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かさぶた  作者: Decky
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いつになったら幸せになるのだろう

わたしが何をしたというのか? わたしは名前で呼ばれたことがない。かさぶた...。どんくさいわたしは学校でこう呼ばれている。理由は単純。5月の運動会の徒競走で転んでできた擦り傷がいつまで経っても治らないからだ。治りかけるとすぐ剥がされる。剥がされ続ける。何度も、何度も。ぽっちゃり気味のわたしをからかうようにできたあだ名がかさぶた...誰も助けてくれない。助けようともしない。それでもわたしは生きている。なぜ生きているのかわからない。いつも孤独で生きている価値もないと思うと切ない気持ちになる。休み時間、窓のカーテンのなかで、人に見つからないように泣いた。泣いているところを見られたくなかった。でも、ある日、見られてしまった。よりによって一番嫌なやつに。運動会でわたしを転ばせたやつ。N子だ。氷のように冷たい眼差しでN子はポケットからピンセットを取り出す。「みーつけた。今日はどこからにしようかな~」悪夢の始まりである。早くこの時間が過ぎ去って欲しい。そう思えば思うほど逆に時間が経つのが長く感じるのだ。絶対に復讐してやると思うが、怖くて何もできない自分がいる。心底自分が嫌になる。蜘蛛の巣から抜けられない自分がいる

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