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あの日の夜はあまりアルストロメリアが咲かなかった。  作者: 春日野道
To get begin of the peace.
19/89

天才帰還

読んでいただき誠にありがとうございます!!!

 カーペンターは操縦服も着ないで専用ジアント”エクミス”に乗り込み、大きな口を開ける格納庫の出口からジアント二機と共に宇宙空間へ繰り出した。


獲物に狙いを定めた野獣の如く照準を睨みつける。稚拙な技術者が作った反乱軍の基地など簡単に屑に変えてくれるわ。


スコープを眼前に持ってくると徐に操縦桿を握った。このまま親指を少し曲げればプロトン魚雷が飛び出た目玉のような黒い砲身から勢いよく発射される。つまりはいつでも奴らの命を潰すことができるということだ。基地は戦闘機と違って逃げたりしないから好都合だ。


だがまだ早い。二機のジアントを引き付けておいて後ろから潰してしまうのも良いが、一気に大気圏へ突っ込んでから爆弾を落とすのも効果的だろう。


だが一番は、自分一人だけ基地の視認範囲に入って魚雷一発で終わらせる方法だ。「帝国には超兵器だけでなくそれを操る優秀なパイロットまでいるのか」と恐怖を水増しさせる効果もある。


戦略のプロを舐めるなよ、愚かな反乱者共。


 反乱軍はまだこちらの存在に気づいていない。カーペンターは通信のコムリンクをONにする。「コードネームカインドキラー、こちらカーペンター。聞こえるか。」


二人の操縦士、通称カインドキラーは「聞こえています。感度良好です。」と快く返事をした。


「ステルスモードにしておけ。奴らのレーダーは無駄に性能が良いからな。直前でステルスをオフにするから待機しておけ。」


そう言い捨てるとカーペンターは操縦桿を前に倒し、真っ直ぐと轟轟とした大気圏に突き進んだ。


カーペンターは完璧なシナリオを想像していた。


基地は自身の発射するプロトン魚雷によって全焼、逃げ惑う反乱軍共を爆弾で追撃。しばらくして脅威になる程の生き残りがいないことが確認できてからジミー級の鹵獲部隊を送り込む。


そして今回も帝国の完全勝利だ。カーペンターは興奮を抑えることができずに鼻から深く息を吸い込み目前の勝利に酔った。いつも彼女の目の前には石ころ一つない綺麗な道が見えた。そしてその先にはいつも勝利という最大の栄光が手を振っているのだ。彼女の戦略の前には反乱軍共のハードルの低い奇跡など用をなさなかった。


彼女は勝利に手を伸ばしながら操縦桿をさらに前に倒し、咆哮した。


その時鈍い音をマイクが捉える。それは初めて彼女の舗装された道に石ころが落とされた瞬間だった。


カーペンターは目の前の勝利にがっつくあまり、後方のカメラモニターを確認することさえ忘れていて気づかなかった。後ろから汚いシャトルが迫ってくる。


シャトルはエクミスの左側のジアントを一撃で破壊した。


それに気づいた右側のジアントのパイロットがコムリンクで「艦長!謎のシャトルが・・ザーーー」


通信しようとした時にはシャトルは既に右側のジアントを破壊していた。


カーペンターも流石に気が付いてモニターを確認した。首を左右に振って両方のモニターを確認したがジアントの破片以外何も写っていなかった。


その時エクミスは強い衝撃を受け、左方に大きく吹き飛ばされた。「なんだ!?」


 例のシャトルのコックピットで石原春はレオリコがいる管制室へのコムリンクをONにして「イーハー!!!!!」と叫んでいた。


反乱軍の管制室でレオリコは希望に満ちた声を漏らした。この声は・・・「石原将軍・・・・」


石原は続けて「お前らちゃんと気づけよ!ジアントが三機ステルスでそっちに近づいてたぞ?よっしゃお前ら奇襲は成功した。全機出撃させろ!!今ならまだ勝てる!!」と笑顔で叫んだ。


ニーガンやその他の役員は眉を顰めて文句を吐こうとしたが、レオリコはそれよりも早く「全軍出撃用意!!」と叫んだ。


石原はすぐに操縦桿を左に捻ってエクミスにもう一度体当たりした。目にも止まらぬ速さで天井のレバーを全て下げると操縦桿を引いた。


するとエンジンから飛び出たホースが青い閃光が幾筋も放って、やがてエクミスを覆った。


 カーペンターは船体を立て直すとすぐに正面を見た。迫ってくる光線に思わず手をかざしたがそれが彼女の最後の行動となった。


エクミスは美しいまでの白い爆発を起こして大破した。黒い紙が中央からビリッと破けたようだった。


ある意味、彼女の死に様にはピッタリだったかもしれない。


読んでいただき誠にありがとうございます!!!


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