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5, 2日目の朝
朝がきた。なんの進展もないまま 時間だけが過ぎてしまった。夜通しの捜索も進展を見せていない。
紘くんはどうしているだろう。お腹を空かせているだろうか。泣いているだろうな。早くこの家に帰してあげたい。私の中にも 実は わずかに母性の種があることに驚いた。
紘くんの母親が 起きてきた。憔悴というのは 今の彼女のために生まれた言葉なのかと思うほど顔色が悪い。
「どうしても 癖で この時間には起き上がってしまうんですね。お弁当つくらなきゃ。もうバスの時間まで1時間切ってるし。」
「バスですか?」
「そうです。紘が乗る、、、、あ。」
とにかく 母親に落ち着いてもらわなければと キッチンに入り 目に入ったティーパックの紅茶を入れる。入れながら思った。
バスか。
少しして TVから おはようございます!明るい声が聞こえる。 8時からのニュース番組が始まった。そろそろだ。