隻のヴィクター級とジアント百七十機、兵士輸送線五機を引き連れて辺境の第二トゥルー基地へとモーションジャンプした。


管制室では乗組員や兵士がいそいそしく計算したり、計器の腕で指を躍らせている。サニール副総督はドゥルクエスターに「提督。まもなく第二トゥルー基地の視認範囲に入ります。ご指示をお願い致します。」と丁寧に言った。


ドゥルクエスターはサニール副総督に「カミーユ将軍の部隊を南西から、スラドゥーニ将軍の部隊を北東から、キジムナー将軍の部隊を北西から、全ジアントを正面から出撃させろ。奴らの不意をつく。」


サニール副総督は「はい閣下。」良い返事をして退出していった。ドゥルクエスターは広大な強化ガラス越しに、宇宙を眺めていながら爆発が起きるのを今か今かと待っていた。


そしてその数秒後、惑星の北西辺りから大きな爆発が発生した。ドゥルクエスターは後ろで組んだ手で静かにガッツポーズをした。出だしは好調だ。その後大きな爆発が二回起こった。


 サニール副総督の定期報告はすこぶる良いものだったからドゥルクエスターが名誉挽回できるだろうと安心しきっていた。その時、ヴィクター級ギャラクシーディサスターの船体が大きく揺れたのだ。ドゥルクエスターとサニールはよろけ、こけてしまった。


ドゥルクエスターは操縦士に「何事だ!!!」と怒鳴った。操縦士は「反乱軍の正規船ではない・・・これはなんだ?分かりませんがとにかくシャトルが近づいてきたと思ったらレベル4のドック21-^^//;kaisからレベル9のドック3-1^1ewqla<>/が爆発?溶けて?きてしまって・・・大惨事です!!我々は船員120名を失いました・・・・・・宇宙空間に放り出されたのです・・・・」操縦士は本当に信じられないと言う風に言葉を詰まらせながら、報告した。


そして次の瞬間、船内で大きな爆発が起こった。ドゥルクエスターは死の数十秒前見たのは迫り来る爆風と逃げ惑う操縦士達だった。ドゥルクエスターの最後の言葉は「くそ・・・・あんな・・・あんなシャトルに負けるのか・・・」だった。


ドゥルクエスターのヴィクター級ギャラクシーディサスターは美しいすらと感じる爆発を起こして、およそ1500人の乗客と共に宇宙の屑となった。その1500人にはマクスウェル=ロンジバーディング・ドゥルクエスターも含まれていた・・・・・


  レオリコと石原は名前の付いていないシャトルで次の反乱軍の基地へと向かった。次の基地の場所はセクタムナ星系の惑星ジュニスの衛星フォルス基地だ。


石原は言った。「なんでお前らはわざわざこんな辺境の星系に基地を作るかな・・・しかも未知領域じゃねえか。」レオリコは「見つからないようにするためです!」と猛反論した。石原は平然と、「バーチャルスペースを惑星にアップロードすれば良いのに・・・」と現代のテクノロジーとかけ離れたことを言った。レオリコは無論反論したが「そんなこと・・・あなたならできそうね・・・・」と途中で石原を誉めてしまった。


石原は「あんたが誉めてくれるとは思わなかったぜ」とキザなことを言ったら、レオリコは「誉めてません!」と強く言った。石原は楽観的に「このツンデレめ〜」といじった。レオリコは黙ってしまった。


二人を乗せたシャトルは小惑星の嵐に突き進んでいった。


レオリコは「ひどい小惑星ね・・・・報告の三倍多いわ・・・・・」石原も同感だと言うように「全くだ。こんなところに基地を作るなんてイカれてら・・・進めねぇじゃねえかよ。」とぼやいた。


次の瞬間ガタン!!という大きな音が船体を包んだ。レオリコは「なんなの?この音は!!」と狼狽した。石原は冷静に「恐らく船のどこかに小惑星が衝突したんだろう・・・」と分析した。そしてコンピューターモデルで衝突した部分を調べようとした時も、小惑星がシャトルへぶつかった。


「うわぁ!」二人は動揺した。石原は瞬時に衝突部分を調べ、「故障していやがる。」と言った。レオリコは「え!?どこが?」と焦る様子を見せた。石原は冷静沈着に「第二エンジンのパーテトラングがやられた。」と言ってチェアーの脚の穴に指を入れて、宇宙服を装着した。そして「修理してくるからここで待ってろ。」と言ってシャトルの後方へ向かった。


レオリコは大人しくしているつもりはなかった。ならず者の力を借りて、自分が今生きていると思うと情けなかった。だから石原がやったようにチェアーの脚の穴に指を入れて宇宙服を着て、石原が向かった方向へ足をすすめた。


 石原は宇宙空間に出て、小惑星を避けながらエンジンのパーテトラングを取り替えた。このシャトルを作ってからずっとこのパーテトラングに頼っていたから軽い衝撃でも壊れるのは無理もない。今までありがとう、と心の中で小さく感謝してリサイクルパッドへ放り込んだ。


新しいパーテトラングを工具箱から取り出して、溶接していると後ろからレオリコの声が聞こえた。石原は驚いて「なんでここにいるんだ!!早く中に戻れ!』と命令した。


レオリコは「何か手伝わせて」と返事をした。石原は呆れたように「手伝うもクソも、ここは危険すぎるんだ。まともに銃も扱えないようなお姫様がこんなとこにいちゃ何が起きても対応できないだろ!・・・今は修理で助けることができないから早く戻れ!!」と怒鳴った。レオリコは反抗して「助けないのはいつものことよ。」と言った。


二人はしばし言い争った。


 そんな光景を遠目に見ている者がいた。真紅アーマーに身を包むバウンティハンター、レディアーミテイジだ。酸素呼吸付きの優れもののヘルメット越しに毒ダーツのライフルを構えて小惑星の隙間から照準を合わせていた。


ターゲットはチレン・レオリコ総裁だ。目的は奴の生きたまま捕らえ、帝国へ連れ帰ること。肩に照準を合わせ、ロックオンしたところで変な男の存在に気づいた。用心棒か何かだろうがこの銀河一の腕を持つバウンティハンターの前では石ころ同然だ。そして、引き金を引いた。


 石原はレオリコと言い争っている中で妙な気配を感じ取っていた。最も、今は怒りの方が勝っていたから気にせず口論した。すると次の瞬間、鋭い何かが猛スピードで突進してくるのを感じ取った。彼は背中にも目があるかのようにそれが弾丸だと察知し、それがレオリコを殺さんとしていると言うことも感じ取った。咄嗟にレオリコに抱きつき、弾丸から守った。


レディアーミテイジはすぐ様二発目を発砲した。次は当たった。レオリコの足に宇宙服の装甲を破ってもろに刺さった。


レオリコは痛みに悶えた。石原は本能的に修理を中断してレオリコと船に戻り、宇宙服を取り外してシャトルを発進させた。そしてレオリコに「どうした?大丈夫か?」と優しく問いかけた。レオリコは何とか声を絞り出して「意識が消えそう・・・」と言った。


そして石原は近くの惑星の発着場にシャトルを停止させてレオリコを奥の寝室へ連れていった。酸素マスクを彼女の顔に付けて採血し、コンピューターに調べさせた。


石原は解析している途中に鈍い衝撃音のようなものを小耳に挟んだ。不審に思った石原は銃を抜き、タラップを降りて雨が大量に降る空の下で周囲を見回した。


注意深く、うるさい雨の音を糸のようにかき分け、自分達にとっての脅威を探した。


雨が地面に打たれる音で支配されているこの空間の中でレディアーミテイジは標的の位置を確認する。


石原はシャトルの翼の下に隠れて、攻撃を警戒した。


レディアーミテイジは右翼の下に入り、着地機の影に隠れた。


石原は後ろを振り向き右翼の下に入った。


レディアーミテイジは敵を発見し、後ろからダブを構えた。


石原はダブのリロード音を察知し、ダブルバレルハンドガンを続け様に相手のアーマーへ発砲した。


しかし、相手のダブに勝てるはずもなく立っている足場に弾を撃たれ、体制が崩れた。石原は咄嗟にスタングレネードを二つ投げつけて、相手が怯んでいるうちにタラップを駆け上がり発進させた。

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