黄色い憧憬の人
喜びがやって来る
砂利を噛むあじけない日々に
諦めという身もふたもない喜びが
くっだらない笑顔を見せて
その場を誤魔化そうとしただろ?
もういいこんなに辛いのなら
なにもかも放り出したいと
最後には思ってしまっただろ?
毎日見ている鏡のなかにいる
アイツの表情はあれで大丈夫なのか?
引きつった辛い微笑みなど
浮かべてはいないだろうか?
いとも簡単に傷ついてしまう
繊細で柔らかい日常の心を突き刺す
尖った風にも
引かずに立ち向かえているのだろうか?
そういえばあの頃
《引かずの姉御》と
陰でこっそりとあだ名されていた
彼女は今も昔のままで
一歩も引かず
世界そのものとだって
闘い続けているという
黄色い狂気の疾風を
巻き起こし続けているという
衝撃の
綺麗なうわさは耳にはしたけれど