危機感
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直径800kmの双子の惑星二つ覆い隠すヴィクター級百隻分のジミー級。更にそのジミー級六千隻分のジフィター級。
そんなジフィター級五万隻分のパレスシップは他の帝国艦隊とは違ってとにかく横に横に大きい艦隊だ。
アミネス大宰相はジフィター級からインペリアルシャトルシップでパレスシップの格納庫へ向かっていた。パレスシップは基本的に死農星側の未知領域、”悪の遺物”の空に浮かんでいる。
落雷と放射性物質の雨が絶えない未知領域では生き物がまともに生息できるような環境や生態系が整っておらず動物はおろか植物の一つ存在していない。
強いて言うならば放射線物質で突然変異を起こした奇形の牛や豚たちが右往左往している。
純白のボディを持つインベリアルシャトルシップに黒い雨がうちつける。
雷に当たらないように重厚な黒い雲や突き出る岩石などを避けながら中央に進み、パレスシップの格納庫に停止した。
アミネスはオフィサーに迎えられて皇帝の控室に向かう。
階を登る毎に赤みを増していくパレスシップの床は最上階になると真っ赤になった。皇帝の控室へ続く廊下は今まで殺してきた反乱軍の真っ赤で血塗られている。アミネスは反乱軍の呪詛や怨念が足に伝わってくるような気がした。
長い長い廊下だ。それに暗い。後ろを歩くオフィサーはもう慣れているのだろうかそこまで苦にしていないようだ。アミネスは何十メートルも歩いたところでため息をついた。歩く速度も遅くなっているような気がする。
皇帝の控室への道のりは至極単純なものだが何せ道が長すぎていつまで経っても控室に辿り着くことができない。
石原は大きな泡のようなものをゴーグルで視認した後ブロック端末を複数投げて一つの輪を完成させた。
そこにピッチャーでマックスを加えると物体保存をその状態のまま保存することが可能な装置が完成する。
石原は手探りで机の上のピッチャーを掴もうとするがそれらしい形のものがない。
仕方なくゴーグルを取り外して探してみても見当たらない。
棚の中かと思いたって鉄棚の扉を開けると翔が倒れてきた。
「うわ!!」
「はぁ・・・はぁ・・・・助けてくれよ!!!!!良くわかんねぇけど変な奴がここに来たからこの棚に隠れたんだけどなんかこの機械が頭を覆ってきて洗脳みたいなのされたんだよ!!!くそ・・・なんなんだあの映像はよ・・・」
「あれは敵の拷問に使うやつだ・・・これ飲んだら洗脳はとける。ほら。」
「ふぅ・・・ありがとよ。」
「で・・・変なやつってどんなやつだったんだ。」
「いや、変なやつっていっても扉が開いた瞬間にここに隠れたんだよ・・・」
「わかったけどさ。で俺の部屋で何してたんだよ・・・」
「約束してたじゃねぇか。久しぶりに南森と三人でバーロクしようって。」
「そんな約束してたか?」
「してたよ。」
「とりあえずでてけ。許可がなかったら本当は入ったらダメなんだからな。」
「わかったよ。」
翔と南森はあの戦い以降軍曹に昇進し、反乱軍に留まることになった。
友人と働けるとなって石原は嬉しかった。
その時、呼び出しのアラートが鳴った。
石原は作りかけの装置を引き出しにしまってボタンを押し、地下へ机と棚を隠してフェイクを地上に表して格納庫を後にした。
控室の前まで来ると、オフィサーはパネルに手をかけてボタンを操作した後胸のポケットから取り出した鍵で扉を開けた。
そして決心したように一回息を吸って「皇帝陛下。アミネス大宰相がお見えになりました。」と一気にった。不安や緊張を押し込めるあまり最後の方は言葉が潰れていた。
アミネス大宰相は黙って部屋の中央まで進むと膝まづき「お呼びでございましょうか皇帝陛下。」と下を向いたまま挨拶がわりに呟いた。
壁は全て窓のこの部屋で一体これから何が起こるのか。アミネスは処と刑の二文字の組み合わせをなるべく思い浮かべないようにした。
両サイドに佇んでいる七人の右腕たち。左から順にローブを羽織った三人。右から順にパワードスーツの男が二人とローブの男が一人。
毎度毎度考えることだが、どうして七人の右腕という名前を持っているのに六人しかいないのだろうということだ。
誰にも分からないことがこの世にいくつかあるとしたらこの数字の謎はその一つに違いない。
未知領域に聳え立つ”絶望の丘”を窓から見つめていた皇帝は玉座をアミネスの方へと回転させ口を開いた。
「立て、友よ。」
アミネスは言われた通りにしたまでだったのだが次の瞬間皇帝のパワーによって遥か後方へと吹き飛ばされていた。
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